06話
なんだろう、寒い…。目を開けてみると何かがヒラヒラとたなびいている。カーテン?
その布を辿っていくと青空が見えた。あっ、きれいな空だ…なんでこんなにきれいに空が見えるんだろう。しばらく空を私は眺めておくことにした。雲が出てきては去り出てきては去りフレームの中の景色はどんどん変わっていく。
「あっ!メロンパンだ~」
流れてきた雲を見て私は思わず声をあげた…ん?メロンパン…
「はっ!」
『おはようございますホノカ。今朝も早いですね』
「お…おはようヘル…今何時?」
『5時59分です。今日の予定は一件ワーキングチャレンジャー(ベーカリー編)にてパン屋さん体験です。』
「そっかー今日パン屋さん体験の日だったね…」
私はもう一度外に目をやった。窓が全開だ…寒いはずだよ。私はホームをでて昨日のように掲示板に向かった。
【掲示板:ホノカ・アオイ・スズ】
おはよう:ホノカ
スズ:おはようございます!今朝もお早いですね
スズこそ早いね。今日は掲示板使えるんだ!:ホノカ
スズ:言われてみればそうですね…。
昨日は何だったんでしょうか?
アオイ:おはよう!もう二人とも起きてたんだ。
私がドベッチかな?
スズ:おはようございます、アオイちゃん
えっへーんだ!
もうお寝坊さんじゃないもんね!:ホノカ
アオイ:いつまで続くことやら…。
じゃあ二人とも7時に私のホームに集合ね!
スズ:了解です!
分かった。またあとでね:ホノカ
『ホノカ、今日はなんだか朝から楽しそうですね』
「そうだねー朝からメロンパン見たからかな?」
『メロンパン…ですか?メロンパンなんて見ましたっけ』
「えへへへ…まぁ私だけの秘密にしておくよ」
『そうですか…少し残念な気もしますが…』
「まぁまぁ、じゃあアオイのホームに行こうっか!」
私は鼻歌を歌いながらスキップしてアオイのホームに向かった。あれ?なんでこんなに楽しいんだろ!メロンパン!メロンパン!アオイのホームが見えてくると親友二人は既に集まっていた
「おはよう二人とも」
「ホノカ遅い!やっぱりあんたがドベッチじゃんか…さっきのまぐれでしょ?」
「二人とも朝から喧嘩は嫌ですよ?おはようございます。ホノカちゃん!今朝も早いですね。集合時間5分前です!
「私が遅いわけじゃないじゃんかー…」
「あははは…ごめんごめん。さぁ行こうか!」
アオイのホームを後にした私たちは好きなパンの話をしながら施設まで行くことにした
そうだ!今朝の話をしてあげようっと…
「今朝さ寒いなーと思って外見たらきれいな空が見えたんだよね」
「あんたの家の窓って確か曇りガラスじゃなかったっけ?どうして空が見えるよ…」
「寒かったってことですから窓を開けっぱなしだったんですかね?ホノカちゃんおっちょこちょいさんなところもありますから」
「スズピンポーン!あたりだよ!すごいね私のことお見通しだ」
「『ピンポーン!』じゃないわよ!気を付けないと泥棒に入られるわよ。戸締りはしっかりしとかないと」
「アオイちゃんの言う通りですよホノカちゃん、いくらおっちょこちょいさんでも戸締りは気を付けた方がいいですよ?」
『みなさんの言う通りですホノカ。私が代わりに閉めてあげることもできませんから自分でしっかり戸締りをしてください』
「みんな揃って私をいじめるの…」
「別にいじめてるわけじゃなくてホノカが心配だからみんなしつこく言うんだよ?もうーホノカは昔からどっか危なっかしいからね」
「ふふふ…そうですね昔からそうですね…」
「以後気を付けます…」
「あははは…でホノカ、空が見えてどうしたの?話の途中だったでしょ」
「そうだった、空が見えてぼーっと流れてる雲を見てたんだよ。そしたらメロンパンの形をした雲が流れてきたんだよねー、あぁー…メロンパン食べたい…」
「やっぱしあんたはメロンパンには目がないわね。一時3食毎日メロンパンしか食べないからとうとうやばくなってきたか?と思った時期もあったよ
「あっ!ありましたありました…ホノカちゃん毎日幸せそうにメロンパン食べてましたね…」
「だってメロンパン好きなんだもん!そういうアオイはジャムパン好きでしょ?」
「好きだよーいつもお昼ご飯はジャムパンでしょ?お昼のお日様の下で食べるジャムパンは格別だよー」
「おいしいですもんねジャムパンも!」
「スズはチョココロネが好きだよね」
「そうですね、小さいので私も一個ペロッと食べれちゃいます!」
「あははは…みんな好きなパンがあるから今日は好きなパンをそれぞれ作ってみる?」
「いいね!私はもちろんメロンパンをつくる」
「私はジャムパンでスズはチョココロネかな?」
「そうですね…チョココロネ作ってみたいですけど上手にできるかどうかわかりません…」
『スズさんご心配なく。ワーキングチャレンジャー(ベーカリー編)では誰でもおいしいパンが作れるようですよ』
「そうなんですか?だったら私でもできるかもしれませんね!」
「よしよしみんな作るパンも決まった所で施設が見えてきたね」
「これぞパン屋さんみたいな施設で可愛いね!」
「そうですね!」
「やっぱりワーキングチャレンジャーシリーズの中で1番人気なだけあってたくさん人が並んでるわ…」
「待ち時間何しようか…」
「折角体験するんですから予習してから体験した方がもっと楽しいかもしれません!
ヘルさんこの施設について説明お願いできますか?
『畏まりましたスズさん。
施設名ワーキングチャレンジャー(ベーカリー編)をネット検索します。
ワーキングチャレンジャーシリーズ今回の舞台は町のパン屋さん!作れるパンは人気のメロンパン、チョココロネをはじめなんと50種類以上!きみの好きなパンを作ってみよう!
料理下手だから不安だって?大丈夫!この施設も従来のワーキングチャレンジャーシリーズ同様君を全力サポート!だれでもおいしいパンが作れるんだ!
さぁ君も町のパン屋さんになってみよう!
以上が検索結果です」