涙のチョコレートパフェと、彼との出会い
初めて書く小説なので、まだまだわからないことだらけですが、高校生のピュアな恋愛を書けたらいいなぁと思ってます!!
「ぅ゛えーん!藍梨【あいり】ぃ〜」
結希【ゆき】がすごい顔で泣いている。
ここは、あたし達が学校帰りによく寄り道をしている喫茶店。
結希の泣き声に店のお客さんがこっちを見る。
「うわっ!恥ずっ!」
あたしは内心そう思ったけど、口には出さなかった。
結希はと言うと、そんな事には全く気付いてないみたいで、泣きながら大好きなチョコレートパフェを頬張っている。
結希が泣いている理由…それはいつも決まって彼氏の事。
結希の彼氏は浮気性だ。だから結希も大変なんだろう。
「結希〜。そんなに泣くくらいなら別れちゃえばいいじゃん」
「絶対ムリ!だってめちゃめちゃ好きだもん!」
こういうことがある度に今みたいな会話が繰り返される。
ハァ…。ホントにこの子は…。
結希とあたしは喫茶店を出て
「ばいばーい」
と言って別れた。
それからあたしは歩いて駅に向かった。
今日はあの人いるかな〜♪
“あの人”っていうのは、今あたしがすごく気になってる人。たまにバスが一緒になる男の人だ。高2になってからよく見かけるようになった。名前もわからないし、話したこともない。
ただ、あの日――
彼を初めて見たときから、あたしは毎日彼のことを考えるようになっていた。
春のあったかい陽の光がバスの窓から彼の茶色い髪を照らしていた。それはとてもキレイで、キラキラしていて、あたしは思わず見とれてしまった。
10分もしない内に駅に着いた。
“彼”がいた。