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あじあ ぱしふぃっく


『そういえばっすね、その会社のアジア太平洋事業部って

 どこにあるんすか?』



「ん?


 アディア パスィフィックゥ デェヴィジョォン ヘッドクォゥトゥアー


 が、どこにあるかって?


 オーストラリアのシドニーだな


 アメリカ西海岸にもアジア各地にも飛行機が出ていて

 時間的にも、都合がいいからだな


 ちなみに10月とかだと日本時間との時差は2時間


 日本が朝7時な時に、シドニーは朝9時で始業時間だね


 そこで話されているのは英語と言えば英語なんだけれども


 まあ、なんだな、日本カタカナ英語から、ハングル訛り挑戦英語


 カタカナ英語の ”-” が ”ル”になるインド英語とかが


 ゴッチャになった汚いアジア訛りって感じの英語だな


 アメリカのネイティブ英語に慣れた人が来ると

 何を言っているのか全く理解できないって言うね



 ま、でもだ、シアトルに本社があるマイク英語より

 聴き取り安いよ


 あそこの人は、ほぼ弁護士みたいな英語だからね

 1分間に何文字しゃべるんじゃ このオッサンて感じで

 凄い量を話すし、相手の言い分を聴かないし

 我々の正しさに従えってな上から目線だし


 英語って言っても、あそこの建物内だけで話している

 独自な言語って言っても過言じゃないね」



『で、日本子会社とかは どこにあるんすか?』



「横浜、色んな関連外資の日本法人が

 ほぼ全部、横浜に集中してあるからね


 他の同業者で神戸に集中してあるトコもあるらしいけど

 ウチラは横浜だね


 動画ニュース原稿管理サーバーとか


 動画情報管理サーバーとか


 CGアニメ製作会社とか、CG-CM製作会社とか


 AIソフトを利用するユーザーさんとかも

 結構に横浜とかにいるからね」



『でも? 新型コロナ騒ぎでリモート・ワークとかになって

 別に一ヶ所に集合しなくても大丈夫になったのでは?』



「あー、あれな


 でも、ズームとかのリモート会議システムとか

 最初に日本で販売開始した2000年代前半には

 ウチの会社とかリモート会議で利用していたくらいだから

 え? 今頃になってリモート・ワークって感じだったな


 ただな、同じ時間に同じ場所で集合して仕事をする環境

 でしか働けない人間ってのがいるんだよな


 それに特定建物内だけに置いてある部外者秘情報とかを

 リモート・ワークでも利用できるようにするワケにも、いかないし


 同じ時間に違う場所で仕事する環境でも

 作業できる作業項目だけを切り分けて

 色んな指図書やら、進捗管理やらをするのが

 主な日常業務って人は、リモート・ワークじゃなくて

 横浜にいないと駄目なワケだったしね


 メールサポートや電話サポートとかの割合や

 リモートでのユーザーサポートが増えたな



 まあ、なんだな、それとな


 マネージャーレイヤな従業員と、エンジニアレイヤな従業員で

 同じソフトを説明しても、興味を持つ部分が違う


 どう違うか、わかるか?」



『マネージャーは、そのソフトのユーザーになると

 どれくらいコストを少なくできるかとかを意識していて


 エンジニアは、そのソフトのユーザーになると

 どれくらい作業効率がレベルアップするかとか意識している


 って事で、興味を持つ機能が違うんですかね?』



「やっぱ、わかってないんだな わかってない


 同じマネージャーをやっている同業他社に勝ちたいし

 社内で出世したいんだぞ? 出世欲ってもんがあるから


 エンジニアにしても同じだ。わかんないかなー


 何に例えたら、わかるかな。


 そうだ、たとえば


 ”自分さえ、良けりゃいい” この一言あるだろ?



 関西の、”自分”って単語は、関東じゃ ”君”って意味


 英語にすると、Me You って逆の意味



 ”良けりゃいい” っていう一言にしても


 自分のエンジニアとしての良心が、良けりゃいい


 自分のマネージャーとしての面子が立って

 共通利害を抱える関係者が良けりゃいい



 って感じで含んで省略した数文字によって

 全く違うってワケなんだよな。わかるか?」



『なーんとなく、理解できたっす』


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