第二話 現実で出会うという選択肢
神社への愛が込もっていると思われる作品。
神社サーバーにて。
道野辺八幡宮を再現したマップがディスプレイに表示される。
仮想世界の現実感と少し引いた所にあるディスプレイとで、切り替え出来る様に成っているのだ。
マップを見て実際の神社が再現されている事を確認する彼模。
マップには入り口が二つあり、一つは車道と成っており、坂の上で平たい道であった。
逆の道は、階段の歩道と成っており、始めに鳥居をくぐって入場する形と成っていた。
二つの道が一つに成り、また、鳥居が一つ有った。
奥の両脇に謎の建物が右に、左に清める為のそれはそれは神聖な水が貯めて有った。
クルーミヤとコーカイは第一の鳥居をくぐり、上り階段を進む。
ドライな関係ではあったが、友情と呼べるものが二人の間にあったのである。
既に、その関係は現実の埼玉彼模と川底赤地を覆う程大きかった。
現実的に付き合いたいという気持ちが沸き上がっていたのである。
階段を登り切り、雑談しながら、二人は連れ歩く、何と無く、周囲のアバターは二人に注目する。
目立つ容姿だったからである。
「そろそろ、現実で会わない?アバター同士の付き合いもいいけれど、現実面の整理をしちゃわないかしら。」
クルーミヤはそう言って相手の反応を待つ。
「分かった。いいよ。現実の約束事は慎重にね。」
示し合わせた様に、互いにメールアドレスを交換する。
メールにて。
「初めましてに成るのかな?私は埼玉彼模。東京に住んでいる女子大生よ。」
「同じく東京に住んでいる川底赤地だよ。私は何と常時、女装しています。年齢はヒミツ。」
「待ち合わせはどうする?」
「秋葉原でいいんじゃない?」
「じゃあ、あきばおーの二号館でいいわね。」
「ちょっと待って調べるから。」
こうして、現実で出会う事に成った二人。
二人を待ち受けるものは何なのか?次回へ続く。