発動!究極召喚獣融合
進化してしまったクルスを倒すため戦う一刀
だがクルスの力はすさまじいくらい強く、一刀は倒されてしまう
このまま一刀が殺されるかと思われたその時、指に嵌めなければ実体化できないはずの一刀の召喚獣達が実体化するという奇跡が発動し一刀を守るために皆が戦った。
そして一刀はそんな召喚獣達の力を借りることで新たな個人魔術・究極召喚獣融合を発動させたのだった。
華琳「これはまるで┅ 」
一刀の新しい姿を見て驚く華琳であったがその姿にどうも見覚えがあった。
何故なら今の一刀の姿はサタンとの最終決戦時に見せた極限覇道剣聖に似ていたからである。
ただ違う点があるとすれば、あの時は魔導剣聖時のかっこいい一刀に対し、今の一刀はいつもの一刀という点くらいだろう。
超クルス「フンッ!いくら合体しようが雑魚が何匹集まっても所詮は雑魚にすぎぬ! 」
ドォンッ!
クルスは一刀目掛けて消滅魔力を放つが
融合一刀「・・・ 」
一刀は避けようともせずただ単に構えると
融合一刀「ハァッ! 」
パァッ!
キィンッ!
光の魔力でバリアを繰り出し、クルスの攻撃を防いだ。
華琳「(今のは確かスフィンクスの結界、もしかして┅) 」
一刀の状態を察する華琳
実は華琳の思っていた通りである。
召喚獣融合は召喚獣の力や能力を自分に加算できる。
力が強い召喚獣と融合すれば力が強くなり、空飛ぶ召喚獣や泳ぐ召喚獣と融合すれば飛行能力や潜水能力が身に付く
そして今の一刀は十体分の能力を得ていた。
そのため極限覇道剣聖時には召喚リングを剣にかざして力を得るといった行動が不必要となり、自身の動きや魔力を軽く流すだけで能力を発動することができていた。
そして
融合一刀「いくぜクルス! 」
バッ!
クルスに迫る一刀
超クルス「来るなっ! 」
ドドドンッ!
クルスは一刀を近づけさせまいと拡散させた消滅魔力弾を放つが
融合一刀「おらよっ! 」
バババァッ!
一刀は左右の足につけられたクラーケンの触手を広げさせ
融合一刀「回転蹴り! 」
バシバシバシィッ!
拡散させた消滅魔力弾を弾いていった。
そして
スッ!
超クルス「なっ!? 」
一刀はクルスの目の前に現れると
ガシィッ!
融合一刀「これでもう逃げられないな 」
クルスを羽交い締めにして押さえ
融合一刀「ハァッ! 」
バビュンッ!!
一旦上昇すると
融合一刀「メテオ・インパクト! 」
ゴオォッ!!
そのまま地面目掛けて急降下していった。
超クルス「このっ!離れぬ! 」
融合一刀「ミノタウロスの馬鹿力をなめるなよ! 」
今の一刀にはミノタウロスの力が宿っており、クルスといえどもそう簡単には外せなかった。
そして
ドッカァーーンッ!!
二人は地面に激突した。
この威力からしてクルスはもちろん攻撃を繰り出した一刀でさえもかなりのダメージを受けたはずであったが
融合一刀「フゥッ、スライムの軟体化が間に合ってよかったぜ 」
咄嗟に体を軟体化することによってダメージを減らしていたのだった。
超クルス「お┅おのれ┅! 」
一方、一刀の攻撃をまともに食らったクルスの方はかなりのダメージを受けていた。
華琳「(すごい力、これならクルスといえども!) 」
一刀の強さに希望を抱く華琳
だが
融合一刀「ギャハハっ!俺ってば強すぎじゃん!もうお前なんて怖くないもんね~♪ 」
余裕の感じからクルスにアッカンベーをする一刀
超クルス「貴様ぁっ! 」
融合一刀「あまりにお前が弱すぎて張り合いがないからさ、一発だけ攻撃を繰り出させてやるよ。できるだけ強力なやつを放ちな! 」
もはや一刀はクルスを完全に嘗めまくっていた。
超クルス「望み通りにしてやる! 」
ドォンッ!!
