表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エクリプス  作者: 元蔵
第1章 全身全霊をかけてあなたに恋します
18/98

18.どうしても、ダメですか?

「リリーが早く飲まないから悪いんだぞ」



 ブスっとした口調で言われる。

 だって、仕方ないじゃない。



「すみません」


「ペットボトルくらい、普通に飲めるだろ?」


「確かに、飲もうと思えば飲めますけど、やっぱり、はしたないような……。それに、か、間接キスになりますし……」



 恥ずかしさのあまり、言葉がうまく出てこない。

 顔が赤くなってなければいいけど。



「え? 間接……? あ、そっか。男同士だと、気にしてなかったけど」



 アレフ様を見ると、やはり気づいてなかったようで、今頃になって



「ああ、そっか。悪い。」


「そんなつもりはなかったんだ」


「いや、その。強要するつもりでは……」



 と、ブツブツつぶやいている。

 わぁ! もういいよ! もう、気にしないで!!

 間接キスはしてないんだから。

 私は、グイッと紅茶を飲み干し、



「止めましょう。しなかったのだから、いいではありませんか」



 真っ直ぐにアレフ様を見つめて言った。



「そ、そうだな。未然だったんだしな」



 お互い、はははーっと乾いた笑いをしながら、場を取り繕う。

 


「そういえば昨日、お酒を飲んだんだってな」


「ええ。サイダーだと思ったら、お酒だったみたいで。フフ、良くご存知ですね」


「ハハ、まあな。リリアーナのことは報告されているようだから」


「まぁ。プライバシーの侵害ですわ」


「わかった。伝えておく」


 一見、和やかそうに話しているが、段々、乾いた笑いが化かしあいをしているような錯覚に陥るわ。

 今の空気のまま、ダンスのお願いをしたら通るかしら?



「そう言えば、アレフ様」


「ん?なんだ?」


「報告があるならご存知かもしれませんが、ダンス用のドレスが出来上がりましたの」


「ああ。そうなんだってな」


「マジカルシュシュと言うお店で作りまして、それは、とても美しく仕上がっているのです」


「マジカルシュシュ?」



 アレフ様が驚いて、私の言葉を繰り返した。



「ええ。マジカルシュシュと言うお店ですわ。ご存じなのですか?」



 私の問いにしどろもどろに



「あ、ああ。確か、妖精が作るって噂の店だったか?」


「はい、そうですわ。妖精の2人が、ドレスを持ってきてくださったのですよ」


「会ったのか?」


「ええ。子供のような姿でしたわ」



 私は、2人の顔を思い出しながら話す。

 ブルガリエ、シャネルエって言う声が今にも聞こえてきそうだ。



「へえ。本当にいるんだ」



 感心したように話すアレフ様に、私も同意する。



「ええ。まさか、本当に妖精がいるなんて驚きでしたわ。お空を飛んで帰って行きましたのよ」


「そっか。そうなんだな」


「ええ。ところで、アレフ様」


「なんだ?」


「私、その妖精が作ったドレスを着ますので、アレフ様、エスコートをお願いできますか?」



 小首を傾げるように見つめてみる。

 今回はどうだ!



「……それは、俺は出ないって言っただろう。クリフに頼めよ」


「ドレスはアレフ様の瞳の色に合わせて作られています。クリフ様の瞳の色には合いませんわ」


「多少だろ。少し薄い色なだけだし」


「それに、代わりを頼むなんて、クリフ様に失礼です」


「じゃ、そうだ。兄上に頼めばいいじゃないか。兄上なら同じ色だから」


「クラウディオ様に頼むなんて、滅相な! 恐れ多くてそんな事、できません。」


「兄上も、リリーのお願いなら聞いてくれるだろ」


「そう言う問題じゃ……。第一、ご婚約者(フィアンセ)様に失礼じゃありませんか」



 第2王子に婚約者がいるんだから、第1王子にも当然、婚約者はいるだろう。

 そう、思った私だったけど、アレフ様は驚いて言った。



「何を言っているんだ。兄上の婚約者は、……アナマリアは2年前に亡くなったじゃないか」


「えっ!」


 「えっ!って、リリーだって、葬儀に参列しただろう。忘れたのか?サンドラと3人、仲が良かったのに」


「そ、そうでしたわね」


 知らないから、わからなかったよ。

 サンドラも誰だかわからないよ?



「と、とにかく。私はアレフ様と踊りたいのです。他の誰かではなく、アレフ様と」



 訴えるように見つめてみたけど、アレフ様は目を背け、『うん』とは言ってくれなかった。

主人公が悲しい思いをする話を書くのは苦手で、全然進みません。


お読みいただきましてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