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第7話 魔剣

『分からない?』

「うん」


 地面に刺さった剣を鑑定で調べたが、ワールドウェポンなんて見たことも聞いたこともない。


『では、魔剣について教えてくれますか?』

「魔剣はマナを素材にして作られた剣のことだ。魔剣は珍しいが、人の手で作ることができる』

『つまりワールドウェポンというのは?』

「この世界、エスティバが作った魔剣という意味だろう」


 そうとしか考えられないし、他に思いつくものがない。


 それに「アーテラのテクノロジーを参考にして作られた」というのも気になる。


 いったいなにを参考にしたのだろう。


 予想だが「契約者の想像によって姿形を変える」とあるので、イメージを読み取る技術を参考にしたと思う。


「気になることが色々あると思うけど、ここで話し合っても時間の無駄だし、剣を抜いてから考えよう」


 なにが起きても対処できるように、警戒しながら剣に近づいた。


 剣の柄を両手で握る。

 力を入れ、剣を抜いた。


「あれ、思ってる以上に軽い」


 あっさり剣を抜いたが、とくになにも起こらない。

 なにか起こるんじゃないかって少し期待していた。

 

 そう思っていたその時、どこからか声が聞こえる。


『やっほー! ボクの声が聞こえる?』

「エルノア、今なんか言った?」

『言ってません。クロスのほうこそなにか言いましたか?』

「なにも言ってない。それに俺がこんな可愛いい声を出せるわけがないだろ」


 その声は、どこか少女のような可愛らしい声だ。


『ちょっとボクの声聞こえてる? わざと無視してない?』

「いや、聞こえてるんだけど、どこから聞こえてるかが分からない」

『そっか。じゃあさ、剣の方を見てよ』


 言われたとおりに、剣の方に視界を移動する。


『やっとこっちを見てくれた』

「け、剣が喋った?」

『ありえません。いえ、その剣に私と同じような管理用AIがいるならありえます』

『かんりようえーあい? 難しい言葉だけど、ボクはえーあいじゃないよ』

「AIじゃないよな……だったらさ、いったいなんだ?」

『ボクはね、この世界を造った創造主、エスティバだよ!』


 世界を造った創造主?


 その言葉に唖然としたが、喋りはまだ続く。


『キミがあのゴーレムを倒したということは、そのワールドウェポンの契約者はキミということだよね。でも武器と契約するにはボクが直接干渉しないといけないから、ボクがその剣を通して、こっちにやってきたんだよ』

「えっと、ワールドウェポンを契約するには、いや、ゴーレムを倒したから、え~と」


 情報量の多さに、頭がパンクしかける。


『クロスがゴーレムを倒したことでワールドウェポンがドロップした。それを使うためにクロスは契約をしなければならない。契約にはエスティバの協力が必要不可欠なので、エスティバが武器を通してこちらに会いに来た』

「なるほど」


 エルノアは呆れつつも、話の内容をまとめてくれた。


『へ~キミの相棒ってかなり頭がいいんだね』

「AIだからな。というかエルノアが声が聞こえるのか? パワードスーツを装着してる時は、エルノアの声は俺しか聞こえないはずだが」

『ボクはこの世界の創造主だからね。なんでもありだよ』


 なるほど、創造主だからなんでもありなのね。

 あまり気にしないほうが良さそうだ。


『それじゃあ早速契約をしよう! とその前に、今着ている鎧を脱いでくれる?』 

「分かった。変身解除」


 気を取り直し、エスティバの指示に従う。


『一瞬で鎧を脱いだ! すごいね……ふ~ん、そんな顔してるんだ……』

「まぁな。すごいだろ?」


 最後まで聞き取れなかったが、きっとパワードスーツに驚いているのだろう。

 

『たしかに素晴らしい技術ですよね。何度見ても変身と変身解除の速さには惚れ惚れします』

『さっきまで鎧から聞こえてた声が、ペンダントから聞こえた! ねぇねぇ、どうなってるの?』

『これはですね……』

「ちょっと待った。話を先に進もう」


 その話を掘り下げられたら、いつまで経っても先に進まない気がした。


『そうだね。じゃあ気を取り直して。え~とキミの名前は?』

「クロス・バードルだ」

『クロスだね。それじゃあ剣の柄を両手で握って、ボクがいう言葉を復唱して』

「分かった」


 剣の柄を両手で握りしめる。


『我はワールドウェポンの契約者。汝の力を行使する者。名は、クロス・バードル』

「我はワールドウェポンの契約者。汝の力を行使する者。名は、クロス・バードル」


 すると剣が輝きだす。


 溢れんばかりの光は、部屋を包む。


『うん、契約完了だね』


 エスティバの合図と共に光は収まったが、剣がどこにも見当たらない。


『右手の人差し指を見てごらん』


 右手の人差し指を見ると、指輪がはまっていた。


「これって」

『うん、それが変幻自在の魔剣・ヴァリアブルソードだよ。この剣はね、クロスが想像した形に変化するワールドウェポンなんだ。今はボクが勝手に想像して、指輪の形にしてるけどね』

「便利な武器だな」


 指輪になった魔剣を見て、ワールドウェポンを手に入れた実感が湧いてきた。

 早速なにかを、例えば剣なんかを想像して、形を変えてみたくなった。


『あっ! 大事なことを忘れてた!』

「大事なこと?」

『ワールドウェポンと契約した者は恩恵を得ることができる。自分が欲しいスキルや魔法を、なんと5個まで手に入れることができるよ』

「そ、そんなことがあるのか」


 もしかして、ワールドウェポンってとんでもないものなのか?


『さぁさぁ、クロスが欲しいスキルや魔法を教えてよ』

「ちょっと待ってくれるかな? じっくり考えさせて」


 欲しいスキルや魔法? 

 今すぐあげるって言われても、すぐには思いつかない。


『その恩恵は、私にも適用されますか?』

『キミが? クロスが認めれば大丈夫だよ』

「エルノアには、欲しいスキルや魔法があるのか?」


『はい、あります。私もクロスと同じようにスキルと魔法が使いたいです』

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