富山
バトルゾーン中央部あたりに到達したタイミングで、対戦相手――エマ――から座標が届いた。
予想していたとおり、富山の北峰、金毘羅峰だ。
県道89号を離れ、直進することに。
(参考:紅線が実走ログ)
富山東面に登山道(舗装路)があって、そこから登れる。
二峰の鞍部から北へ進めば――
――頂上広場。14時ちょうどのことだった。
そこの展望台の上空に彼の御方がいらっしゃり、腕を組み立ち姿勢にて、こちらを見下ろしていたのでした。僕の顔を見て、納得したように一つ、頷きます。
青空を背景に、プレイヤーネーム、エマ――
ユリの花のような瑞々しく白い肌。背中まで伸びる豊かな金髪、明るい緑色した瞳、長い睫。
ととのった鼻すじ、さくら色した薄いくちびる。
小ぶりの耳。均整のとれた顔のライン、細い首。
そして、大きな胸の真っ白なドレス、煌びやかなアクセサリ――
ゴージャスな女の子が、その見た目に相応しい高い声で宣ったのだった。
「遅かったじゃない? 怖じ気づいたかと思ってよ、オーホッホッホ……!」
こんな笑い方するヒトに出会ったの、生まれて初めてだったのでした(笑)。




