透明で何も無い空っぽな心。
初めて描いた小説です。趣味で描いたので文脈とかおかしいかもですが、スルーして楽しんでいただけると光栄です。
___夏が終わろうとしていた。
その日は丁度テスト期間だった。
が、一向にやる気が出ずにいた。
いや、修正すべきか、勉強はしているがスマホを片手にそちらに没頭していた。
イヤホンを付け音楽を周りの音が聞こえないほど上げていた。
多分遅めの思春期か何かなのだろう。
そういう僕は高校に入って間もない心の中は何も知らない小学生並み__否、中野樹と言う名前がある。
純粋な気持ちも無く、ただただネガティブな思考しか持てない。
だからモテないんだろうな。
そんな何も無い、ストレスも溜まる環境の中僕は勉強兼スマホいじりをしていた。
毎日ため息が増える。
そして休みが明け学校だ。
行く気がしないが一応行く。
これが毎日のフレーズのようなもの。
朝起きて電車と徒歩で1時間の通学をした僕は疲れきったまま教室に入る。
女子は朝から猿のような声を発する。
正直吐き気がしそうだ。
なぜ朝からそんなテンションが高いんだか。
そんな元気があるなら授業中に先生の話でも答えろよ。
特に世界史の先生がとても可哀想。元気に振る舞ってるのに一向にクラスの奴らは反応すらしない。もちろん僕も。
老けてはいないけど顎の濃い髭がなんとも言えない。
そんな授業も全てやっと終わった。
「あれ、中野……?」
そのまま学校が終わるかと思えば帰りに同じ部活の女子が話しかけてきた。
花下瑞稀だ。この子は大人しくて教室のうるさい女子に比べれば癒しだった。それほど教室は辛い。
__これがぼっちの悲しい性か……
明るい声で話しかけた彼女は僕と並ぶと背の高低差が激しく思える。いつも笑顔で振る舞ってくれる、そんな所も可愛い。なんで俺なんかに構ってくれるのか不思議だ。
と、感じながらも僕は話を繋げた。
「よっ。……ところでいきなりだけど勉強の方は?」
自分でもしたくないのに何故かこの話題を出してしまった。
「あ、うん。まあまあ。」
結果を想像していたのにこの質問はアウトだった。
だが__
「それよりさ、今度、どっか行かない?今度の日曜、友達と遊ぶ予定だったのに用事があるからって……」
「……え?」
突然の誘いに驚いたが、何故僕を選んだのか違和感を持った。
「あ、あのね。なんか断られた後遊びたい気が収まらなくてたまには違う人と…なぁ〜んて思ったり思わなかったり?……ふふっ」
笑いながらそんな事を言って俺は幸せの中に居た。
「もちろん行かせてもらいます。行かせてください!」
「え、なんでそんなかしこまってんの?!怖いんだけど?!」
俺は本心のまま言い、瑞稀は笑いながら。
「どこにしようか?」
俺は問う。
「そうだね、映画館とかカラオケ……ううん。中野が決めて?」
プレッシャーが俺にかかる。
「え、えっとそうだな。どっかデパートとか回ったりする?」
瑞稀に合わせて答えてみた。
「ふふっ。中野って女子みたい。私より女子力高いんじゃない?いいよ、私に合わせなくて。」
「え、」
驚いたが瑞稀には全てお見通しらしい。
「それならカラオケにでも行こっか。またね。」
瑞稀は、そう言う。
俺は頷き、足を弾ませながら瑞稀と別れるのであった。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。まだまだこれからですがミスを減らしていき最後には上手くなれるように進捗していこうと思っています。応援お願いします。もう少し参考材料を増やしてから再度投稿させていただきます。続きが気になった場合Twitterでお願いします@YmCCDxsLxuDtnnV