05.パーティ結成、そして新メンバー(絡まれてた少女を助けたら仲間になった)
お久しぶり(?)です。今回はサブタイトルにもある通りパーティ結成編です!そして新メンバーも加わります!そして、あれやこれやと詰め込んだらとてつもなく本編が長くなりました…すいません……でも、かなりの面白く仕上がったんじゃないかと思います!それでは本編スタートです!
ジェイスとシャロンが無事(?)に冒険者登録した後、シャロンから例の提案をされた。
「それじゃあジェイス!冒険者登録も出来たことだし、パーティ結成しようよ!」
それは、ジェイス達が王都を目指してダンジョンを歩いている時にシャロンから提案されたパーティ結成の約束だった。
「そうだな…すいません、パーティ結成の手続きをしてもいいですか?」
俺は受付嬢のリリアに聞いた。
「もちろんいいですよ!では、こちらに必要事項を書いてください」
そう言ってリリアはパーティ結成の手続き用の書類を渡してくれた。
俺たちは書類に必要事項を書いていった。
しかしここで問題が
(…パーティ名、どうしよう)
パーティ名を決めていなかったのだ。
俺がパーティ名を考えるために唸っていると隣でシャロンが
「なんで唸ってるの?」
シャロンが聞いてきた。
「いや、パーティ名どうしようかなって」
俺が答えるとシャロンは
「パーティ名ねぇ…確かにどうしようかな。私も一緒に考えるよ」
シャロンも一緒に考えてくれるようだ。
数分後…
「ねぇ、ジェイス!『蒼炎の天使』とかどう?」
シャロンがパーティ名の案を出してくれた。
「『蒼炎の天使』か…名前の由来は?」
「ジェイスの強化魔法に『蒼炎神速』ってのがあったでしょ?そして私の奥義が『白亜の翼天使』って名前じゃん?それぞれの名前をもじって『蒼炎の天使』いかにも私たちっぽくない?どう?」
なるほど…シンプルだけどいい名前だ。
「いいね、じゃあそうしようか」
そう言ってパーティ名を記入してリリアに渡した。
「はい!記入漏れはないですね!では、パーティの登録とパーティ名を冒険者ライセンスに刻み込むのでライセンスの提出をお願いします」
そう言われ、俺たちはライセンスをリリアに渡した。
「では、お預かりします。少々お待ちください」
数分後…
「お待たせしました!パーティの登録とパーティ名を冒険者ライセンスに刻み込みましたのでお返しします。現時点をもっておふたりはパーティ名『蒼炎の天使』として登録されました!これからの活躍期待してますよ!」
そうして俺たちはライセンスを受け取った。
…そしてこれが後に最強の冒険者パーティとなる『蒼炎の天使』の誕生の瞬間だった。
†
パーティ登録を終わらせた俺たちは依頼を受けるために掲示板の前に来ていた。
「いろんな依頼があるねー。どれを受ける?」
シャロンが俺に聞いてきた。
「そうだな、俺たちはまだ冒険者なりたてのEランクだから無難に薬草採取とかどうだ?」
シャロンにそう聞くと
「いいんじゃない?それ受けようよ!」
と快諾してくれた。
そうして、依頼受理のためにカウンターに向かおうとした時
「やめてください!!!」
そんな声が聞こえてきた。
「シャロン!」
「うん!」
俺たちが声のする方に行くと
「何言ってんだよォ…お前のせいで依頼が失敗しちまったんだぞ?その罰として一晩俺たちの相手になれよ!」
「そうだそうだ!なぁに、痛てぇのは最初だけだからよ!」
「なんでですか!私、最初に言いましたよね!?自衛程度の攻撃魔法しか使えないって!」
「そんなの知らねぇなぁ。いいからとっととこっち来い!」
1人の少女が2人の明らかにガラの悪い冒険者に絡まれていた。
(これは見過ごせないな…)
「シャロン…悪いけど、俺━━━」
「いいよ」
俺が言い終わる前にシャロンが肯定した。
「いいのか?まだ、俺が何するか言い切ってないけど…」
「ジェイスの考えてることぐらい分かるよ。あの子を助けたいんでしょ?っていうかここで私が拒否したら師匠に合わせる顔がないよ」
「そうか…ありがとな」
そう言って俺は少女を助けに入った。
「おい、その辺にしておけよ。その子が嫌がってるだろ」
「あぁ?誰だてめぇ…こっちの話に入って来んじゃねぇよ!ぶっ殺されたくなければさっさと消えろ!!」
「そうはいかないよ。お前らと違って嫌がってる子を放っておくほど俺は非道じゃないからな」
「んだと!?どうやら本気でぶっ殺されてぇみてぇだな!」
そう言って1人がこっちに来た。
「俺はCランクパーティ『鮮血の拳』のリーダーガイラだ!てめぇも名乗れ!」
