力を合わせて
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セアにこの家の中に食べ物やマッチ、怪我の処置に必要となるものが何一つないことを伝えたところ、そう言ったものに関して、あえて置いていなかったらしい。
何故かというと、それらが当たり前にあるとここに居着いてしまうかららしい。
そうさせないために敢えて物を置かず、1カ月間のみ使用できるものをセアがこの世界の制作者から貰ってきたらしい。
本当であれば、私たちが目を覚ますのは本日だったようで、そろそろ目覚める頃合いだろうと思いながらここへ着たようだ。
まさか1日前に目覚めているとは思わず、食料などの準備を行っていなかったのだとか。
「他に疑問点はございますか?」
「はいはい!もし、課題を終えてもそのバグが期間内に消えなかったらどうなるんですか?」
「存在そのものが消えます。最初から何もなかったかのように。それでですね、一人だけがクリアしても意味がありません。皆さんがクリアしてやっと元の世界へ戻ることが出来ますので力を合わせて頑張ってくださいね」
それを聞いた瞬間、三人で千智の方を見てしまったのは仕方ないと思う。
たったの1カ月、このメンバーで協力するにしても協力を仰げそうにない千智をどう協力させるかが重要となってくる。
この千智、誰の言うことなら聞くのだろうか。
「一人でも足を引っ張れば皆、共倒れですので」




