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エッセイのようなもの

コロナの救世主(笑)

 これは、私が個人的によく知るとある男性のお話です。



 彼――仮にAさんとします――は、今年の冬、コロナに罹って入院をするという、ちょっとした災難に見舞われました。


 そもそもこういうご時世です。

 彼もさすがに、気を付けていてもコロナ罹患はあり得ると覚悟していたでしょう。が、彼は普段、年齢の割に元気で、体力にも自信があるタイプ。

 コロナごときを自力で治癒出来ず、肺炎が進んでしまっているので即入院と医師から告げられ、しょぼん、としていました。

 彼にとって『コロナで入院』など、屈辱の展開だったのでしょう。


 幸い教科書通り?に十日ばかり入院して快復、無事退院出来ました。

 退院した後もだるかったり息苦しかったりが続き、Aさんはやはりどこかしら、しょぼん、としながら暮らしていましたが……。


 半・年・後。

 すっかり元通りになった彼はバリバリに元気。

 それは良いのですが……コロナとその後遺症に変わり、いつもの病気が出てきました。

 ある日の会話を再現してみましょう。



(テレビで、相変わらずコロナの罹患数が多いというニュースを見ながら)


Aさん 「うーん。この分やったら、そろそろ政府は俺を迎えに来るなあ」


私    「?」


Aさん 「黒いスーツにサングラスの男が、リムジン乗ってやってくるねん。ほんで、突然玄関開けて『Aさんですか?』『おう。そうやけど、何やねん』『お迎えに上がりました』……って、羽交い絞めにされて、俺は連れてゆかれるねん」


私   「は?」(何それ、メンインブラックか?)


Aさん 「コロナから快復した患者の中には、強力な抗体を持つ奴がおるはずや。政府は全国の病院通じて、そーゆー人間がおらんか絶対探してるはずや!」


私   「あー、まあ。絶対とは言えんけど、そういうことあるかも?」


Aさん 「それが俺や!」

    (いやその自信はどこから?と思うが、あえて突っ込むことはしないw)


Aさん 「リムジンで国の、秘密の研究所へ連れて行かれてやな。俺の血ィ採って、コロナに抜群に効くクスリを作るンや。どんだけ変異しても、俺の持つ抗体はウイルスを死滅させる力があってやな。Aさんあなたは全世界の、コロナ患者の救世主になるのです、今後も御協力を……と……(以下略)」



 ああ、もちろん。

 彼は冗談でそう言ってます。


 でも。1割くらいは。


 本気、で言ってます、多分。



 選ばれた者のみが持つ、超常的な能力。

 それを使い、絶望に満ちたこの世界を救う。

 努力でつかみとったのではなく、運だけで手に入れた能力で無双する。

 所謂、俺Tueeeee!



 Aさんが罹患している不治の病。

 俗に、厨二病、と呼ばれております。

ちなみにAさんは、かわかみのお料理エッセイでカレーパンが好きだったり唐揚げが好きだったりするおじさんとして、活躍しております。

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― 新着の感想 ―
[良い点] そういう発想できる人、すごい! (*゜∀゜)*。_。)*゜∀゜)*。_。)
[良い点] Aさん同様私もその病に罹患しておりますが、やはり治りませんね。
[良い点] にゃはは(≧▽≦)マンガのキャラみたいな方なのです~( ´艸`)
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