隣人
初投稿。
「全く愚鈍だ。」
この世にこれほど人の神経を逆なでする生き物が存在するんだから、神様ってやつもモノ好きというか。俺はいつも自分の隣人に対してそのような感想をいだいていた。
エイリアンのような気味の悪くぬめる肌。かと思えば近くに行くとこれまた触りたくもなくなるようながさがさの棘だらけの皮膚。脳に何もつまっていないと自ら語る間抜け面と閉じることも知らない口。ほかのものとはくらべものにならないほど歪な肉体、半人前だということを自ら語る手足。
みていてこれほど気分を害するものはない。
きっとあの頭かもわからないところに脳が詰まっていたとしたら、早々に生まれてきてしまったことを嘆くに違いない。むしろ持ち合わせていないことが神様のプレゼントとお詫びなのかもしれない 。
俺がやつに近づくとこれほどまでに軽蔑を送っていることも気づかない隣人は俺に近づいてくる。いつも俺の猿真似しかしない。本当に生きていて恥ずかしくないのだろうか。
「お前は本当に醜いな」
その言葉はやつには届かない。 まあ届いていてもいなくても同じことだ。
もっと近くでからかってみたらやつのあほ面は変化するのだろうか。
その考えがよくなかった。
気が付いたら神の怒りを買っていたらしい。
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
頭が割れる。
頭が割れる。頭が割れる。
頭が割れる。
おい、助けてくれ。
今まで悪かった。
馬鹿にして悪かったから。
お願いだ助けてくれ。
俺のマネなんかしてる場合じゃないんだ
ほんとうだ。あやまるか、、、ら、、、、、、
・・・
・・・
・・・
上から神様たちがやってきた。
世界がぐるりと廻った。
引き上げられていく身体。
そして俺は気づいてしまった。
醜く愚かな隣人は俺自身であることを。
・・・
マンボウ