プレゼント
私はまだ4歳なのでパーティーといっても身内だけのものだ。来月のエレーナお姉様とケビンお兄様のパーティーは色んな人が招待されるらしい。家族だけでもお祝いするらしいのでそっちの方は楽しみだけど人がたくさん来るのはちょっと嫌だなあ。
「スカーレットお腹いっぱいになった?」
「はい!」
パーティーも終わって今はティールームで休んでいる。お父様の横に座ってのんびりしている。
「よかった。それじゃあ僕からのプレゼント」
「ほん!ほんです!たくさんあります!」
「よろこんでもらえてよかった」
私が最近好きな絵本作家さんの絵本がたくさんあった。まだ絵本くらいしかスムーズに読めないのもあるけど挿し絵がとてもロマンチックで綺麗で気に入っている。今すぐ開いて読みたいのをぐっと我慢してお礼を言うとお姉様たちから包みを渡された。
「次は私たちね。はい」
「お花のしおりと・・・あ!ハンカチです!」
「刺繍は自分たちでやったのよ。スカーレットの好きなお花とスカーレットの名前を刺したの」
「素敵です!」
お花のしおりとハンカチが2つずつ入っていた。しおりはお勉強のテキストに挟んで使って、ハンカチは特別なときに持っていこう。
「僕は花の咲く木にしたんだよ。今から花が咲くんだ」
「ありがとうございます!これはなんの おはななんですか?」
「咲いてからのお楽しみ」
なんだろう。楽しみだ。それにしても、陛下からは桜の木、お兄様からも木をいただいたけど、どこに植えよう?と思っているとお母様が手を叩いた。
「ちょうどよかったわ。スカーレットから見えるお庭、ずっと工事をしていたでしょう?スカーレットも4歳になるし専用のお庭をプレゼントとして用意していたの。そこに植えたらどうかしら?」
「いいんですか!?」
「ええ。絵本だけでは少ないでしょう?お父様とも相談して決めたの」
「ありがとうございます」
「よかったわねスカーレット。私たちも4歳のときに専用のお庭をもらったの。どんな風になるのか楽しみね」
「はい!」
エレーナお姉様の言葉に頷きながら私は専用の庭をもらえてわくわくしていた。明日庭師のレティに相談してみよう。