そんなクルスは一刀目掛けて強力な魔力弾を放った。
融合一刀「そんなへなちょこ攻撃なんて軽く弾いてやるぜ! 」
スッ┅
と、一刀は腕を出すが
ブゥンッ!
融合一刀「へっ? 」
一刀の腕が一瞬ぶれ、驚いた直後
ドォンッ!!
融合一刀「ぎゃんっ!? 」
一刀はクルスの繰り出した魔力弾をまともに食らってしまった。
華琳「何やってんのよ一刀! 」
融合一刀「ケホホッ!俺が知るか!いきなり腕が一瞬ぶれて┅ 」
これは一体どうしたのかというと
エレナ「どうやら時間切れが近づいているようですね 」
一刀の問いにエレナが答えた。
エレナ「通常の召喚獣融合はかなりの魔術鍛練をしなければ会得できません。北郷一刀、あなたの場合は十体の召喚獣が力を貸すことで召喚獣融合を発動することができましたが無理矢理発動させたにすぎないため時間制限があるようです 」
融合一刀「何だって!? 」
これには一刀も驚いた。
エレナ「私の予想ですが、恐らく全体で五分、残り時間は約一分といったところでしょう 」
エレナが一刀にそう言うと
融合一刀「マジかよ!?遠い宇宙からやって来た光の戦士だって三分以上戦ってるってのに! 」
一刀はショックを受けて叫ぶのだった。
すると
超クルス「フフフッ!どうやら天は俺に味方したようだな!残り一分耐えきれば俺の勝ちだ!まぁ、一分待たずとも 」
ゴゴゴッ┅!!
クルスは力を溜めまくると
超クルス「こいつで終わりにしてやる! 」
バァンッ!!
かなり巨大な消滅魔力弾を作り出した。
超クルス「こいつを食らって滅ぶがよい! 」
ドォンッ!!
そしてクルスは巨大な消滅魔力弾を一刀目掛けて放った。
融合一刀「ちっ!? 」
一刀は消滅魔力弾を弾き返そうと構えるが
バチバチィッ!!
融合一刀「くっ!? 」
やはり究極召喚獣融合の力が弱まっている影響からか弾き返すことができず押さえるのが精一杯であった。
超クルス「残り時間は約三十秒!俺の勝ちだ魔法使いめ! 」
融合一刀「くぅっ!? 」
このままでは一刀が押し負けるか時間切れがきてしまう。
どちらにせよ一刀一人ではどうにもならなかったその時!
ガシッ!
融合一刀「えっ? 」
一刀の背中を誰かが押した。
一刀が後ろを見てみると
華琳「あなたは一人で戦っている訳じゃないでしょ 」
融合一刀「華琳! 」
一刀の後ろには華琳がいた。
華琳「魔力は無いけど力ならいくらでも貸してあげるから頑張りなさい! 」
華琳が一刀にそう言うと
融合一刀「ありがとよ華琳! 」
ゴォッ!!
一刀に再び力が戻ってきた。
超クルス「なにっ!あの女は魔法使いではないはず、なのに何故力が上がるんだ!? 」
まさかの出来事に驚くクルスであったが
この問いに一刀は
融合一刀「お前には一生わからねぇだろうなクルス、仲間を仲間と思わず、主人を殺したお前にはな、絆っていう強さは魔力なんか関係なしに力を上げるものなんだよ! 」
一刀はクルスにそう返すと
融合一刀「終わりだクルス! 」
ゴオォッ!!
超クルス「そんな!?馬鹿なぁーっ!! 」
ドッカァーーンッ!!
一刀はクルスの攻撃を押し返し、クルス目掛けて爆発させたのだった。