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春の座標  作者: 風祭トキヤ
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友達

こんにちは

受験が終わりました!

更新頻度が早くなると思うのでがんばります!

伊阪先輩と出会ってもう3週間くらい経ち、二学期が始まった。

夏休みは予想通り誰とも遊ばず、親との旅行(?)を楽しみ、読書を楽しんだ。

あの後、何回か図書室には行ったが、伊阪先輩とは会わなかった。

そして、宿題の終わった俺は塾などにも行ってないので、読書→寝る→読書→寝るの繰り返しの日々。

まるでニートだね。現実(リアル)でも恋愛したいねほんとにね。

そんな理想を抱きながら、日々を流していたらあっという間に夏休みが終わっていたということである。

今は四時間目が終わり、昼休憩。

うちの中学は給食という制度がないため、生徒が学食を買ったり、弁当もってきたりして昼を済ませている。

去年、給食を食ってた生徒が腹壊して三ヶ月入院したとかそんなことを耳にしたがある。

そのため、給食を廃止し、弁当、学食制に変わった。

生徒にお金を持たせるのは学校としてどうかと思っているのだが、その点では問題ない。 電子マネーのPASMOやSuicaで学食を購入出来るからだ。

電車で通学している生徒もいるし、電子マネーならいいということになったらしい。

俺は毎日親が作ってくれてるから学食はあまり利用しなく、教室の自分の机で一人で食べているということである。

教室はいつも何人かの人でグループを作り、おしゃべりしながら食べている。

その中に一人、俺と一緒の状態のぽつりとお弁当を広げている女の子。

髪は肩ぐらいの長さで結ばず下ろしており、顔つきも中学一年生のなごりだろうか、少し幼く見えるがその中にもしっかりと身だしなみや行動、姿勢などはしっかりとしている。


神奈宮(かなみや)は今から昼なのか?」


少女は顔を上げ、こちらを見た途端にこっと微笑んだ。


「え、あ、うん。そう。高瀬(たかせ)くんはお弁当食べたの?」

「いや、まだなんだ。せっかくだし一緒に食べないか?」

「あ、う、うん!分かった!」


神奈宮はまたもや微笑んで、席から立ち上がった。


◇◇


俺は友達がいない。

でも、話せる相手ぐらいはいる。

それが神奈宮(かなみや)(かなで)だ。

神奈宮とは小学校からの同級生で、3クラスあった中で6年とも同じクラスだったといういわば、腐れ縁?てきなものだ。

俺たちは教室を抜け、誰もいない屋上のベンチに腰掛けていた。


「高瀬くんが声かけてくれるの久しぶりだね」

「そうだった...けか?」

「うん。中学入ってからはあんまり喋んなくなっちゃったからね」

「最初は結構喋ってたよな」

「体育祭終わったらへんから喋んなくなっちゃったかな?」

「多分そんな感じだな」


神奈宮以外、俺と同じ小学校の同級生はいない。

俺の小学校は受験するやつが多かったため、そのまま学区の中学校に進むやつは少なかった。

俺と神奈宮はたまたま、学区が同じでこの学校に入った感じだ。

神奈宮は弁当箱の中にある唐揚げを口の中に頬張り、本当に美味しいとわかる顔をしている。

たまに、肩までくる髪を触り、耳のうちにかけ、また食事に手をつける。

俺はいつの間にか黙って、神奈宮の方を見ていた。

その仕草に見とれていたんだろう。

神奈宮はそれに気づいたのか、こちらを向いて、またニコッと笑った。

久しぶりに楽しい食事をしたと思った。


◇◇


キーンコーンカーンコーン。

六時間目終了のチャイムだ。


「気をつけー。れーい」

「「ありがとうございましたー」」


学級委員のやる気のない号令から、俺は礼だけして席についた。

学活が終了し、席を離れた。

神奈宮に一言告げ、教室を出て、図書室へ向かった。

学活が終わったすぐあとなので、部活のしている音も無く、ただ廊下を歩く音しかしないが、約2メートル先に髪の長い、前に見たカーディガンを羽織る女生徒が見えた。

やっと会えた。


「先輩。また勉強ですか?」

「おお、久しぶりだなー...えーっと...」

高瀬(たかせ)水翔(みなと)です」

「高瀬か!んーっとまあそんなとこだな」

「そうっすか」

「高瀬はなんか用があるのか?」

「暇なんで、読書と宿題っす」

「そうかそうかー!」


俺と先輩は並び、ドアを開けた。


感想や評価などがんばります!

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