アメリスアード世界編シーン41
ペリオッド編遂に決着か!?
竜人…そう……カルマがいつか見たクロノの姿。
漆黒の羽根を広げ竜の鱗に覆われた身体…。
そして身体には想像を絶する力を宿している。
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「あれは……………………。」
「ん〜??カルマお姉ちゃん?どうしたの?」
「あ!ううん!サキノちゃん大丈夫だよ。」
「カルマちゃん?クロノ君のあの姿、もしかして見覚えでもあるの??」
カルマに問いかけるシェリル。
するとカルマはコクリと頷く。
「はい…あれは…私とヤシュア様がクロノをこの世界に召喚した時の事です。」
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私……はこの世界へ来て両親を救う為に動こうとした…でもこの広い世界で私一人ではそれはとても叶わない事だったの。
でもヤシュア様の口から出た『異世界召喚術』って呼ばれる術を実行しようという事になったの。
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「良いかカルマ?これから行う召喚にはお前の策も必要だ…。」
「はい!ヤシュア様!お話通り私は呼びたい人の『配信』っていう所に行って話をしてこの世界へ呼ぶ為の『スイッチ』を押してもらいます!」
「うむ!さすれば…そ奴はこの世界へと召喚出来るであろう…くれぐれも失敗はしないようにな。」
「はい……必ず。」
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そう、こうして私はクロノの配信へと行きクロノを召喚する事に成功したの。
そして…クロノの元にはあの恐るべきドラゴン『魔神雷武』が立ち塞がっていた。
これには私も驚いた。
私がこの世界に来た時は弱小モンスターが現れなんとか倒せてこの地にとどまる事が出来たというのに…なんと現れたのは凶悪なドラゴンだったの。
クロノは戦おうとしたけど、その圧倒的な力に倒れてしまう。
そして私に気づいたドラゴンは私にも襲いかかってきたの。
私の最大のピンチ…ところがその時。
クロノの今の姿の男が現れ私も救われたの。
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「という話なの…」
「そうだったんだ〜!」
「そんな事があったのね?」
サキノちゃんもシェリルさんもカルマの話を聞いていたようだ。
すると。
「あの彼…クロノ君は……異世界から召喚されたのね…。」
「えっ!?リオ……さん!?」
いつしかリオはレイドにより救い出されて皆の元へと腰をおろしていたのだ。
「勝手だけど聞こえてきて…聞かせてもらったわ…。」
「いやぁ…可愛い子はちゃんと救っておいたよ〜!」
リオの隣で鼻を伸ばしながらレイドはニコニコしている。
「あんたは少し黙ってなさい!」
「いったいよ〜!シェリル〜!」
シェリルにムギュっと頬をつねられ痛がるレイドは置いといて。
「じゃあクロノのあの力は竜の血って事…なのか?」
冷静にクロノ達を見ているジェイク。
その皆の視線の先には。
まるで竜の姿をしたクロノと爆弾魔ペリオットの姿だったんだ。
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「なんだ??その姿は?お前…人間ではなかったのか??」
「そんな事はどうでもいい……。」
「ほぉ?お前…口の利き方ってのを知らない奴だな…そんな奴は!!!!!!!」
ペリオットの手から無数の爆弾を咥えたネズミが飛び出す!!!
そしてクロノに一斉に襲いかかる!!!
「身体の全てを吹きとばせ!!!!」
ボムズラット達はそれぞれクロノの頭、手、足に散らばった。
「フィンガーーーボムズ!!!!!」
ドドドドドーーーーンと次々と爆発を起こす!それによりクロノの身体を破壊しにかかるボムズラット!!
爆炎と爆風がクロノの周りに巻き起こる。
「フハハ……やったぞ!!遂に僕のボムズラットはこのバカを仕留めたぞ!!!」
「クロノ君!!??」
「クロノ!!???」
やがて爆風は止んでいく。
そしてそこに残ったのは激しい攻撃を受けたにも関わらずしっかりと立ち尽くすクロノの姿。
身体の周りには激しい闘気が目に見える程。
「何っ!!??馬鹿な!!僕のボムズラットが効かないだと!!??なぜだ!?どうしてだ!!???」
焦り狂うペリオット。
そしてクロノが口を開く。
「お前…自分の攻撃が効かなくて焦ってるのか?」
「何を馬鹿な!!??貴様!貴様ーーー!!」
「ふぅ…何をそんなに怒ってるのか分からねーけどよ?」
「なにっ!!??」
「怒ってるのは……」
俺の身体に力が溢れてくる。
「こっちのセリフだーーーーーっ!!!??」
俺の身体には竜のオーラが纏う。
「な…なんだ!!それは!?反則…だろ??」
怯えと震えのセリフを吐き、身体を震わせるペリオット。
「お前がどんだけの殺し屋なのかは俺には知らねぇ…だけどお前は…素晴らしい人格者だったアルテリオの元BOSS…そして優しかったベルーガさん…そんな二人に愛されてるリオ…皆…俺の仲間のジェイク達も…俺にだっていいヤツらだって分かる。」
「クロノ…君。」
「そんな皆を俺は救いたい!!!!!」
「くっ!!??貴様!!!許さん!!こい!ボムズラット!!!………ん??」
ペリオットがボムズラットを出そうとしたその時。
ボムズラットは、シンっと静まり出てこない。
「お前…何かしたか!!!???」
「さぁな…どうやら俺の血には…魔神を鎮める…そんな力が宿ってるようだ。さて…お前の負けだぜ…ペリオット。そして…消えろ。」
俺は刀を振り翳す。
『武神流…『竜の牙』』
カチャリッ!!!!!
俺の刀の鞘に納まる音が聞こえる。
そして。
「ぐぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!??」
ペリオットはその身体を斬られ。
その地に沈んだんだ。
◇
◇
◇
遂にペリオットは倒れる。
クロノは等々ペリオットを倒したのだ。
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