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お兄ちゃんのバカヤロー
「お父ちゃん、貴司がまた算数で0点取ったんだってばさ!! 怒って!!」とお母ちゃんが台所で夕食の支度をしている時に言った。今晩の夕食はカリーライスだ。僕は絶対にカレーライスとは言いたくない。カリーライスと言わせてくれないか。
「おめでとう」とお兄ちゃんは言って僕の顔に鼻くそを付けた。
「やめろやな!」と僕は言ってお兄ちゃんの頭を叩いた。
「貴司、なめんなや!! チビ助のクセによう!! なめんなや!!」とお父ちゃんは怒鳴ってちゃぶ台を引っくり返すと、ふんどし一丁の姿になって僕の頭を叩いた。
「お父ちゃん、痛い!」と僕は言って頭を撫でた。
「零点だと!? このバカタレ!! なめんなや!!」とお父ちゃんは怒鳴って僕のお尻にカンチョーをした。
「お父ちゃん、痛い!」と僕は言ってお尻を撫でた。
つづく
お兄ちゃんのバカヤロー!




