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End  作者: 平光翠
プロローグ
3/200

第3話 ステータス

前回の次回予告では塔の中に入って戦うみたいなことを言いましたが、尺の都合上出来ませんでした。

やっぱり最初の方は説明を書かなきゃいけないのでなかなか進まないですね。

目が覚めるとそこは、知らない天井だった。

否、正確に言えば()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

それもそのはず、今俺が起きた部屋は『End』シリーズの始まりで、操作キャラが起きる場所だ。


Endは三人称視点のゲームだったので見ようと思えば天井を見ることも可能だったかもしれないが、誰が好き好んで天井を見るのだろうか。少なくとも俺は天井にそこまでの執着はない。


「っと…ふざけた事考えてないでステータスでも確認するか。」


ベットの柄や壁や床の材質からして、『今まで全部夢オチで自分の部屋でした』ということは無いので、本当にEndの世界に来ているのだろう。


ゲームの通りならステータスが見れるはずだが…


ステータスと念じるとほのかに光のようなものが寄り集まり、形を成してゆく。それは、文字となりゲームで見るような表記となる。


種族:人類種

名前:クエイフ

性別:男

ジョブ:未定


おいおいおい、ゲームとは全然違うじゃないか…!

いや、落ち着け。ひとつずつ確認していこう。


種族は、ゲームのステータスにこそ表記されていなかったが、ギリギリ意味はわかる。これは、モンスターのステータス画面でしか見なかったな…。

名前もよく使っていたゲームネームだ。性別も無問題だが、しかし!

ジョブが未定って、どういう事だ?これじゃ戦えないじゃないか!?


そもそもこのゲーム(今はゲームじゃないけれど)では、それぞれ役割がある。例えば


多彩な剣技の『ソードマン』


大火力の魔術師『ウィザード』


鋼鉄の盾職『ガーディアン』


万物を癒す『プリースト』


ありとあらゆる場所からの狙撃『アーチャー』


これらを纏めてジョブと呼ぶ。

もちろん他にも覚えきれないほどたくさんのジョブがある。

今、パッと思い出すのは基本的なジョブばかりだが、それを強化していけばもっと強いジョブに進化するという、まぁ、ありがちなゲームシステムだ。


それでも、覚えきれないとはいえ、30作目に出てるのは82種類ぐらいだし、全シリーズ通しても150種類ぐらいしかないから余裕で覚えられるけどな。


いやいや、そんなことより、ジョブ未定の俺はどうやって戦うんだよ!

ジョブ未定のせいで、『攻撃力』とかのステータスまで表記されないじゃないか!


ゲームでは、最初に名前や性別を決める段階でジョブも決めるからな…。どうやってジョブに就けるかがわかんねぇ。


しかし、ステータス画面の『ジョブ』と書かれた欄に何気なく触れてみると、渦中の画面が切り替わる。


就職可能のジョブ一覧

〔初期ジョブ全て〕


まて、理解が追いつかない。


つまりこれはあれか、『ソードマン』にも『ウィザード』にも『ガーディアン』にも『プリースト』にも『アーチャー』にもなれるということか…!?


…プリーストは初期ジョブじゃないんだった。


初期ジョブというのは1つの『スキル』を覚えていれば就職可能なジョブのことである。


例えばソードマンは『剣術』のスキルが必要だし、ガーディアンは『盾術』、ウィザードは『魔術』etc……


それに対し、プリーストなどは応用職と呼ばれる。

プリーストになるにはウィザードでレベルを上げて『魔術』のスキルを進化させて『回復魔術』にしなければならない。

斧を使うウォリアーも、『剣術』をある程度レベルアップさせて、『斧術』のスキルを覚える必要がある。


つまりこのゲームでは強いジョブに就くためにはスキルが必要で、そのスキルを獲得するためには弱いジョブでレベルを上げて強くなっていくのだ。


また、このゲームは、好きな時にジョブを変えられる。ジョブを変えても前のジョブはそのステータスのまま残るので問題ない。


ただしHPやMPはパーセント計算なので、回復したりはしない。

ステータスのバフデバフの効果も掛かったままだ。


さて、一通り説明と確認が終わったところで、最初のジョブはソードマンにでもしておこうかな。


〔ソードマンに就職しました。これにより神からの餞別がアンロックされました〕


〔餞別その1:謎の声〕


ステータス画面にそんなメッセージが映ると、頭の中に直接声が語りかけてくる。


〔初めまして、以降の音声案内を務めます『謎の声』です。よろしくお願いします〕


無機質な機械音声のようなその声は、ゲームでレベルアップを告げるような声であり、なんとも言えない安心感があった。


〔餞別その2:初期装備及び、1000G、その他雑貨品〕


その声とほぼ同時に、袋が降ってくる。中身は装備品とお金か…。雑貨品が入っているであろう袋の中には回復薬がいくつか入っているので、それなりに嬉しい。


〔餞別その3:ジョブ変更及び全スキル取得可能〕


〔補足:この世界では一般人が取得出来るスキルには限りがあります。さらに、ジョブを変更するには神殿により儀式を行う必要があります。

しかし、あなたはその儀式をすることなく変更可能です。さらに、条件を満たせば全てのスキルを取得出来ます。〕


この世界の一般人はゲームの主人公みたいなことは出来ないようだ。


まぁ、ジョブをソードマンにしておいて、他の初期ジョブもアンロックだけはしておくか。


そしていよいよ、準備も整ったし、塔の中に入っていくぞ!


……To be continued

次回予告


初めまして、謎の声です。

今回、初めてですが次回予告を致します。


次回は本当に戦うようです。私の出番も結構多いようなので大変嬉しいです。


次回 第5話『スライム』

お楽しみに


サラッと出てきてますが、主人公の名前は『クエイフ』です。

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