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#3 無責任姫(ねえさま)

新キャラ二人追加です。

「──おい、起きろ」

「んん……」

 肩を揺すられて、沈んでいた意識が強制的に地上へ呼び戻される。

 朦朧とした脳に響く誰かの声は、乱暴なのに優しさに溢れた、温かな響きだった。

 聞き慣れた声で、顔を上げずとも誰か分かる。


 だが、起きろと言われて簡単に起きられるほど、人間の意識は単純なものではない。

「あと五分……あ、いや、十分……もっと……」

「段々と長くしていくなっつの。しかも一つの鉤括弧の中で。いいから起きろ、テルミラ」

「じゃああと一時間だけ……」

「刻むのが面倒になりやがって。いきなり増えすぎだろうが、せめてもうちょっと細かく増やせ」

 そんな人間としては至極当然な覚醒への抵抗は、声に問答無用で叩き落される。

 欲しいところに欲しい突っ込みをくれている感じだが、注文が多い。注文の多い姉様だ。

 妹の顔が見てみたい。きっと寝起きで馬鹿みたいな顔してる。

「そしたら、もうちょっと寝かせてくれる?」

「いや、起こすに決まってんだろ」

「えー……」

 悪足掻きを続行するも、流石というか、容赦も配慮もない。取り敢えず二度寝は諦めるしかなさそうだった。


 って、えーっと、姉様が何でここに? 私って確か、自分の寮の部屋で寝てたんじゃなかったっけ?

 あれ、でも何か違うような。寝起きだからか、記憶が曖昧というか、上手く思い出せない。


 いやそもそも、ここってどこなわけ?

 顔を上げて周りを見る。視界に入るのは大量の本棚と、机で静かに自習する学院生たち。そして決定的なのは、壁の掲示板で存在を主張している「図書館ではお静かに!」の貼り紙。

 そっか、図書館か。

 なら、姉様がいてもおかしくはないよね。学院の敷地内だし。


 いや、え、なんで? なんで私が図書館に?

「やっと起きたか、テルミラ」

「え、ああ、おはよう。アイシア姉様」

「目覚めの挨拶には遅えよ。日はとっくに傾いているし、青空どころか清々しい赤空だ」

 赤空なんて言葉はたぶんない。意味は分かるから指摘もしないけど。

 窓の外を見やると、確かに空は紅の光に彩られていた。方角的に太陽は見えないが、きっと地平線に沈んでいく最中だろう。


 ……もうそんな時間?

 疑問符が表情に表れていたのだろう。姉様は呆れたように溜息を溢した。

「その様子じゃ、完全には起きてねーみたいだな」

 馬鹿を見る目を止めて。相手は実の妹なんだよ?

「実の妹だから心配になってるんだっつーの……他人だったら最初から関わってねー」

 それもどうなんだ、仮初にも生徒会長が。


 ──アイシア・イド。高等校の三年、つまり私の一つ年上の姉。金色の髪と蒼の瞳が同じだ。それは妹のリラも同じで、母様の髪と父様の瞳、それぞれの色を受け継いだ結果だ。

 直線的に短く切り揃えられた髪は、なんだか一見すると真面目そうに見えなくもないのだが、本人の中身の問題か、むしろ乱暴ささえ感じ取れる。

 身長は三姉妹の中では一番高いが(そもそも一番年上だから、おかしい話でもない)、まあ一般的に考えれば平均的なそれ。

 だけど威圧感はある。三白眼のせいかな。


 勉学・運動ともに成績優秀、ただし品行方正とは程遠い。言葉を選ばずはっきり言うと、不真面目。

 だが人望は厚く、それ故に今代の生徒会長に推薦されて、選挙を勝ち抜き当選した。

 本人曰く「見る目ねーな、こいつら」。色々と問題発言だが、そういう姉だ。私はとっくに諦めた。

 ちなみに応援演説を担当したのは、推薦者の先代会長と、なぜか私。姉様には頼れる友達がいないのかと疑った瞬間だった。

 人望はあっても人脈はないんだとか。


 そして語るべきは、先代会長の推薦を受ける際に姉様が突き出した「条件」についてである。提示したこと自体も、内容も、ともに前代未聞。就任後はまさかの学院の承認を得た。