…なんだろう。明らかにガラが悪いのに相手にちゃんと名乗ってる辺り変に礼儀がいい。
「俺はEランクパーティ『蒼炎の天使』のジェイスだ」
俺が名乗ると
「はっはっはっ!聞いたかヘイル?でけぇ態度とってた割にはEランクパーティだってよ!これは傑作だ!」
「違ぇねぇ!」
そう言って『鮮血の拳』の2人は笑いだした。
「まぁいい…てめぇをぶっ殺しててめぇの後ろにいる女にも迷惑料として一晩遊ばせて貰うぜ!」
そう騒いでるうちに近くにいた冒険者たちが集まりだした。
「なんだなんだ?」
「何があったんだ?」
「なんでもジェイスさんがガイラに絡まれてたた少女を助けようとしてガイラにケンカふっかけられたらしいぞ」
「なるほどな…ガイラの野郎、終わったな」
「だな…いくら相手がEランクだとしても相手が悪すぎる」
「なぁ…どっちが勝つか賭けねえか?」
「お前馬鹿だろ…んなもんジェイスさんが勝つに決まってんだから賭けにならねぇよ」
「だよなぁ」
そういった声が聞こえてきた。
「それじゃあいくぜぇ!」
そう言ってガイラが拳を振り上げてきた。
「はぁ…」
俺はため息を漏らした。
次の瞬間…
カチャン
そんな音が聞こえた瞬間
「なっ!?」
ハラハラハラ
ガイラの服が細かな布切れになり、地面に落ちた。
ガイラが驚愕していると
「まだ…やる?」
俺が殺気を込めてそう問いかけると
ブンブンブンッ
ガイラは歯をガチガチ鳴らしながら千切れるんじゃないかってぐらい首を横に振った。
「そっちは?」
俺はヘイルに問いかけ、目を向けたがたが
ジョロジョロジョロ〜
(うわぁ…)
ヘイルは白目を剥いて気絶し、更には漏らしていた。
「さて、これに懲りたらもうこんなマネするんじゃないよ。分かったら気絶している人を連れて服屋にでも行ったら?」
コクコクコク
ガイラは首を縦に振りヘイルを担いでその場を去った。
(さてと、面倒事も片付いたしシャロンと依頼受注に行こ)
そう思ってカウンターに向かおうとすると
「あ、あの!」
さっき助けた少女に引き止められ
「私、エイルっていいます!さっきは助けてくれてありがとうございました!!この恩は必ず返しますので!」
感謝された。
「別に気にしないでもいいよ。俺が好きでやったことだから」
そう答えると
「いえ!そうは行きません!『借りた恩は必ず返せ』母によく言われてたことなので!」
(でもなぁ…正直なところ困ってることは別にないんだよなぁ……)
そう悩んでいると
「そういえば、ひとつ気になっていたのですが…」
「?何が?」
「ジェイスさんって後ろにいている綺麗な女性とパーティを組んでいるんですよね?」
「まぁ、そうだけど?」
「//////」
後ろを振り向くとシャロンが顔を赤くしていた。
(なんでシャロンは顔を赤くしてんだろ?)
「見たところ彼女も剣士タイプに見えますが…」
「あぁ、俺たち『剣聖』なんだよ」
「えぇ!?おふたりとも剣聖なんですか!?」
俺が職業を明かすとエイルは驚き
「そっかぁ…ならお呼びじゃないなぁ……」
落胆していた。
「えっと…どうしたの?」
俺がエイルに問いかけると
「いえ、私の職業が『聖女』でおふたりとも剣士タイプだったので回復役としてパーティに入って恩を返せるかなぁと思ってたんですけど」
(なるほど…確かに俺たちは『剣聖』だから回復の手段がポーションしかない。でもポーションもそんなに安いものでもない。なら彼女にいてもらう方がいいか…第一、彼女の好意を無下にする訳には行かないしな)
俺はそう考え、シャロンの方を向いた。
「…(コクン)」
どうやらシャロンは俺が考えてることが分かったようだ。
(よし、シャロンの許可も出たことだし)
俺はエイルに向き直り
「じゃあ、Eランクパーティだけど入ってくれるか?」
「そうですよね…私がパーティに入れるなんて…………え?」
エイルが一瞬固まり
「え!?いいんですか!?」
「うん。回復役がいてくれると助かるし、第一君の好意を無下にするのは気が引けるしな」
そう俺が答えると
「あ、ありがとございます!精一杯頑張りますからよろしくお願いします!!」
エイルはまるで向日葵のような眩しく、そして可愛らしい笑顔を浮かべた。
そうして、俺たち『蒼炎の天使』は結成から早くも1人目の仲間、『聖女』の職業を持つエイルが仲間に加わった。
次回、遂に冒険に出発します!(あと、エイルの能力もどんなのがあるか出てきます)
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