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今日もさざめきが聞こえる

作者: 浅山いちる

今日もさざめきが聞こえる


隣家がツガイで喧嘩をする

犬が鳴いて 鳥がはばたく

木々が喋る 風が口笛を吹いた


行ってきますの 子供の声

行ってらっしゃいの 大人の声


遅れて起き出す目覚まし時計

目を閉じて叩いて止めると一人になった


世界に一人になって 夢へ戻ると

誰かがクラクションを鳴らす

身体が思わずビクリとなった

心臓が逸り 怯えていた


けど それはまたいつもの話し声へ

胸に手を当ててみる


トクントクン トクントクン


今日もさざめきが聞こえる

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― 新着の感想 ―
[一言] 作家様の文章を読ませていただきまして、有難う御座います。 鼓動が聞こえてきます様な、繊細な詩で、とても美しいです。 感想を失礼致しました。
2020/11/11 20:23 退会済み
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