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お父ちゃんでもか!?
「算数で零点だと!? 情けねぇなー。貴司、答案用紙見せろ。なになに、『500円で300円のお菓子を買った、つっちゃんは、お母さんに怒られました。何で怒られたか、答えよ』だって!?」お父ちゃんは黙り込んでしまった。
「お父ちゃん?」と僕は心配になって言った。お父ちゃん、もう7分も算数の答案用紙を見つめたまま黙っていた。
「わ、わからない」とお父ちゃんは衝撃的な発言をしたのだ。
「お父ちゃんでもか!? お父ちゃんでもわからない事があるのか!? お父ちゃんでもか!?」と僕は驚きながら言った。僕のお父ちゃんは物知りなのだ。お父ちゃんがわからないとなればどうすりゃいいのさ。怖いよー。お兄ちゃんに聞くか。お兄ちゃんはバカヤローだから聞くだけ無駄かな。
つづく
お父ちゃんでもか!?
お兄ちゃんのバカヤロー!




