アメリスアード世界編シーン59
クロノとライブの喧嘩。
そこへ入ってきたのはあの女アルミナ。
目の前には強敵レイラ。
全員がボロボロの中。
雷武の裏切りにキレるクロノ。
◇
◇
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俺の中で弾ける心。
ここまで保っていた心は弾け。
俺が気がつくと。
目の前にはレイラがボロボロで立っている。
すると俺と対峙してる二人は言葉を繋ぐ。
「おい!レイラ!」
「なんでしょう?魔神…雷武様!?」
「あのクロノっていう男にはな…厄介な力が眠ってるのだ。」
「それは一体??」
「ああ…それは……な?」
その時…二人はクロノから恐ろしい何かを感じてしまったのだ。
「あ……ああっ!!??」
「どうだ??レイラ…あれは。感じるだろ??」
「は…はい………。」
レイラの身体は、クロノの竜化した姿を見て震え上がってしまっているのだ。
(私が心から震え上がった力とはこの力の事なのね。まだまだ未洗練なはずなのに、この莫大な魔力と闘気…そして雷武様を支配できる人間。これは…この男は一体何者。)
レイラは動けないまま…そう考える。
彼女の目に映るクロノの現在の姿。
あの竜化した姿。
身体中には恐るべき力を溜め込み…何時それが爆発してしまうか?
それほどの力と圧力をクロノの身体から感じるのだ。
「さぁ…ここまできたら…ここからは審判の時間だぜ?」
クロノが発するその言葉に、驚き構えるのは雷武。
すると…その様子をなんとか鎮め、そして可能とするならば自分達の何かに利用出来るかどうか?
そんな事を考えてみるレイラ。
ところがそこへなんと。
来ては行けない人物達が、入ってくる。
レイラの主『アルミナ』とその傭兵数名だった。
するとアルミナが口を開く。
「さぁ!!もう…いつまでも鬱陶しいわ!全員をやってしまって!!」
「そうですわ!?アルミナ様っ!?このまま奴らを一掃してしまいましょう…そしてこの方を是非我々の仲間として…如何ですか?」
レイラが指さした先にいたのはフワフワ宙に浮いている雷武の姿。
アルミナは雷武の姿を見る。
「へぇ…ドラゴンの幼種とは中々珍しいわね…。」
「ええ…アルミナ様!こちらのドラゴンは希少種でとても珍しいのです!これより飼っていれば他の富裕層の面々にも負けない事かと思われます!」
「ふふ…それは面白いわね!よし!じゃあここで私が素敵なものを見せてあげるわ。」
目で合図を送るアルミナ。
すると一人の男は何かのスイッチを押す。
ゴゴゴと先程まで壁だったであろう、その扉はゆっくりと開いていていく。
するとそこに見えたものは。
「なに??これは??」
そう…これはあのレイラにも見せられなかったアルミナのコレクションで話には聞かされてはいた魔神開発という研究であった。
ホルマリン漬けされた者達が所狭しと並んでいる研究室。
すると、あの女アルミナは奥へ進むとホルマリン漬けされた一人の女の子の元へと辿り着いた。
アルミナは口を開く。
「レイラ…これが誰かわかるかしら?」
その女の子を見て驚き青ざめるレイラ。
「あ!ぁぁ……どう……して。」
「ふふ…もう貴女も、もう用済みだわ!さぁ
!あんた達!!!レイラも含め!全員始末して!!!」
「はぁ!?レイラまでだと!?アンタがずっとその力をお金で買ってたかもしれない…けど仲間…だったんだろ??」
俺はアルミナにそう声を上げる。
するとアルミナは大笑いをはじめる。
「くくっ!あははっ!!あーっハッハッハー!!」
◇
レイラ視点
えっ!?
私は世界的犯罪者としては確かにこうして人の目に触れすぎてしまった。
その理由は…私がマジェストとして特化した能力と私には強運があったから。
そしてアルミナ様の元へ辿り着く。
ここに。
というより…このアルミナ様に私はずっととある事があったからだ。
あれから随分私は、このアルミナ様の為に仕事をしてきたわ。
私は。
◇
◇
◇
私のバットスパイダーは動き出す。
これで、この女…アルミナは倒せるかしら。
私のバットスパイダー。
確かに外からは無敵の防御力をも誇るかもしれない…だけど彼の力である。メガロは私を破壊していた。
私はフラフラと立ち上がり一人のホルマリン漬けの少女を見つめる。
「女……レイラとか言ったな……。そいつは??」
雷武は問いかけてくる。
私は笑顔で微笑み答える。
「私の…娘………なのかしらね?ハッキリとは分かってないけど。」
「お前そいつが居たからアルミナに??」
彼の問いに私は答える。
「私達…親子は昔から裕福じゃなかった…その為に、娘の為になら何でもしてきたわ…もちろんその為に彼の家を潰した事も確かに私がしてきたわ。でももう….ここでこうして私の大切な娘が囚われてるのをここでやっと…見つける事が出来たの。」
私の目から溢れ出す涙。
そして…よく見ると私の話を聞きながらじっと見ている彼ら。
クロノ君…そして雷武様は奴らの目先へと歩いていた。
私の肩にそっと手を伸ばし触れてきたのは。
私を許せる言葉などあるハズもないエレナさんと。
レイド君の姿だったんだ。
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