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ある日の黄昏時に  作者: mint
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いろいろあった一日の終わり…

「おや~?見かけない顔だね~」


顔を上げて見てみると身長が190㎝はありそうな赤い着物を着た少しツリ目気味だが整った顔で頭に一本のツノの生えている女性が私を見下ろしていた

「あ、椿さんだ!こんばんは~」

どうやらユキの知り合いらしい

「はいこんばんは、その娘さんはユキの知り合いなのかい?」

椿さんが私に視線を向けつつユキに聞いた。

「うん、ちささんはさっきここに迷い込んじゃった人間さんなの」

「ほう…人間が迷い込んでくるなんて初めてだねぇ」

ユキが言っていた通りここに人間は一人もいないようだ


それから椿さんにもユキと一緒に今日起きたことと、これからユキの家に住むということを説明した。

「なるほどねぇ…まぁ来ちまったんならしょうがない、あたいの方から町のみんなに説明と生活するための食材や衣服の協力をお願いしておくよ」

「ありがとうございます、椿さん」

「椿さんありがとう!」

最初は少し怖かったけれど良いひとそうで良かった

「さぁ、もう家に帰ってゆっくり休んでおきな、あたいはこの町で椿屋っていう料理屋をやってるから何か食べたくなったらいつでもおいでうちでは物々交換とかはいらないからね」

後からユキに聞いてみるとこの町には料理屋はこの椿屋しかなく、妖たちがみんなで持ち寄る食材を椿さんともう一人の料理人の二人で調理して振舞っているらしい。

「はい、ありがとうございました」

椿さんはニカッと笑うと帰っていった

「ちささんじゃあ私の家に行こっか!」

「うん、そうだね」

私たちはユキの家に向かうことにした

(この町の建物や雰囲気ははちょっと懐かしい感じがして結構好きかもしれない)


ユキの家は町の外れにある二階建てで木造建築の縦長い比較的新しい少し小さな家だった。

「ちささんここが今日からちささんも住む私の家だよ!」

「おぉ…この雰囲気好きかも」

中に入ってみると一階には玄関、お風呂、炊事場、茶の間があり、二階に部屋が三つあった。

二階に上がって突き当りの部屋はユキの寝室で、階段をあがってすぐ左にある部屋は着物などを置いておく部屋になっており、真ん中の部屋を私の寝室として貸してくれるらしい。

「とりあえず今日はおにぎりとお味噌汁を食べてお風呂に入って寝よう?」

私が自分の寝室になった部屋を見回っていた間にユキが晩御飯を作ってくれていたらしい

「ごめん手伝いできなかった」

「いいよユキ家事をするの大好きだから!」

(とってもいい子だ…次からは手伝えるようにがんばろう)


それから、順番にお風呂に入ってお茶の間で涼んでいた。

あらためて今日はいろんなことが起こったなぁと考えつつふわふわと揺れるユキの尻尾を眺めていると

「ちささん…?尻尾触りたいの?」

視線に気づかれたようでユキが聞いてきた

「できれば…?」

「いいよ~でも強く引っ張ったりしたらだめだからね」

強く触ったりしない限りそこまで痛くも痒くもないらしく触らせてくれるらしい

私は結構ふわふわしたものやかわいらしいものが大好きなのでとても嬉しかった。

「はい、どうぞ」

座っている私の膝の上にユキが尻尾を置いてくれた

「じゃあ遠慮なく」

(すごいもふもふだ…今日起きた事も忘れられそう…)


それから20分ほどとてもいい手触りの尻尾を堪能していると

「ちささんそろそろ寝よっか?」

とユキが聞いてきた

「そうだね」

少し名残惜しいが手を放して二人で二階へと続く階段へと向かった。

とてもリラックスできる時間だったなと考えながら階段を先に登るユキのフリフリしている尻尾を見ているとついまた触りたくなってしまい軽く触れようと手を伸ばした


そこで事件が起こった


尻尾に触れたとたん私は階段で躓いてしまいとっさに尻尾を握りしめてこけてしまった…

「あっ…」(ドターン)

「いたぁぁぁぁ!!」

幸いにして(?)握りしめていた手を2秒ほどで離したおかげでユキは2秒だけ強く尻尾を握りしめられるだけですんだが…

「ちぃぃさぁぁさぁぁぁん?」(ニッコリ)

「あっ…ごめんなさい…」


そのあと長時間説教を受けた後朝ご飯を食べ終わるまで許してもらえなかった…

怖かった…



今回も見ていただきありがとうございました<(_ _)>

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