 その内容はいたってシンプルだ。

「責任ある立場に就こうが、私は責任を負わない」

 だが、ただの職務放棄だ、こんなの。

 学院が承認したと聞いたときは、誰かが裏で手を回したか、弱味でも握ったか、どちらかだと思った。

 まあ実際、ちゃんと仕事はしてるらしい。責任を負わないだけで。生徒の模範にならないだけで。


 ともあれこの条件のせいで、今代の副会長がかなり苦労してる。会長の責任も一身に背負う、まさに責任者の鑑だった。なのに、学院での知名度は姉様が圧倒的に上。

 もはや貧乏籤でしかない。ちょっとだけ憐れだ。

「いえいえ、テルミラさん。僕は気にしていませんよ。これはこれで面白い、刺激的な毎日ですから」

「そうですか、なら良いのですが。ところで、心の声を聞かないでください、マークルデン先輩」

「おっと、これは失礼。性分でして」

 どうだかね。油断も隙もない人だから。


 ──オーディ・マークルデン。生徒会の今代副会長にして、学院の生徒の中では知る人ぞ知る実質的な最高責任者。

 生徒会では姉様の補佐、デュエッティング・オルターでは姉様の相棒デュエットという立場上、大体は姉様と一緒に見かける。私と面識があるのもそれが理由だ。

 少し長い銀髪に、穏やかな銀の瞳。いつも柔和な微笑みを浮かべている、紳士的な好青年。姉様と並んでいると、空気感の落差が凄い。

 ちなみに、彼は学院生女子からの人気も高いらしい。姉様から聞いた。私も姉様も、あまりそういうことに興味が無いが。

 誰に対しても敬語で話す(つられて、私も彼が相手だと珍しく敬語を使う)ことが特徴。先輩だろうが後輩だろうが、関係なく丁寧に接する。


 そして何より、読心術の遣い手。相手が考えていることは大体分かる、らしい。

 どこが大体だ。

 本人曰く「ちょっとした技術で誰でもできる」らしいが、信じるか。できる奴はみんなそう言う。

 このくらい紹介しとけばいいかな。

 ……あ、あと、女の趣味が悪い。


「酷いことを言いますね。君の姉様でしょうに」

「心を読まないでくださいと、さっきも言ったつもりだったのですが」

 全く聞き入れる気がないんだね。嫌な先輩。

 あ、先輩が好きな相手って姉様ね。本人は隠しもしていないが、対する姉様は気付いてもいない。

 あと、これは間違いなく、姉様はマークルデン先輩のことを恋愛対象とは見ていない。というか、姉様が恋愛対象として見る相手なんていない。

 そういう浮ついた気持ちとは無縁の人だから。

「それは確かにそうですね。僕の気持ちは気付かれないどころか、気付かれてもアイシアさんには理解してもらえないでしょう。恋する気持ちが分かるのは、恋したことのある人間ですから」

「だから、心を読まないでください」

「貴方の心は、正直に言ってかなり読みやすいんですよ。読む気がなくても聴こえるくらいに」

 仮にそうだとしても、だからっていちいち反応しなくても。

 それに、後輩のプライバシーを侵害していることを、ちょっとは悪びれていただきたい。


 てか、読みやすい心って何。私の心が単純って? だとしたら失礼じゃない?

「いえ、そういう話ではないですよ。勝手に誤解して勝手に怒らないでください。貴方を怒らせると、僕がアイシアさんに怒られますから」

 むしろ怒られればいいのに。好きな人から説教されるって、なかなか良い状況じゃない?

