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第1話 誕生日の前日

この小説はカクヨムとPixivに投稿した物です。

8月18日は温海の誕生日。

今年は温海の誕生日に家に来るように誘われている。

2人と知り合って1年4か月経つけど、温海の家に来たのは初めて。

夕の家は何度か行った事あるけど、古くて広い民家で夕の部屋はふすまで

隣りの部屋と仕切られているだけ。

ふすまを開けると隣の部屋と1つになり3人だと十分なぐらい広かった。

ただ、冬に行ったら結構寒かったけどね。

あと、以前にも言ったけど、夕の部屋はシンプルな部屋。


 一方、温海の部屋は夕から聞いた話ではぬいぐるみがたくさんあって

お気に入りのぬいぐるみがないと寝れないらしい。

温海の部屋で夕と結構イチャイチャして、ファーストキスもしたそうだ。

しかも、夕が温海の不意を突いて夕からしたそうだけど、流石だな夕さん。


 温海の家はわたしの家から夕の家へ行く時に駅から温海の家を

経由していくので、何度も行ってはいるけどまだ上がった事はない。

大きな家なのは間違ないけど、この辺りならそこそこ見る大きさの家なので

驚くほどじゃないけど、豪邸なんてそうそうないにので現実はこんなものか。


 温海の誕生日の前日の夜、夕から電話がかかってきたけどメッセージじゃなくて

通話なのは珍しいと思いながら出ると


『ごほっ、ごほっ、文乃ちゃん……熱が出ちゃったから……行けなくなったから……』


夕は咳をして、普段よりも低い声で話していた。


「え、大丈夫?無理しないでメッセージでいいのに」

『そうだけど……寂しくて直接話したくて』

「温海じゃなくて、わたしでいいの?」

『温海ちゃん……もう寝てて……』


時間を見るとまもなく23時である。

わたしも学校がある時なら寝ている時間であるけど、夏休みだから少し夜ふかしを

しているが温海は夏休みでも夜ふかしていないんだな。


「そうれならしかたがないか。温海の誕生日なのに残念だね」

『仕方ないよ……文乃ちゃんだけで行ってね……』

「わかった。夕はゆっくり休んでね」

『温海ちゃんのお姉さんの……お料理はおいしいよ……』


夕が言うには2回、誕生日に誘われているけど、温海のお姉さんの料理はおいしそうだ。

わたしは去年はまだ今ほど仲良くなかったので、誕生日に呼ばれてなかったけど

今年は行けると思ったら、今度は夕がいけなくなって残念だ。


「夕がいけなくなって残念だけど、温海と2人だけってあまりなった事ないから

何を話せばいいかわからないんだ」


夕と2人になる事は多いが、意外と温海と2人になる事はあまりない。

夕は自然に話せるけど、温海はなんか話す事はない。


『温海ちゃんは……かわいいって言っておけばいいよ……』

「そんなものなの?」

『んー、わたしも……どんな話してたか聞かれると……答えられないけどね……』


どんな会話をしてるかなんて考えないか。

日常的な何でもない話をしてしるけど、温海は漫画やラノベが好きらしい。

ただ、新しい物ではなくて、お兄さんたちが以前買った物を今も読んでいるとか。

ジャンルはラブコメや以前に流行ったハーレム物らしい。

わたしもラブコメは一応読むけど、基本は百合作品ばかりだから会話が合うかなぁ。

ちょっと悩んだけど、考えも仕方がないか。


「考えても仕方がないから、当日なんとかするよ」

『そうだね……。あと、温海ちゃんとデートしてもいいよ……』


夕はデートと言うけど、元々3人で出かける予定だったのが

温海とわたしの2人になったんだけど、2人で出かけるからデートでいいのかな?


「元々、3人で出かける予定が、わたしと温海の2人になっただけなんだけどね」

『そうだけど……2人で出かけるからデートだよ……2人で楽しんでね……』

「2人で出かけるけどデートじゃないって、普通のお出かけだよ」

『文乃ちゃんがそう言うなら……デートじゃないか』


いつもならもっと押してくる夕も、熱があって辛いため今日は押して来ない。

デートと言えばデートだけど、やっぱり違うよね。


『そろそろ辛くなってきたから……寝るね』

「無理しないでね、それじゃお大事に。おやすみなさい」

『うん……おやすみ……』


夕との通話が終わるが、時間を見たらそろそろ寝る時間なのでわたし寝る事にした。



翌朝、温海の通話で目が覚めた。

時間は9時ぐらいであったけど、夕と話してすぐ寝たから結構寝たな。


「おはよう、温海」

『おはよう、文乃。夕の事聞いてる?』

「昨日の夜に電話が来たから知ってるよ」

『そうなのね。着信があった時間は寝てたから気づかなかった』

「仕方がないないよ。もしかして、今日はやめるの?」

『お姉ちゃんが料理を用意してるから、文乃だけでも来てよね』

「わかった、行くね。時間は予定通りでいいの?」

『夕に言われたけど……これってデートになるのかな?』

「2人で出かけるからデートじゃないよ、親友とのお出かけだよ」

『そうね、親友とのお出かけよね。わかったわ、待ち合わせは予定通りね』

「わかった」

『それじゃ、また後で』


温海は通話を切るが、夕がこれなくてちょっとがっかりしてる感じだった。

わたしも夕がいないとやっぱり寂しいけど、夕の代わりにわたしが

温海を楽しませてあげるんだ……って思ったけど、何したらいいんだろう。


 わたしは温海の親友だけど、恋人じゃないからね。

夕から聞く話だけど、結構イチャイチャしてるみたいだな。

さすがにわたしはイチャイチャしないけど、考えてもしかたがないか。

ツンデレだけど寂しがり屋の温海だから、一緒にいるだけでいいかも。

そう考えたら、気楽になった。


 時間はまだ早いから、1度シャワーを浴びておこう。

あとは来ていく服も少しちゃんとした服をきないと。

わたしは普段はジャージかTシャツにショートパンツだけど、少しは

女の子らしい恰好のほうがいいかな。

ただ、高校に入ってから服を買ってないから服選びに思ったより時間がかかり

気が付いたら、出かけないと乗る予定の電車に間に合わない時間になっていた。


お読みいただきありがとうございます。


8月18日に投稿した温海の誕生日の話です。

1日で一気に投稿しましたが、1話ずつの投稿となります。


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@shiizu17

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