蜂の巣
8月、住んでいるアパートの前にある木に
アシナガバチの巣らしきものが出来てしまったようだ
窓に働きバチらしきハチが毎朝9時頃になると張り付いている
暑いからと、そちら側の窓を開ける事が出来なくなった
どこにあるのかな? と木を見にいったら
なんか、ブンブン音がする。後で調べたら
門番ハチという巣を守る役割のハチが鳴らす威嚇音だったらしい
そして、まっすぐに顔目掛けて飛んできて鼻を刺された
アパートの大家さんに相談したら
「10年に1年くらいの確率で大きな巣を作ってしまうけれども
10年くらい前に完全に駆除したら
今迄、アシナガバチが食い物にしていた
毒蛾の幼虫である毛虫などの害虫が増えて
翌年、結構に大変だったんだ
普段は、おとなしく近づいて刺激しなければ刺されない
という習性らしいので、追い払うだけにしておこう」
と、いう事になった。
だが、しかし、9月になって
8月に2・3匹だった飛び交う働き蜂が10匹以上に増えた
流石に、やばいと感じて大家さんに再び相談
10月にかけて働きハチを増やす習性があるので
これ以上、増殖されると、いくらなんでも危険だ
という事で9月の今の内に巣を木から外そうという事になった
まずは、巣から働きハチを飛び立たせ追い払う
巣がありそうな所の枝葉を切り
巣が露出した所で、巣を叩き落として木から外した
10匹くらいが巣で過ごせるくらいのサイズの結構に大きな巣
「ここ数年は巣が出来ても2・3匹が過ごせるくらいの
サイズの小さな巣しか発生しなかったのに
今年は餌になる害虫も大量発生していたからか
大きなサイズの巣が出来たのだなあ」
と、大家さんも驚いていた。
しばらく観察していると
巣は木から叩き落して燃やしてしまったのに
まだ、巣があると想って働きバチが木に戻ってくる
そして休憩する巣が無いのを確認したからか
諦めて、どこかへと飛び立っていく
近くに同じ女王蜂が作った同じような巣が
もう一つあるかのように、どこかへと飛んでいく
翌朝、いつも働き蜂が活動を開始する時間に
恐る恐る窓を開けると蜂はいなくなっていた
ためしに木に近づいて枝葉を揺らしても
昨日までのように働き蜂が起きて
巣から出て飛び出してくる事も無い
・・・
何匹か、ハエ叩きで叩き落とした働き蜂をネットで調べてみると
2センチ超えのサイズ、黒っぽい色などからして
セグロアシナガバチとかいう蜂なようだった
11月頃には働き蜂は全て死んでしまい
女王蜂だけが落ち葉の下や朽木の中で冬眠する。
巣は一度しか使わず、空になった巣は二度と使われない。
と、ネットでは書いてあったが
冬眠した女王蜂が戻って来ない方法って無いもんですかね
などと大家さんに問いかけてみると
「まあ、熊が出て身を隠せそうな藪とか茂みとかの場所を
大々的に刈り取るような事をしている近所の人のような
大掛かりな対処は必要ないんじゃないかな
来年は、6月とか7月の初夏頃に
巣が出来ていないかを確認して
巣が小さくて女王蜂と2・3匹しかいない内に
巣を木から外せば、いいんじゃないか
そうすれば害虫を食べて減らした頃に
蜂も、ここらへんから、いなくなるだろうし」
というような言葉で誤魔化された。
熊遭遇被害とかでも
「熊を駆除しないで、追い払うだけで共生するべきだ」
とかいう動物愛護団体で活動する、ここで生活していない人が
駆除するたびに役所とかに電話をかけてくるというけれど
アシナガバチに関しても
「農作物の害虫被害防止になる益虫なので
あまり大々的に駆除しないで欲しい」
と主張する農家さんとかがいるそうだ
このアパートの庭だけじゃなくて
ここらへんに生息するアシナガバチなので
駆除するなら、一斉に大々的に駆除しない限り無理らしい
のだけれども、そういった害虫を餌にする益虫という
存在に認定されているので大々的な駆除は推奨されていないとの事
毎年、同じようなイタチゴッコを
夏になってから、しないと駄目なのだろうなぁ。
と思えるが、大家さんには言わなかった。
というか、こんな熊が出たり、蜂が巣を作るような
地方都市から引っ越したら
毎年、夏になるたびに気にかける事も無くなるのだろう。
大学を卒業して大都市にある会社に就職するまでの
数年の間までの事だし、別に、いいかな。
と想える。
一度、蜂に刺された後、もう一度、刺されると
アナフィラキシー・ショックとかいう症状が出て
危険とネットには書かれていたものの
今回、8月と9月の2回、刺されたけれども
コアシナガバチで毒性が低いからか
なんとも無かったし、大丈夫だろう、たぶん。