「僕にはそういった趣味はないですね。まあ、貴方がどんな趣味を持っていても勝手ですが……」

 私もないってば。苦々しい感じのフォローを入れないで。頼むから。


 あと、姉様に苦しめられてる現状を「刺激的」の一言で片付ける人に、そんなこと言われてもねえ。

「言い方が酷過ぎませんか?」

「事実でしょうに……それで、私の心を読みやすい理由って何なんでしょう?」

「話を戻してくれたのはありがたいですが、そんなに知りたいですか?」

「いや、別に。間を保たせるために訊いてます」

 心を読まれるのも慣れてきたし。読まれて困るものも、特に持ち合わせてないしね。


 そんな内心を読んで、先輩が笑みを溢す。

「その割切りは、姉妹って感じですね。アイシアさんも似たようなことを言いそうです」

「確かに姉様は、心を読まれるくらいなら気にしないでしょうね……だとしたら、リラは妹じゃなくなりますが。結婚できるようになっちゃいます」

「なりませんから。フェアリラさんからの一方通行かと思いきや、貴方の側からもですか。冗談でしょうけど、迂闊なことを言うものではありませんよ。嫉妬に駆られたクロアさんが何をするか」

「クロを何だと思ってるんですか」

「でも、貴方もそう思うでしょう?」

 それはまあ、そうだけど。読心術の使い手を相手取ってると、こういうときに嫌だよね。形式上は友達を庇っても、内心を見透かされたら。

 いや、これについてはそれ以前の問題か。


「こういうときだけしか嫌だと思わないのが、僕に言わせれば異常ですけれど。姉妹の中でフェアリラさんの反応は違う、みたいなことを言いましたが、僕はあれが普通の態度だと思いますよ」

 そう言って、先輩は自嘲的な笑みを浮かべる。

「心の中を勝手に覗かれて、嫌な顔一つしない方がおかしいですって」

「私は普通に嫌がってますよ。姉様はともかく」

 もしそんな勘違いをしてるなら正さねば。心読まれて気分が良いわけないじゃんか。


 あと、フェアリラは心を読まれるのが嫌なんじゃなく、貴方を個人的に毛嫌いしてるだけです。

「嫌われるようなこと、しましたっけ?」

「Mっ気のある人は基本的に嫌いだそうです」

「ないですって。その風評は貴方が広めたんじゃないでしょうね」

 さて、何の事やら。

「大体それを言えば、フェアリラさんもでしょう。貴方に冷たくあしらわれて、その度に喜んでるじゃないですか」

 同族嫌悪って奴? クロと仲が悪いのもそのせいだったりして。

「ともかく、その誤解は解いておいてくださいね。全く、貴方も大概破天荒ですよね」

「人を起こしておいて、今度は自分が寝てる人の妹ですからねえ」


 私の隣の席に座って、即座に睡魔に完敗した姉を指差して言う。私の周りは自由な人間が多いな、素直に羨ましいわ。

 姉様がさっきから会話に口を挟まなかったのは、寝ていたからである。

 というか仮に私が破天荒だとしても、姉様ほどじゃないから。この人は率直に言ってヤバいから。


「姉様、起こさなくて良いんですか?」

 しかし先輩は否定のサイン。

「きっと疲れているのでしょう。わざわざ起こしたら怒りを買いそうです。アイシアさんの機嫌を損ねるのも面倒なので、今はそっとしておきましょう」

「好きな相手に、結構なことを言いますよね」

「貴方ほどじゃありませんよ。いや本当に」


 しかしまあ、先輩と話している内に、何となく眠る前までの記憶が繋がってきた。話すというのは存外頭を使う行為な気もするし、意識が覚醒してきたのかも。


 全裸のクロの行動にドン引きしたのは、もう既に昨日の話だ。その後は夜通し説教をして、夕飯も睡眠も取らないまま、気付けば朝になっていた。

 窓の外に朝日が昇っていることに気付いて、慌ててやむなく朝食を取り、急いで登校。

 クロは仮眠を取ってから遅れて行くらしいが……いや、自由過ぎませんか?


