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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第二章アメリスアード世界編
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アメリスアード世界編シーン22

敵エルザックによりサキノは連れ去られてしまう。

どうなるのか!?

エルザックは、魔神の力によりサキノを捕える。

その静かなる力ともいえる魔神は、確かに暗殺者向きなのかもしれない。

俺が、そんな事を考えてると、ジェイクが自分のやるせなさに飲みかけの空き缶を投げ捨てる。


カランカランッと転がる空き缶。


「くそっ!!わりぃな皆…今回の失態は俺のミスだ…俺がなんとかしてくる!!??」


ジェイクが飛び出そうとすると、シェリルは彼を足止めする。


「待ちなさいジェイク!!」


シェリルの声に、立ち止まるジェイク。


「くっ!!シェリル…そして皆も、今だから言うが…俺は元…奴エルザックと同じ組織『アステリオ』の一員だった。」

「ジェイク……。」


ジェイクは続ける。


「組織の俺の仕事は暗殺…毎日の様に人を殺め….元々、この街のスラム街で貧困の家庭に生まれ育った俺にとっては、アステリオで名をあげる事が生きがいになっていたんだ。」

「組織内の幹部とは、マジェストである事…俺も元々この力を持っていた…だから俺は入ってすぐ即戦力として暗殺者という部類で扱われた…そして同じくマジェストとして、力を持つ人間として存在していた先輩ってのが奴…。」

「エルザックなのね?」


シェリルに頷き続けるジェイク。


「ああ…俺とエルザックは組織の二丁銃ダブルガンとも呼ばれるようになり…組織の二大リーダーとして活躍していたんだ。そんなある時…俺達二人はボスから召集の声があり俺達はボスの前に集まったんだ。そして俺達はボスから重要な仕事を任される…この街には俺達の組織ともう一つの組織があった…敵組織との抗争は長年続き…俺たちはその抗争に終止符を打つ為に動く事になり…俺は、その戦いで致命傷を負い死んだと思った…その時…このマジェスト協会に俺は拾われ…生命を救われたんだ。」

「そんな事があったのか…」


俺はジェイクの過去を知った。

そんな俺は、平和な世界に生まれて生きてきた…ジェイクみたいな経験をした事は当然ない。

すると…久しぶりにリスナーからのコメントが届く。


「ジェイク!僕は応援してるぜ!」

「そうそう!私もジェイク君の応援するよ!」

「クロノ!皆でジェイク君を応援して捕まったサキノちゃんを救わないとだ!」


俺はジェイクの肩に手を添える。


「ジェイク!俺達もサキノをこのままにしていられねー!いこうぜ!?」


ジェイクは俺の行動に不思議な顔をしてる。

そしてフッと笑みを見せたジェイク。


「ああ!!本当に………サンキュな!」

「ははっ!ジェイクがそんな事言うとはな!」

「うるせーぞ!クロノ!やんのかよ!?」

「なにっ?ジェイク!?ここで決着つけ……」

「なくていいーーーーーーーっ!!!」


俺の声を遮るシェリル。

その声にビビっているジェイク。

ビビるジェイクを見て俺は思わず笑ってしまう。


すると俺の後ろから。


「もぉーーーーーっ!クロノ!貴方はどーしてそう喧嘩ばっかりするのよ!?」

「あ!いや!これはちが…」


クドクドと俺を怒っているのは、カルマだったのだ。

そんな俺達には、リスナーが笑ってるコメントが聞こえてきていたんだ。

「よぉし!準備はおっけーだ!」

「こっちもおっけーだ!だけど…俺が呼び出しをうけてる場所はシカゴルドの港埠頭だ…。きっとそこには罠しかねぇと思う。しかも俺一人で来いって言ってるからな。」

「ん?ジェイク??」


シェリルがジェイクにそう問いかけた…次の瞬間!!!

ポンっと何かを放り投げるジェイク!!


カンカンッ!!カラカラーーーーーッ!!


投げた何かは、床を転がりそして。


プシューーーーーーーーーーっ。

突然吹き出す煙!!


「ん??ゴホゴホっ!!ジェイク!!??」

「なんだこれ??煙玉か!!??」

「ジェイク!!??なにを!?ゴホゴホっ!」


俺達は吹き出す煙に巻かれる。

すると…次の瞬間。

目眩が起こり、膝から力が抜けていく。


「こ…これは…………。」


俺が微かに見えたジェイクは、一人いつの間にかマスクをつけていた。


「ジェイク!?なにをして!?」

「悪いな…シェリル。やっぱりこれは俺の問題だ。」

「ジェイク!!??」

「ケリをつけてきたら…その時は。」


ジェイクは、扉を開け走り去っていく。


そんな中…俺達の意識は…闇へと堕ちたんだ。

そして所変わり、ここは…シカゴルドの港埠頭。


一人の少女と、それを取り囲む男達。

すると、一人の男が少女に近づいていく。


「うへへ!この女まだガキだが中々可愛い顔してるじゃねぇか。」

「同感だぜ!エルザックさんが来る前にやっちまえばわかんねぇんじゃねぇか?」


ゲスな声が倉庫内に響き渡る。


ここは港埠頭の倉庫内…この男達の組織が管理してる為…ここには誰も立ち入ってこない。

すると少女は…ゆっくりと目を覚ましたのだ。


「えっ!?ここは……どこ??」


ぴょこんっと犬耳を立てたのは、囚われのサキノの姿だった。

囚われのサキノを取り囲む男達。

そして眠らされたクロノ達。

果たしてどうなるのか!?

お読み下さりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
あ~ ケダモノに囲まれたサキノちゃん(´;ω;`) 早くーーー!ジェイク助けに来なさいよ!
[良い点] ジェイク、あのド派手な能力で暗殺をしていたのですね。なかなか大変だったかと思いますが、犯罪は犯罪なので、もしこっちの世界にいたのなら相応の報いを、受けてほしいところですね。犠牲者がいるわけ…
[良い点] ジェイク格好良すぎなのですけれど/// それから過去を知って、余計に応援をしたくなりました。なのでリスナーたちの気持ちにとても共感します。 あと、血気盛んで元暗殺者なのに、シェリルさんに逆…
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