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175話 崖道

 俺ことカルロスは、毒ガスが蔓延するエリアを抜け出した後、続く山道を進んでいた。


 山道は、毒ガスが蔓延するエリアと違い、草木が生い茂っていた。普段の俺であればうっそうとして嫌気がさすところだが、毒ガスが蔓延するエリアのあの生き物が生息していけない環境を見た後だと、このうっそうとして生い茂る草木を見てうれしく思えた。


 それは俺だけではなくほかの騎士の方々も実感していたのか、顔を見るといやそうな表情はなく、すこし明るい表情をしていた。そのことからも、あのエリアを抜け出したことのうれしさが伝わってきた。


 そう思いながら草木が生い茂り坂道が急な山道を駆け上がっていったのである。少し進んでいくと、照り付ける太陽の暑さの影響もあって、額から汗があふれ出ていた。


 額から出てくる汗をぬぐいながら、山道をさらに進んでいく。時々、魔物が現れ襲ってくるときもあったが、ほかの騎士の方々と協力しながら魔物を次々と討伐していった。


 魔物を討伐しながら、急な坂道を登ったり下ったりしながら進んでいった。途中、崖道が出てきた。人一人分通れるか厳しい細い道を進む必要がある。


 俺達はひとりひとり慎重に、体を壁に沿うようにしながら進んでいった。下を見れば、そこが見えない。落ちたら死んでしまうことは容易に想像できる。


 俺は、壁に沿うようにして恐怖しながら細い道を進んでいく。一歩一歩進んでいく度に足元から全身に震えが伝わり恐怖が増大していく。


 そんな状況でも、俺は前を進んでいる騎士の方も見ながら、進んでいく。しかし、真下から風が吹き恐怖がさらに増大していく。


 一歩一歩進むのが怖さを感じ一歩踏み出すのが慎重になったりする場面もあった。だが、ゆっくりとではあるがなんとか一歩踏み出して進んでいけた。


 その後、俺は崖道を何とか通り抜けた。ほかの騎士の方々も細い崖道を通り抜けることができ、無事全員崖道を通り抜けることができた。


 皆、なんとか通り抜けることができてうれしさを実感し、互いに通り抜けたことの喜びを伝えあっていた。


 その後、ホーラルさんが隊列を整え直し、山道を進んでいった。急な坂を上ったり下ったりしながらうっそうとした草木をかいくぐりながら、進んでいく。


 すると、少し先のほうに中規模の街が見えた。


 あの街は、中継地点として目指していたエリエンス街だなと俺は思った。


 

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