54話 ミジョンを監視する場所について
俺ことカルロスとディーラーは互いの勝負の話を終えていた。
「そうか。カルロスお前はギリギリの戦いだったんだな!!」
「ああ、霊力の力で刀の動きまで洗練したおかげで何とか勝利できたよ。もし一手でも間違えれば、俺は死んでいただろうな。」
「それは、俺も同じさ。ミジョンの方が召喚した化け物の使い方を熟知している。ショウカさんが渡してくれた物がなければ、負けていたぜ」
「確かにそうかもな。でも力を身につけたばかりなんだからショウカさんのサポートがあったにせよ、戦って勝利したんだから、すごいよ」
「そういってくれるとありがたいぜ!! あと、ギリギリとは言え、互角の相手に機転を利かせて勝利したんだお前もすごいぜ!!」
互いに勝利のねぎらいの言葉をかけていた。
また、ミジョンやゴブリンどもの後始末について話をし始めた。
「ところで、俺が眠らせたミジョンなんだがどうすればいい?」
「そうだな‥‥‥こいつはあの化け物を発動すれば、抑えるのは難しい。だから、ショウカさんの家に閉じ込めておくわけにはいかないな‥‥‥」
「だったら、私の家に閉じ込めておくのはどう?」
話を聞いていたエマが話に入ってきた。
エマやエマの仲間たちは、俺ことカルロスから組織の話を聞いていたので、ディーラーのことやミジョンのことについても知っていた。
自分を誘拐しようとした相手が許せず、自分の家に閉じ込めておこうと提案した。
「しかし、こいつが化け物を発動すれば抑えるのは大変だぞ!?」
カルロスが発言した。
「そのことなら大丈夫よ。お父さんの知り合いには凄腕の戦士がいるのよ。その方たちを呼べば押さえつけるわよ!!」
「しかし、凄腕達がエマさんの家に集結すれば、組織の者達に気づかれる可能性がある。組織の者達と一触即発になるかもしれません。なので、その方法はおすすめできないすね」
ディーラーはエマの家に閉じ込めることへのリスクを話し、その方法はやめた方がよいと伝えた。
「確かにね。お父様や身のお世話をしている者に迷惑をかけられないわ。それに、私の身の危険をお父様がしれば、その方法をとるのは断固拒否するでしょうね!!」
「だったら、王国に引き渡すのはどう。お父様に話せば私を誘拐しようとしたものを許せず、王国に身柄を引き渡すことができるかも!!」
「それも危険です。もしかしたら、王国に引き渡そうとしたものを組織の者が調べて、エマさんは危険な立場に立たされるかもしれません。その方法もおすすめできません。」
「だったら、どうすればいいの!?」
エマの発言後、俺やディーラーもどうするべきか悩んでいた。少しして、俺はひらめきこんな提案をした。
「あの、私の知り合いに凄腕の方がいます。その方は街から少し離れた森の中の一軒家に住んでいます。そこにミジョンを閉じ込めておくというのはどうでしょう?」
「その人はどういった人物なんだ。いくら凄腕でも、一人ではミジョンを取り押さえるのは難しいぞ」
「その点なら、大丈夫だ。その方は実は八聖のひとりなんだ。だから、取り押さえるのに問題はない。」
「「はっ‥‥‥八聖!?」」
その場にいたもの達が驚いた。近くで見張りをしていたエマの仲間たちも驚いていたようだった。
「あ‥‥‥あなた、八聖の知り合いがいるの!?」
「はっ‥‥‥はい。」
俺は他の者達がものすごく驚いていたので、少し返事が途切れがちになった。
「すごいですね。八聖の知り合いがいるなんて‥‥‥その方に教わりたいな。」
発言してきたのは、ゴブリンナイトにふきとばされた剣士だった。
剣士はまだ身体がボロボロで身動きする時、斧使いに支えられないと難しそうだった。もちろん近くには、魔法使いがいて回復呪文をかけていた。
「いや、私も一回しかあったことはありません。それに、あの人はなんというか気難しい方なんです。教えてくれるのにも100万ゴールド必要だと言われました。」
「なかなかがめついわね。」
「ええ、そうなんです。」
「しかし、そんな方がミジョンを閉じ込めてくれるのか?」
斧使いが聞いてきた。
「分かりません。その方に尋ねなければなんとも‥‥‥」
「まあ、他に手段はないようだし、今はその方にあって直接聞くしかないわね。ところで、その方の家の場所は知っているのよね。」
「ええ、その方から家の場所は伺いました。ですので、家の場所は知っています。」
「そう、ならこの問題は、その方の家に行って話をした後でまた考えましょう。いくら考えても、その方が家に閉じ込めることに、許可をくれなければ話が進まないわ」
「「ああ」」
その場にいたものは全員うなづいていた。
「じゃあ後はゴブリンどもの後始末の問題ね」
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