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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

トンネルを抜けたら

作者: 000

『トンネルを抜けたら玉座の裏だった』


僕の名前は榮咲(えさき) 雹煉(はくれん)

高校1年生だ。


僕の家の裏には山がある。

その山は鉱山だ。


鉱道、つまりトンネルがある。


もちろん、廃鉱だ。


これは、今年その鉱道であった話だ。



----------------------------------------------------

その日は、太陽がギラギラと輝いて、肌が汗ばむ、夏だった・・・・




「今日は、一段と暑いな」

独り言のように呟くと、


「だな」

「だね」


そういった、男女の短い粗末な返事が返ってくる。


返事を返したのは、僕の友人の本田(ほんだ) 将裕(まさひろ)

翠川(みどりかわ) 優乃(ゆの)だ。


「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」


話が続くネタが無くて、沈黙が起きる。


「何か、喋れよw」


やけぎみに、将裕が言う


「え、なら、あんた達って帰ったら何するの?」


優乃が対応して喋る。


「えっとー・・、俺は帰ったらまた、トンネル入ろっかな。あそこ、涼しいし」


「え、マジか~(^-^;

いいな~羨ましいぃ~」


「だよね~」


将裕と優乃が羨望の眼差しで見てくる。



そのあとは、話が続き、各々の家々の方向の道へ別れて帰っていく、僕は家に無事についた。


「じいちゃん、ただいまぁ」


「おー、おかえり」

部屋の奥から、渋くも元気な声が聞こえてくる


因みに、俺の家族は5人家族だ。


構成はじいちゃん、母さん、父さん、妹という感じだ。


父さんと母さんは出張で家に居ないがね。


「じいちゃーん、今日も鉱道行ってくるよ」


「気お付けて、行ってこいよ!」

さっきの、渋い声が答えてくれる。


「はーい、行ってきまーす」


タタタタタタ

軽快に、駆けていく。


そして、いつも通りトンネルに入っていく。


大分奥に進み、そして、同時に、時間がある程度、進んだときに、俺は釈然としない、違和感を覚えていた。


その違和感は、見た目ではなく、毎日のように通ってるからこそわかる。

些細な気配のような違和感だった。


それから、しばらくの間辺りを見回していたら、アルミ製に似た、銀色の丸い筒のような缶だ。


「何だろう、コレ」


力を入れて引っ張ってみるも、頑なに拒むように開かない。


「硬ったー、びくともしねーし、微塵も開く気がしないな」




「・・・・・・・・ん?!」


手に持って見ていると、模様のような、感じの物が見てた気がした。


「えーっと・・・・あった!!」

よく見て探すと小さく、矢印が左向きに書かれていた。


「え?!ッぇ~・・・

回すタイプかよ・・・」


あれ?、確か回すタイプの奴は、全部右回りで統一されてるんじゃなかったっけ?。


「まあいい、開けてみか」


開けたら、封筒と丸まった紙が入ってた。

どちらも、年季がありボロボロになっている。


「んー、取り合えず見てみるか」


紙がの方を、先に見てみた。

紙には、こう書かれていた。


『俺を、見たものに封筒の中身のものを託す。


あれは、触れれば自然とわかるだろう。


あれは、所持者によって善となり悪ともなる。


コレを、拾った者が前者であることを願おう。


あの物の名は、【ミレレ・スピリアル】』


「・・・・・・・何だこれ、書いた奴が頭おかしい(厨 二 病)のか?」


封筒を開けて中身を見ると、○Rの定期のような形だ。

色は銀色(シルバー)、重さはほとんどなく、軽い。


?!?


突如頭の中に何かが入ってくる。




そして、一瞬で理解した。「これはココニアッテハイケナイ、コノセカイニアッテハナラナイモノダ」と



「ソうだ、コの世界カらデレバいイんだ、アタマがおかシクナる前ニ」


コの力をツカってダツ出(脱 出)スるンダ


こノトんねル(ト ン ネ ル)の奥に向かって(次ゲん(次 元)の)あナ()ホれ(掘 れ)バイいンだ!!


