黄昏時の不思議
初投稿です。誤字ありましたらすみません(*_ _)
温かい目で見てあげてください(>_<)
それは、八月の蒸し暑く蝉の声が鳴り響く午後、黄昏時のこと
腰まであるサラリとした黒髪を少し鬱陶しそうに払いながら椎名 智沙は大学での授業を終えて大学からはそう離れてはいない家へと歩みを進めていた。
「暑い…」
智沙は普段消極的ではないが、無口な性格でいつも空や住んでいる地域に広がる自然を眺めるのが好きであった。
家へ近づくと鬱蒼と茂る雑木林が見えてくる。
その雑木林に囲まれた形で周りの住宅からは離れてポツンと建つ大きな庭付きの一軒家それが彼女の日々を過ごす自宅である。
今日もいつもと変わらない自宅へ続く雑木林にある小道を夕焼けに照らされ輝いている木々の葉を眺めながら歩いていると急にひときわ大きな蝉の声が智沙の真横で鳴り響いた
「…?」(立ち止まり声が聞こえた場所へと視線を向ける)
するとそこには樹は無く、いつもこの道を通る時には見たこともない先が見えないゆるい坂道が続いていた。
智沙は不思議な事もあるものなのだなと、なぜか恐怖は感じずただただ興味が湧き数秒間その怪しげな小道を見つめた後そちらへと歩みの向きを変えた。
そのまま5分ほど辺りの木々や足元のまだまだ続いている小石や木の根が所々に飛び出している小道を観察しながら進んでいると日が沈んできたのか薄暗くなってきた。
彼女はそれでもお気に入りのベージュ色のリュックサックから取り出した充電の残り少ないスマートフォンの明かりを頼りにそのまま小道を進み続けてしばらく経った頃、ついにスマートフォンの充電が切れてしまい日は完全に落ちていて見えるのは頭上に輝く大きな満月のみで、足元などは木の根が地面のどこから出ているのかもほとんどわからない程に暗くなっていた。
「私、なんでこんなに暗くなるまで進んで来たんだろ…?」
ふと、そのような疑問が智沙の頭の中によぎった。
「ふむ…暗いし帰ろ」
ここまでの小道はずっと一本道で足元さえ気をつけて歩いて行けば簡単に戻れる
そう考えた智沙は後ろへと振り向き歩き出そうとしたのだが…
(シャラーン…)
急に大きな鈴のでも優し気な鈴の音がどこからか鳴り、同時に強い風が吹き智沙は目をつぶった
次回舞台となる世界へと行きます!
至らない点もあるかと思いますがこれからこの物語にお付き合いいただけると幸いです。