第2話〜取引
呼んでくださる方も少しでも言ってくださるようなので引き続き 書かせていただきました。までかけるか分かりません。お楽しみいただけましたら幸いです。
シブレッド=モータブルは、ドーム内を移動していた。
水星の重力は、地球の約38%であった。具体的には約3.7m/sの2乗であって、従ってシブレッドの水星表面での体重は、24.8kgとして計測された。シブレッドは、ドーム内を飛ぶように移動できた。片手でモビール・グリップを掴んで目的地を言えば、グリップが移動を開始し目的地まで連れて行ってくれるのだから、ドーム内での移動にストレスはほぼ感じられなかった。
シブレッドは、スー=ファン=ジェンナーの居室に到着した。彼が何をするまでもなく、ドアは、シブレッドの到着を知ったかのように開いた。
正面にシングルサイズのベッドが見えた。そこに ちょこんと腰かけているのがスー=ファン=ジェンナーであった。
スー=ファンは、シブレッドと眼が合うなり、気怠そうに肩に届く長髪を手櫛で梳かす仕草をしてみせた。
「御要望通り、参上したよ」
シブレッドが少し嫌味ったらしく声を掛けた。スー=ファン=ジェンナーの、入ってという声を聴いてから室内に入るとドアは自然に閉じた。
スーは、アラブ系の移民だ。よって彼とは話す言語が違う。従って、ここでも、リブリン ガブル・モジュールが役に立つのである。
「要件はさっき言った通りよ。どお?あなたお金に余裕あるか知しら?」
彼女は訊いた。
「あまり余裕はないがね。だから貰えるものは貰っておくのは嬉しいよ。今日の昼間は15℃で過ごせるだけのチケットは買ってある。だからたくさんとは言わないが少しぐらいなら 譲り渡せるぜ」
すると彼女は満足そうに笑った。
「ならお願いよ。15℃でどお?もしくれたら、貴方のお部屋は摂氏30℃になるわけね。その程度なら耐えられないこともないでしょう?」
スーは、この星にいてもなお、暑さも寒さも感じたことがないのではないかと思えた。しかし彼も男であった。たまりに溜まった性欲の処理をそろそろ しなければならなかった。それに渡したとしたって、もし ずっと スーの部屋にいられるのなら、シブレッドもまた耐えかねる暑さに耐える必要もないではないか。彼は即答した。
「OK!スー=ファン。売ってあげるよ。15℃な。今すぐ手続きするよ」
言いながら彼は腕時計型のポータブル・デバイスを脳波を送ることで操作した。
すぐに取引成立の文字がスプレイに浮かび上がった。それを彼女にも見せた。
「これでどう?もう15℃の権利は君のものだ」
満足そうなスーの肩をポンと叩き、一緒になって ベッドの縁に座った。彼女はいつも 香水の匂いを漂わせていた。この宇宙環境でよく煙たがられないものだ。
お読みになっていただけましたら幸いです。次、書かせていただこうと思います。SF ですが官能です。分かりませんけど。




