16話 クリエント街の組織
「俺達にこんなことして覚悟はできているのか‥‥‥俺達の背後には大きな組織がいるんだぞ。お前はその組織の一員を攻撃したんだ。安らかに暮らせるとは思わないことだな‥‥‥‥‥‥」
男は不気味なことを言うと先ほどのダメージで意識を失った。
他の連中も意識を失っているようだった。
(組織‥‥‥こいつらただのチンピラじゃなかったのか。まずいぞ格好つけようと思って、とんでもない連中と戦ってしまったかもしれない‥‥‥)
俺は頬に手の平を当てて、驚いた顔をした。
(まずい!! まずい!! 俺今後どうしよう‥‥‥)
その場を回転しながらどうするべきか悩んでいた。
(とりあえず、こいつらの手荷物を調べてみるか‥‥‥)
手荷物を調べると、ギルドカードが出てきたので、身元がすぐ分かった。
ギルドランクはGだった。
ギルドには、ギルドランクなるものがある。一番下はGランクで一番上はSランクである。
つまりこいつらは、一番下のランクだった。やはりただのチンピラだった。
そんな時、懐から紙を見つけた。紙を開いてみた。するとこんなことが記載されていた。
”とらえた一部の女性を奴隷商人に売買する。護衛のため、指定された場所に向かえ”
文言の後には、指定された時間が書いてあった。時間帯は、明後日の夜2時頃だった。
さらに、指定された場所が記載された地図があった。
奴隷商人との売買か。これはとんでもない情報を手に入れたな。
さて、どうするべきか。これを警護する連中に差し出すか‥‥‥いや、これだけ大きい組織だ。
警護の連中に組織と絡んでいる者がいるかもしれない。ここは、自分ひとりで潜り込もう。
ただ危険を冒すのは間違い無いから、念頭に準備して潜り込もう。あと、その際には、組織の情報を少しでも入手しておく必要があった。
(例えば組織の者達の合言葉や、組織の服装について情報が欲しいな‥‥‥組織のものに聞くというのも一つの手だが‥‥‥)
近くには、組織の一員の男たちが倒れていた。俺は、ニヤッとしていた。その後、俺はこの路地裏の場所を覚え、宿屋に戻ると、荷車と大きな布、ロープをとって再び路地裏に着いた。
倒れている男達をロープで縛り、荷車の上に載せた。その上に大きな布をかぶせた。そして、次に男達を隠す家を探そう考えた。
(‥‥‥どこかいい所はないかな‥‥‥)
考えているとある人のことを思いだした。あの男の家に行けばよいと俺は考えた。その男の名はショウカさんである。
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