 クロに比べれば多少は真面目な私は、朝からちゃんと講義に出て、睡魔と戦いながらなんとか今日一日を乗り越えたのだった。間の悪いことに、諸用があって休憩時間も仮眠は取れなかったけれど。

 そして、そんな苦難の一日もとうとう終わり、早く帰って寝ようと思って──不安になった。

 帰った方が疲れないか? これ。

 こんなに疲れている原因は、たぶん寮にいるぞ?

 そんなわけで、急遽方針を変えて、私は図書室という静かな空間で眠りに落ちたのだった。


「図書館に寝に来ないでくださいよ。その静かな空間で自習や読書をしている人も多いんですから。アイシアさんが起こしたのって、それを見抜いたからなんじゃありません?」

 有り得る。普段は鈍いくせに、こういうときだけすぐ気付くからね。しかも、自分は寝るくせに。


 あと、回想まで読むんだね、先輩。

「聞こえてきたので」

 この際だから読んでも良いけど、いちいち反応を返さないで。恥ずかしくなってくる。

「貴方が今更何を恥じるのですか……あの、すみません。言いたいことは伝わってはいるとはいえ、ちゃんと喋ってくれませんか? まるで僕の独り言みたいな絵になってしまうので」

 ほら、姉様が寝てるから。起こしちゃ悪いってのは共通の認識でしょ?

 それに、図書館では静かにって言うし。

「後者については今更過ぎませんか?」


 ところで、二人は何をしに来たんですか?

「話を逸らしたいだけじゃないですか。しかも、その質問もかなり今更ですからね」

 良いから答えてくれませんか? それが分からないと、夜も眠れそうにありません。

「それについては、さっきまで熟睡してたからじゃないですかね。そして、喋るつもりはやっぱりないんですね……いえ、ここに来たのは普通に生徒会の仕事ですよ。司書の方に用事があって。それを済ませたところで、たまたま寝ているテルミラさんを見かけたわけです」


 姉様、本当に起こさなくていいんですか?

「訊かれたことに丁寧に答えてあげたのに、特にこれといった反応もないまま話題を変えるんですか」

 はい。そんな私が嫌いですか?

