第18話〜ベン=シーサー=ショーペン
書かせていただきました。頭痛と腹痛と背中の痛みと吐き気がひどいです。頑張って書きます。よろしくお願い申し上げます。
腕時計型のウェアラブル・デバイスのディスプレイには、ベン=シーサー=ショーペンの全身像が映し出されていた。ベンは、分厚い船外作業服を身に着けていた。バブルヘルメットを片手で抱き締めながら。
突然、画角は引きになり、彼の顔だけがアップになっていった。皺の目立つ浅黒い顔からは、彼が歴戦の勇者だということが感じられた。艦外作業が多いのか、完全に水星焼けを皮膚が起こしていた。
ベン=シーサー=ショーペンは、唇を歪めたような顔で始めた。
「俺の女がな、正確に言うと俺の妻が、な、お前にゾッコンなんだそうだ。それでな…」
シブレッドはどき、とした。ベン夫妻と言えば、同じ艦の乗組員同士で結婚を果たした仲の良いカップルであったはずだ。
━━俺はその細君と何かをしでかしただろうか?
シブレッド=モータブルは思い出そうとした。水星都市での女性との交際に関しては シブレッドの方が歴戦の勇者であった。
「どうしてくれる?」
彼は明らかに怒っていた。
「どうする、たって…」
返す言葉に詰まった。憶えはあると言えばいくらでもあった。だが、記憶に全くないと言えば 記憶に全くないのだった。
「どうするつもりだ?」
ベンはもう一度訊いてきた。
「責任はとるよ」
「どうやって?いい加減なことを言うなよ」
どうやら、シブレッドは彼に頭は上がらなさそうだった。
「ひとつだけ言えることがある」
シブレッド=モータブルは静かに言った。
「いずれ生きて還ってからのことだ。この戦場から。今回の遭遇戦は、厳しいものになりそうだ。君だってそう思うだろう?俺が死んじまったらそれでおしまいだろう?」
この後 ふた言、み言があってから、画像も 音声 も消えた。ディスプレイは黒く、沈黙していた。
『アフターバーナー点火。両舷全速。目標地点までに58分32秒要する予定。総員、配置にて待機せよ』
オタギリ鑑長の声には迷いというものがなかった。
━━生きていたらベンとのいざこざがなくならない。厄介なことになったものだ。
おそらくこれは死亡フラグではなかろう━━。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。次も書かせていただこうと思っております よろしくお願い申し上げます。




