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異世界美容整形クリニック  作者: ルーツ


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11/26

ope.11 本格的始動への動き。

それから数日後。


オークの村に、今まで見たことのない行列が現れた。


ドシン。

ドシン。

ドシン。


重い足音が大地を揺らす。


先頭にいるのは──


ガルドだった。


そしてその後ろには、武装したドワーフたち。


そして中央には、一際大きなドワーフが歩いていた。


長いヒゲ。

豪華な鎧。

黄金のハンマー。


オークたちがざわめく。


「な、なんだあの集団!」


「ドワーフの軍隊か!?」


「戦争!?」


ガルドは村の広場で止まり、大声で言った。


「医者を呼べ!」


クリニックの扉が開く。


須高が出てきた。


腕を組みながら、目の前の集団を見る。


「……騒がしいな」


ガルドが笑う。


「あはは、医者よ!連れてきたぞ!」


その瞬間。


中央のドワーフが一歩前に出た。


ずしん、と地面が揺れる。


そして低い声で言った。


「人間の医者よ。

俺が──ドワーフ王国 鍛冶王バルグだ」


オークたちが凍りついた。


「王!?」


「王様!?」


野高も思わず声を出した。


「お、王様!?」


しかし須高は、まったく動じなかった。


腕を組んだまま言う。


「……それで?患者か?」


周囲のドワーフたちがざわつく。


「無礼だぞ!」


「王に向かって!」


しかし鍛冶王バルグは笑った。


「ははは!気に入った!」


そしてヒゲを撫でながら言った。


「医者よ、俺のヒゲを見ろ」


須高は無言で観察する。


立派なヒゲだ。


だが──やはり中央部分だけ、少し薄い。


須高は即答した。


「……中央が弱いな」


バルグの目が見開く。


「分かるのか!?」


ガルドが笑った。


「言っただであろう、この医者は本物だ」


バルグは腕を組んだ。


「王のヒゲは威厳の象徴だ。だが俺のヒゲは、戦いの傷で少し失われた」


そして須高を見た。


「治せるか?」


須高は一言。


「……簡単だ」


オークたちがざわめく。


「王のヒゲ触るの!?」


「怖すぎる!」


須高は言った。


「ただし条件がある」


ドワーフたちが身構える。


「条件だと?」


須高は鍛冶王を見た。


「手術道具が足りない。鍛冶王なら作れるだろう」


バルグは笑った。


「ほう」


須高は続ける。


「俺に──世界一の手術道具を作れ」


沈黙。


次の瞬間。鍛冶王が大笑いした。


「ははははは!!面白い人間だ!!」


そして巨大なハンマーを地面に立てる。


ドンッ!!


「いいだろう!!ドワーフ王国の技術で、お前の医療道具を作ってやる!!」


野高が驚く。


「先生……すごいことに……」


須高は鼻で笑った。


「……当然だ」


こうして──異世界美容整形クリニックはついに、ドワーフ王国の鍛冶技術を手に入れることになった。


そして須高は呟いた。


「……これで本格的な手術ができる」


その瞬間。


この世界で初めての


“本物の美容外科手術道具”


が作られようとしていた。

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