カードを、つまり【ミレレ・スピリアル】をトンネルの奥に向ける。



―――ドォォオオオオォォ―――



凄まじい、衝撃と音がトンネル内に響き、揺れ、トンネルの上の天井が、砕け崩れ始める。


そして、目の前に丸い人一人が通れる、穴が出来る。


その穴は、不思議な銀色を主体にした光が、輝いている。


俺は、直感で理解した「狂ってやがる」と

(※理解してません)


俺は直感の赴くままに光る、穴に入ってく。


時間が短かったのか、長かったのかよくわからない、時間と空間が過ぎて、トンネルの出口が見え出る


【(次元の)トンネルを抜けたら(魔王城の)玉座の裏だった】


----------------------------------------------------


【――視点】


私の、特別(・・)のイスに座ってると


「はぁ」


――思わず、ため息が出る。


この頃の、我々が押されはじめている、状況にため息が出る。


なんでも、人間側が勇者とかいう奴を、呼んだとかなんとか。そんな噂が出始めたときに、我々が押され始めた。


この状況を、挽回する術が全くもって無い。


悩まされて、胃がキリキリするし部下が無能だし、ため息が出るばかりだ。――


座りながら、うなされていたら、唐突に私の後ろ(・ ・ ・ ・)から





―――ドォォオオオオォォ―――



凄まじい音が聞こえ、私の城が(・ ・ ・ ・)揺れる


私の後ろにできた穴から、何者かが出てくる。


だが、その穴は不思議だった。輝いていた。


「貴様!!何者だ!!!――


----------------------------------------------------


(次元の)トンネルから出たら突然、覇気のある女性から


――貴様!!何者だ!!!」


と言われる


「え?・・・俺?」


「そうだ、お前しかおらんだろ」


「まあ、確かに」


突如として、後ろの・・・俺が出てきた、銀色の穴が最初から(・ ・ ・ ・)なにも無(・ ・ ・ ・)かったよう(・ ・ ・ ・ ・)に閉じる(・ ・ ・ ・)


ふと気づいたが、さっきより気分がいい。


「で!!貴様は何なんだ!!」


「さあ?俺って何なんだろう?」


「知るか!!知らないなら、あの穴は何なんだ!!!」


「何か、これをトンネルの奥に向かって向けたら、銀色の穴が開いてそれを通ってきた」


「え・・・あ・・・うん」


さっきまでの威勢は、何処へ行ったのかと聞きたくなる、意気消沈の仕方だった。


「んじゃあ俺が聞くが、お前は何なんだ?」


まあ、気になったので聞いてみた。


「私は魔王、クシア・フェレギだ!!」


「へー魔王か~  !?え?魔王だったの?」


「ああ、そうだ」


えっへん( ̄^ ̄)という態度をとる


ッバン


唐突に扉が勢いよく開かれる


「魔王様!!報告があります!!」


「どうした、報告せい」


覇気を元のように戻し答える


「人間軍が攻め来した!!!」


「何?!それはまことか?」


「は!!真実にございます」


「私も出ていこう!」


そう答えて出ていこうとするので


「じゃあ、俺も行くよ」


「余り、迷惑をかけるなよ」


「それぐらいは、わきまえるさ」


----------------------------------------------------

それから城内を歩き、テラスのような場所に出た。


遠目で見ると、人間の兵隊がこちらへ進軍してきていた。


俺はなんとなくポケットに入れてた、ミレレ・スピリアル(銀色のカード)を取り出して、人間軍側の方向に向ける


――――ドォォオオオオオオオオォォ――――


突如として、ミレレ・スピリアル(銀色のカード)から出たエネルギー砲のようなものが人間軍に向かっていく。


その、エネルギー砲は人間軍の居た大地ごと削り、一面を消滅させていく。


ミレレ・スピリアル(銀色のカード)から出たエネルギー砲の放出が終わり、そのエネルギー砲が通った場所は“抉られ“削られ“消滅“されていた。


人間軍:兵隊およそ百万人と勇者パーティ消滅(死亡)


