第三章・アンドロイドたちの夜(5)
頭を抱え込みながら聞き返した。
「おじいちゃんから聞いた話。それから世界は統一され狂った時代になったのよ。おじいちゃんが何故か謝っていたわ、“次の世代に託せなかった”って」
少女はゆっくり振り返った。
「大丈夫!」
少女は板倉の症状に驚き、駆け寄って体に触れた。
「大丈夫だ。すぐに治まる。話を続けてくれ」
少女は板倉を介抱しながら話を続けた。
「統一された世界は今までにない完璧な社会を目指した。遺伝子を改良して自分たちの思いのまま動く新人類を造り出した。それが予想もしない侵略されるという悪い結果を生み出した。そしてすべての人間がやつらの家畜になっている。それが今よ」
「それでどうなった」
「無気力な人間たちだけの虚像の世界」
また意味の分からない答えが返ってきた。板倉は頭を抱えそう思った。
「それではお客様のお子様を回収させていただきます。お客様は何もする必要はございません。私たちの誘導で強要ではなく自発的に自らの意思で処理地に行くことになります。そこからはもう二度と帰られません。あとは自然に自滅していきますから問題もございません。まっ、少しお高く付きましたが当社なりのアフターサービスです」
「親という者たちの身勝手な意思で私たちは回収され不良品の墓場といわれるところに知らずのうちに送り込まれた」
少女は板倉の胸の上に顔を埋め話した。
「さっきから、私たちといっているが俺も不良品に含まれているのか」
板倉は少女の背中をさすってやった。
「分からない・・。しかし隊長はその墓場から私を救ってくれた」
「俺はいったい誰なんだ・・」
「あなたは私たちレジスタンスの隊長。敵に捕まっていたのを救い出した」
「敵・・。世界を侵略した相手か・・。いったい誰なんだ」
「誰ではなく、何・・。それは宇宙から来た何か・・。隊長をさらった敵は同じものとは限らない・・」
板倉は思考能力が薄くなってきた。
「宇宙人・・・」
板倉は静かに深い眠りに落ちっていった。・・・つづく