「その発言に腹が立ってはいますよ……そうですね、もう今日は特に仕事も残っていないので、わざわざ起こす必要はないですね亅

 なんだかんだ言いながらも、ちゃんと質問には答えてくれるんですね。ありがとうございます。先輩のそういう義理堅いところは嫌いじゃないですよ。

「じゃあ、是非とも態度で示してほしいですね」

「嫌です」

「やっと喋ったと思ったらそれですか」



 その後も十分くらいはマークルデン先輩との会話を続けたのだけれど(私もちゃんと喋ったよ。流石に可哀想だったし)、それは突如、あまりに唐突に打ち切られた。


 なんて言うと、まあ随分と大仰に聞こえるのだけれど、実際は何てこともない。単に図書館の閉館時刻になっただけの話だ。もう夕方だったしね。

 だから先輩と一緒に姉様をさっさと起こして、すぐに図書館を出た。そこでも一悶着はあったけど、まあそれはいいや。


 マークルデン先輩が帰る男子寮は、私や姉様の女子寮とは逆方向。簡単な別れの挨拶だけ交わして、互いに帰路に着いた。

 ヴィルファ皇国立高等学院では、学生寮への入寮が全生徒に義務付けられている。

 部屋でそれぞれ、二人一組での生活を送る習わしなのだ。私がクロと暮らしてるみたいに。


「にしてもこんな時間に帰ったら、クロニアが腹空かせて怒るんじゃねーの?」

「作り置きしてるから大丈夫だよ」

 嘘。夜通しの説教で、そんな時間無かったし。

 ただ、備蓄してある食料の中にはそのまま食べられる物もあるから、完全に間違ってもいない。

 帰るのをちょっとでも先延ばしにしたいだけだ。

 なんてね。


「ふうん、ならいっか」

 姉様はあっさり信じた。疑いもしない。疑われてもしらばっくれるだけだけどさ。

 そういえば、それはそうと。


 折角なので私は、姉様に訊きたかったことを訊く。

「姉様、今度の大会は出るの?」

「ん? やけに話が飛びやがるな。逸らしたい話題でもあったか?」

 なんで話題を変えた方が旗色が悪化するのか。このままだとすぐに嘘がバレそうな気がする。

 やだなあ。とっとと帰ってメシ作ってやれ、とか言われちゃうじゃんか(作れよ)。


「いやいや、何も無いって。単に気になっただけ。ほら、もうそんな時期だし」

「確かにそうだが……まあ良いや。出るよ」

 不安なくらいあっさりしてるね。助かったけど。

「やっぱり、マークルデン先輩と?」

「そりゃそうだっつーの。アタシがあいつ以外と組むとか、そうそうねーよ。たまにしかねー」

 ……たまにはあるんだ。

 誰とだろう。そのこと、マークルデン先輩は知ってるのかな。知らなかった場合は不憫すぎない?



 ──学院が主催開催する「デュエッティング・オルター」の大会が、年に四度ある。

 春、夏、秋、冬。季節ごとに行われる大会では、勝負にそれぞれ異なる形式が採用されているのだ。

 デュエッティング・オルターの基本的なルールはそのまま、二人組デュエットではなく単独ソロで戦う、リーグ戦形式の冬季大会。

 一試合ごとに抽選で相棒ペアを組み替えて、一対一でのトーナメント形式で戦う秋季大会。

 最初から最後まで、登録した二人組ツーマンセルで、同じくトーナメント形式を勝ち進んでいく形式の夏季大会。

 そして、最も王道なルールを採用した春季大会。

 二人一組のチームが、広大なフィールドの中で、最後の一組になるまで戦い抜く形式での開催だ。



「姉様が出るなら、下馬評では一位だろうね。去年の夏と秋は優勝してるわけだし」

「冬の優勝者が言うと嫌味にしか聞こえねーな」

 そんなこと言われても。私、二人組ペア組めないし。出られるのは一人ソロの冬季大会だけだ。たまたまそこで姉様に勝ったけども。

 去年は私が優勝で、準優勝はクロだった。二人とも、ペア戦は出場すらしていない。てかできない。


「それに、今年は分かんねーだろ。正直、もしもフェアリラが出たらアタシに勝ち目はねー」

「あー……出るのかな?」

 春季大会は通常、一年生の出場は少ない。入学してから割とすぐだからだ。

 中等部からエスカレーター式に進学してきた生徒はともかく、特に外部からの入学生。入学早々に相棒を見付け、大会に出る水準まで連携が取れる者なんて、ほとんどいない。


「公的な大会で妹に負けるのは、ちょっとな」

「姉様でも気にするんだね、そういうの」

「ああん? アタシを何だと思ってんだよ」

 そういう人だとは思っていた。言ったら怒られそうだから言わないけど。

「妹二人よりも弱いことを実は結構気にしてる姉の気持ちを察してやれよ……いや、絶対に察するな。分かったようなことを言いやがったら殴る」

「理不尽だ……」

 前言撤回が早過ぎるし。せめて鉤括弧を改めて。


 なんて、暢気に会話していたせいだろう。

 このときの私は、すぐには気付けなかった。

 気配を消して後ろから近づいて来ていた影に──すぐには気付けなかった。

次回も新キャラ登場です。

二人になるか、三人になるか、まだ途中なので不明ですが。

ある程度まで書き溜めてから投稿した方がいいのかなあ?

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