最終章邪馬国編シーン7
俺達から見えたのは轟々と燃える竜宮城。
するとそこから聞こえてきたのは誰かの大笑いする声だった。
『あーーーーーーーーーーーーーっはっはっはーーーー!!この光景を見ているお前達…僕は『浦牙島』魔王ゼルドリス様より力をもらいし魔王軍アールハイの一人……僕に逆らう事は魔王ゼルドリス様に歯向かう事と同じ事だと思うがいい……よって逆らった奴の見せしめにここ『竜宮城』を燃やしてやったのだ。』
そういい放ったのは浦牙島という男。
この醜悪な男がこの街を影で支配しているというのだ。
亀山はじめ俺達は目の前の惨状に呆然と立ち尽くす。
その時。
奴の背後から叫び声が聞こえる。
「「きゃあああああああーーーーーっ!?」」
数名の女性の叫び声。
「あの声は!?音ちゃん!?」
亀山がそう叫び、俺達は声の主に目を向けると数名の女性が魚獣人達によって連行されていた。
「なっ!?音ちゃん!!???」
すると亀山の声に真っ先に気づき目を向けた女性。
「亀山さんっ!?」
「あっ!?ヒーラちゃんにタイちゃんも!?」
「亀山さんっ!?くっ……いたいってばっ!!離してよ!!」
亀山に面識がある女の子達も亀山とこちらに気づき叫ぶも押さえつける魚の獣人達。
「おらっ!?大人しくしてろ!?」
魚の獣人達によって縛られ連行される店の女性達。
「くそっ!?こんな卑怯だぞ!!浦牙島!!???彼女達がお前らに一体何をしたって言うんだ!?」
すると亀山に笑いながら言葉を返す浦牙島。
「ククク……別に関節的には何もねえがな…まあこの僕が今まで我慢してきたちょっとしたお願いをしただけ……なんだけどなあ…。」
「願い……だって?それはなんなんだ!?」
亀山がそう叫ぶ。
それが聞こえたのか二人女性がこちらに叫ぶ。
「亀山さんっ!?浦牙島は音ちゃんにそろそろ自分の女になれって脅してきたんです!!」
「そう!!そして音ちゃんはそれを拒否しました!!まあ…私達がそんな横暴な話を止めたんですけど…」
「なん……だって?」
亀山は震える。
「そう、そして逆上した浦牙島は手下に店を燃やすように命じてこんな事に……だから……」
「もう………やめて!!!!!」
そう叫んだ音姫。
すると浦牙島は手を上げ制止させる。
全ての配下は攻撃をピタリと止める。
「ククク…………どうしたんだ音姫?なにかこの僕に言いたそうだなあ。」
音姫は震えるとゆっくり口を開く。
「私は……………………………。」
「んーーーーーなんだ?言って見ろ。」
「私だけが浦牙島様について行きますから皆を許してあげてください!!!」
大声でそう叫んだ音姫。
「ほお?よくぞ言った音姫……さあではいこうか?」
音姫の肩を抱きそして浦牙島は一言告げる。
「僕はこれからこの音姫を嫁とする為祝宴とやらをしようではないか……なあ音姫ぇぇ!?」
「は……い。」
震える音姫はそうつぶやくと。
浦牙島と一緒に炎の向こうに歩き消えていったんだ。
「はあああーーーーっはっはっはーーー!!」
浦牙島達が消えていくと……竜宮城はガラガラと炎の海に消えていったんだ。
◇
◇
◇
「はああああーーーーーーーーーっ!!カラーウルフブルー!!」
サキノのカラーウルフが燃え上がる炎を消していく。
燃え上がる炎は消火されてはいくが。
「クロノ!?これは魔界の炎みたい…!普通の水とか氷だと中々消えない炎みたいなの!!」
「なにっ!?くっ!!」
俺達は炎を消しながらも奴らの後を追っていく。
するとそこに倒れていた誰かがいた。
「クロノ!?あれは!?」
「あっ!?」
亀山は気づき倒れていた誰かの元に駆け寄る。
「おい!?大丈夫か!?タイちゃん!?」
倒れていたのは先程の女性の一人だった。
彼女を抱き起こす亀山は声をかける。
「あ……亀ちゃん……あそこに。」
彼女が指を指した先には崩れた天井だろうか、よく見ると天井の下にはもう一人の女性がいた。
「ヒーラちゃん!?」
すると。
ぱちぱちと火は燃え上がる。
そしてパラパラと崩れようとする天井。
「やばい!?こっちの天井まで!?くっ!?」
「亀山!!こっちは任せろ!!サキノ!!任せろ!!?」
「クロノ!?分かった!!」
俺は魔神具を抜く。
「はあああーーーーーーっ…武神流『波是竜』」
どかーーーーーーーーーんっと、ヒーラの上の瓦礫が吹き飛ぶ。
その時。
今度はタイちゃんを庇う亀山の頭上にあった瓦礫が激しい音を立てて落ちてくる!!
「あっ!?」
「えっ!!???」
「うあああああああーーーーーーーーっ!?」
「亀山ーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」
◇
亀山達の上に天井が落ちていく絶対絶命の危機。
果たしてどうなる!!???
◇
◇
◇
お読みくださりありがとうございました。




