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少女と黒猫

緋桜リン様のアドバイスを参考に描写を増やしてみました。

何か御座いましたら是非感想欄にお書き下さい。

 少女、紅葉がいた部屋は夜であるにもかかわらず、一つも灯りの灯らない暗い部屋だった。

 部屋には暗い中一際目につく白さを持ったベッドに、楕円形のそれほど大きくないテーブル、

ぎっしりと本のつまった本棚以外目立つ物はなく、年頃の少女の部屋にしては殺風景だった。


 黒猫を腕に抱く紅葉は、鋼を思わせる黒髪に乳白色の肌、言い表すなら日本人形のような

少女だった。紅葉は黒猫をベッドの上に座らせ、自分も横に腰をおろした。


 「何かあげようね、ここでちょっと待っててね」


 頭を華奢な手で一撫でし、紅葉はせわしくなく部屋を出て行った。

 

 「困ったなぁ」


 黒猫はぴょんっとベッドを飛び降りバルコニーへと続く窓の縁に顔を近づけた。


 「さっきの声が聞こえてるといいけど」

 

 下を覗いてみるものの、魔女や狼男の姿は見あたらない。気づかずまだ門の外で

待っているのか、それともここではない場所を探しているのか。

 どちらにしても2人がここへたどり着くまでには時間がかかりそうだった。


 「暫く普通の猫のふりをするしかないか、面倒くさいなぁ」


 窓から顔を離し、ベッドの上に上ってうずくまった。

 するとタイミングを見計らったかのように紅葉が器をひとつ載せた盆を持って

部屋に入ってきた。


 「猫ちゃん、はいどうぞ」


 紅葉はベッドの下に丸いミルクの入った器を置き、その横にしゃがみこんだ。

 黒猫はのそりと立ち上がりゆっくりとベッドをおりてミルクの匂いを嗅いだ。

 特に何もされていないことを確認し黒猫はミルクに舌をつけた。


 「美味しい?」


 今まで無表情というより、むしろ悲しげな顔をしていた紅葉が少し笑って見せたのを

黒猫はちらっと盗み見て、特に何の素振りも見せず目の前のミルクに舌鼓を打った。


 紅葉は黒猫がミルクを飲み干すのをただただじっと見つめているだけだった。

 その時、扉のノック音が聞こえた。


 紅葉は驚いたように扉を振り返る。

 黒猫も突然の音に驚き顔を上げた。


 紅葉が驚くのも無理はない。この家には今、彼女と目の前の黒猫以外誰もいないはずなのだから。


 

 


 

 

暫く更新が滞っておりました^^;

また出来るだけ毎日更新していきたいと思います。

それでは次回をお楽しみにww

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