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出発

 支度を終え、魔女と黒猫が日本へ向かうため東門へ行くとそこには例年よりも多い

数の人でない物が集まっていた。この洋館の周りには各方角毎に4つの門があり

出かけるときは方角によって門を使い分けることが決まりになっている。

 

 「あれ?今年東方面へ行く奴多くない?」

 

 黒猫が意外そうな声を漏らし魔女を見上げると、魔女は同意し不思議そうに

目前の行列を見る。そこへ後ろから声を掛けてきたのは長身で人間にはないはずの

尻尾と耳を持った狼男だった。


 「いつもは西に行く奴が多いからな、東の方でハロウィンをやる国は少ないから」


 「そういうあんたも東の方へ行くんじゃないか、行き先は?」

 

 魔女が振り返って聞くと狼男は日本だけど?とまるで何を今頃と言わんばかりの口調で答える。

 

 「あんたも日本なの!?こりゃあ今年の収穫は少なそうだねぇ」


 魔女は項垂れながらとぼとぼ門前の行列の最後尾についた。

 その後ろに黒猫と狼男が続く、どうやら今の会話で3人で行動することが

決定されたらしかった。


 結局大行列の為に3人が門を通れたのは2時間が経った後だった。

 この門は日本でいうもののけ途になっていて時間や距離を歪めて目的地に到着することが出来る。

 だから本来は飛行機でも丸1日かけて行く道のりもものの数分で着くことが出来た。


 3人の目的地は、日本でもっとも大きなハロウィンの祭りがある長崎。


 「今年はどこの家に行こうか?」

 

 黒猫がはしゃいだ声で2人に尋ねた。

 この日いろんな家へ回るのは当たり前なのだが、最終的な目的地を決めその家を

目指して練り歩くのが習慣だった。


 「そうだな、この辺りでもできるだけ大きな家でジャックランタンを飾っている家にしよう」

 

 狼男は自分の尻尾の毛を撫でながら言い、魔女もそれに同意を示す。

 黒猫は少し何かを考え込むようにした後納得したように数回首を縦に振り、行き先選びを始めた。


 そしてしばらくした後、黒猫が見つけた周りの家より少し大きい屋敷に最終地点を決め、人の少ない所で夜が来るのを待った。

2話目です。

いつのまにか1人(一匹?)増えましたが目的地に到着です。

明日は夜になってからのお話ですね。

お楽しみに~^^

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