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密室会話劇

結局、なんだかんだで、製作総指揮 あーんど 監督を押し付けられた


先輩方の書かれた脚本の中から発掘した

登場人物二人な密室会話劇シナリオ



会話の内容は、”私が戦後に抱いた夢について”


戦争があって兵隊として従軍した旦那


旦那などの男がいなくなって軍需工場でコキ使われた奥様


軍や軍需産業から解放された時に


 こうしたい、ああしたい


と心に描いた夢物語と


同じような夢を抱えた人々との内輪もめや生き残り競争などを

もはや、過去の昔話となったので


あーだったねー、こーだったねーと語り合う



今じゃ、ありえないというか、軍や軍需工場自体が

ここらへんからは消えて無いので空想上の世界


そのギャップがウケるのではないかと採用したシナリオ



でも、会話劇をやる二人の役者キャラクターに合わせて

こういうキャラの人間が、こんな事は言わないよなー

という意見が続々と出てシナリオが書き換えられていく


旦那役は、なんと監督の俺が兼務


映研の人間なら、結構にいるんだからと想うのだけれども


なので、奥様役は、俺がサークルの中で一番、仲の良い

話しやすい人間を指名した



撮影をしている2人が現在暮らす部屋という設定の場所に

夫婦生活をする感じのする小道具を運び込み


カラオケを歌うような要領で

セリフを書いたカンペを用意して撮影していく


セリフだけで構成されている会話劇で

長いセリフだと10分くらいの長いセリフがあるのだから

セリフを覚えて何度もやり直すような時間は無い


なので、シーン毎に混ざってくる色んな人が


「えー、覚えてから、やらないのー」


とか言ってくるが


「そういうなら、御前やってみるか?」


と言うと


黙って照明さんとか音声さんとか撮影カメラマンとかに

戻ってくれる

 


んで、サークル所属者全員を集めて試写会


今回、試写会に来てくれたOBは劇団運営をしている人


ラストシーン前に少しインターバルを入れて説明


「これから、ラストシーンを3つ流します


 なんだそりゃ馬鹿みたいだな感な 喜劇結末、


 誰かの社会的な死は娯楽という感覚な 悲劇結末、


 やっぱり夫婦の絆 家族は大事という感覚な ほのぼの結末


 の3つです。


 アンケートをとって一番イイという人が

 多かったラストシーンを採用したいと想うので


 宜しく御願いします」


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