そして、隣に居た、魔王(クシア)とその部下たちがこちらを睨んでいた。


「あの~魔王様さっきから気になっていたんですけど」

魔王の部下が始めに喋り始める。


「なんだ?」

それを、魔王が短く答える。


「その男誰ですか?」


「え?あ、うむ、私の伴侶だ」


魔王(クシア)が、小声で―合わせろ―と言ってくる


まあ、反発する理由も無いので合わせることにする。


「ああ、そうだ伴侶だ」

まあ、無難に答えた


「え!?そうなんですか?、そんな情報無かったはずですが!」


「まだ、公表してなかったからな、だが、これは、またあとで

皆に言うから機密にせい!!よいな!」


「は、はい!!」

魔王(クシア)の部下はッビシっと敬礼する。


俺と魔王(クシア)はさっきの部屋、玉座の間だったらしいがそこに戻ってくる。


「さっきの真似はどういうことだ?」

キッチリ扉を閉め、俺は言う


「しょうがないんだ、我々魔王軍は人間側に押され始めているから、魔王の子孫を残さないといった感じで、婚約の話が来ているから困っていたんだ・・・・」

しょんぼりした感じで、魔王(クシア)は言う。


「いや、うそだな!・・・正確にはそれでは、三割正解といったところだろ」

ん?どうだ?といった感じで聞くと


「グゥ・・・あ・・ああ、そうだ」

ぐうの音も出ないって感じで、クシアは答える。

あ、出てたかw


「あと、七割はそれしか思いつかなかったってだけだろ?」


「むぅ・・・そ、そうだ」



ふむ、破れかぶれ・・・あてずっぽで言ってもあたるもんだな


「もう、言ってしまったのだから俺はいいが、お前はいいのか?」


「ああ、いいさ・・・・・・・・・・・(あの豚ガエルよりは)・・・・・・・・(、なんだっていいさ)

へーいいのか・・・小声でなんか聞こえたが今はスルーするか。


「あ!!!そうだ、そろそろ晩飯の時間だ!!。クシア!一回、俺もとのところに戻るよ」


「え!?帰るの!?」


「夜に、また来るからさ」

そういうと、俺はクシアの返事を待たずに、玉座の裏に向けてミレレ・スピリアル(銀色のカード)をかざす。


「ちょっとまっ―――ドォォオオオオォォ―――


クシアの声が音に遮られる

前の通りに銀色のトンネルが開く。


俺は、クシアを気にせずにトンネルに向かって歩く。


――タタタタタタ――


クシアが追いかけてきて、背中に勢い(・・)よく抱きついてくる。


勢いのままトンネルに二人とも入ってしまう。


「え・・・」

後ろを振り返るがもう閉ざされており、一方通行と言わんばかりだ。


「まあ、進むしか無いぽいな」


「ああ」

クシアはまさかこんなことになると思っていなくて申し訳なさそうにしている。

そんな風にしている、クシアが可愛く思えた。


「そんなに、抱え込まなくていいさ。気楽にいこうや」


「貴様は、よくそんなに気楽で居られるな!!」


「そんなに、お気楽じゃないさ。というかいつまで俺を貴様呼ばわりしてるんだ?」


「貴様の名前を教えてもらってないからだ!!」


「ああそうだったか・・・俺の名前は”榮咲(えさき) 雹煉(はくれん)”だ。雹煉が名前だ」


「ハクレンか・・・わかったハクレン」


「ふーん、ならいいや」




----------------------------------------------------

その後、たわいない話をしてたら出口が見えてきた。



出口からでて、後ろを振り返ると銀色のトンネルなど無くただの瓦礫が積もっていた。


「あ~、行きの時に崩しちゃったのか~」


「軽いな」


「このカードがまた何とかしてくれるでしょ」


そうして俺は

いや、俺とクシアは俺の家に向かって行くのであった。



そう、こんな出会いの話だ。















<スキル:〔適応〕をGET

<称号:〔適応者]をGET


頭の中で声が聞こえたが・・・・・


気のせいだろう。

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