部屋
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「貴方方には本日入れて31日間、ここで過ごしていただくこととなります。それを踏まえ部屋を二つに分けさせていただきました。本来であれば男女で分けるべきなのでしょうが…離れたくても離れられない状況にしてしまいましたので、そちらの2人はこの部屋を使ってください」
そう言われた部屋は私と奏音が最初に目覚めた場所だった。
そこに今日から奏音と千智が一緒に過ごすということ。
つまり残された私と北澤が同じ部屋になるということか。
「四六時中千智君と一緒に居られるってこと?!イベント発生し放題ってことじゃないですか!」
「……頭が痛い」
相変わらず2人の温度差が酷い。
このことに関しては北澤はどう思っているのだろうかと、横にいる北澤を盗み見ると、騒いでいる2人を見て笑っているだけだった。
特に私と一緒の部屋になることに関して思うようなことがありそうには今の所見えない。
私としては、北澤が嫌なのではなくイケメンと同じ空間にずっと一緒にいるというのが耐えられない。
昔からイケメンは苦手で、どちかといえば関わりたくない部類である。
どうにかして別の部屋にできないだろうか。
ここを出る努力はするから部屋だけは。
「あ、あのセアさん」
「はい、何でしょう」
「私たちも2人で同じ部屋なんですの?特に私たち逃げようとかしたりしませんわよ?」
「当たり前です。ひとりひとつずつの部屋など渡したら何をしでかすか分かりませんから、お2人も1つの部屋で過ごしていただきます。といっても課題のときは皆さん同じ部屋にいますので、それ以外の待機場所のようなところですね」
つまりお互いが何か悪事を働いてないか観察し合うために同じ部屋にするということか。
これ以上何か言えば、私も手錠が嵌められそうなので何も言わなずに頷いておいた。




