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エピローグ、ドシタノ?

「こ、これは」


 魔眼の勇者は元ニートの神からの依頼を達成してから約一年。

 約束通り本を頂き、読んでいたエンが大声を出した。

 ブタフクロウに寝っ転がりながら同じく読んでいたアリスが本から顔を上げる。


「どうしたの」

「なに……面白さについ声が出てしまった」

「そんなに面白いの? 早く読まなきゃ」


 あっさり信じて顔を下げたアリスにエンが手を伸ばそうとして引っ込める。

 本を奪ってしまいたい衝動に駆られたが、神からのご厚意を無下には出来ない。アリスが理解しないことを切に願って本に目を戻す。


 魔神と対決する場面。

 そこには何度見直してもエンらしき人物が書かれてしまっている。さすがに名前は違うがオールバックを始めとした容姿や戦い方は完全に同じだ。

 自分が登場してしまったことをエンも仕方ないと思っている。あんな事態のだったのだから覚悟していた。


 問題は創造主の辻褄合わせ。


 最終章の更に終盤で、魔神に対抗できる新たな登場人物の投入。

 この読者からは批判が殺到しそうな主人公達に都合の良すぎる展開に対し、創造主の用意した解は追加設定による仲間の強化だった。


 その仲間は最初期から登場しており、愛嬌ある見た目と性格は仮の姿で、天界の民が魔神の再来に備えて自分自身を封印していた……つまるところブタフクロウがエンになって魔神と戦っている。


「まさか……まさかそうなるとは…………」


 声が震えるエン。

 ブタフクロウが心配そうに見つめる。


「ドシタノ?」

「無理がある……創造主よ」


 少女の重みで潰れた鳥がホホゥと鳴いて頭を傾けた。

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