前へ目次 次へ 59/62 アポリアの歌 世界が地滑りを起こしている 割れてズレてひっくり返って そのうち粉々になってしまう そんな映像がひらめく 地球の重さの砂が 宇宙に落ちてゆく 途方もなく 巨大な砂時計 色とりどりの砂が オリフィスを通って 落ちてゆく 底に溜まった砂は 段々黒くなってゆく 陰謀論は 揶揄して楽しむもの ではなかったのか 幻想であるべきもの 現実であるべきもの 逆転した砂時計を ひっくり返すのは 神秘という名の 幻想界の創造主 そんなアポリアを 口ずさみながら 出口のない迷路に 立っている