アメリスアード世界編シーン12
次はカルマが登場!!
腕試しはどうなる!?
俺達が次の階に辿り着くと…そこに居たのはシェリルが魔道兵器と呼ぶ機械の兵士達。
そして…奴らはカルマに向かい突撃を開始する!!
◇
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足元からシューーーーーーッっと激しい炎を噴出し飛び出す魔導兵士。
その攻撃は逃げないとヤバそうな程の突進。
俺は思わずカルマを庇う為…彼女の前に向かおうとすると目の前に見えない壁がいつの間にか張られている。
「んなっ!?これはなんだよ?シェリル!?」
「あ〜あ…やっぱりね…クロノ君!さっき私が言ったばかりじゃない…」
「えっ!?」
「これはカルマちゃんの戦いだって!私の話聞いてなかったの!?」
「いや…確かにそれは聞いてたけど…」
すると、カルマに突進していた魔道兵士は手に持つ剣を振りかざしカルマに襲いかかる!!
「マジックシールド。」
カルマの声と共に魔法による光の壁が彼女の目の前に現れる。
弾かれる魔道兵士の剣。
そして。
◇
◇
◇
カルマ視点
クロノ達の目の前で私の戦いが始まる。
私の事をあんなに心配しているクロノ。
でも…私もここで負ける訳にはいかないしクロノにも心配はやっぱりかけたくないよ。
だから私は、ここで一人で勝ってみせる!
「ここからが本番ね…いくよ!フェリス!」
私の合図でフェリスが宙に舞う。
くるりと宙に浮くフェリスはウィンクする。
すると…私の手には一冊の本が出現し開かれる。そして、そのページはパラパラとめくれていく。
流れる様に音を立てる叡智の書…すると、本の動きは突然止まる。
そして…そのページに書かれていた文字と絵は。
炎を纏いし猫だった。
「ファイアーブレス!!」
私の声にフェリスの身体は炎を纏う。
すーっと息を吸い込んでいくフェリス…そして彼は口から思い切り。
炎を吐き出す!!!
ボワっ!!!!ボフゥゥッッッーーっ!!
炎は魔道兵士の全身を包み込み…魔道兵士は悶え狂う。
「やった!お姉ちゃん!!」
「さすがカルマだぜ!!」
サキノちゃんとクロノも安心した表情。
これなら大丈夫。
私がそう思ったその瞬間。
魔道兵士の炎はフッと消えたの。
「えっ!?」
私の目には炎が消え去り、腕をパキパキと鳴らしている魔道兵士の姿。
「魔法が…効かないの!?」
◇
◇
◇
目の前の敵。
その恐るべき敵は…魔法が効かない…そう…魔法を得意とする私にとって…本当の意味で天敵だったの。
するとシェリルは口を開く。
「フフ…だから言ったでしょ?カルマちゃんの相手は天敵だって…。」
私はこれまでも魔法で敵と戦ってきた。
私の魔神フェリスも魔法を主とした戦いしか私は知らないし本を武器の代わりに使えるわけない。
私がそう考えていると敵は私目掛けて更に襲いかかってくる!!
「カルマ!!」
「えっ!?」
フェリスの声に気づき振り返った私の前で魔道兵士は剣を振り上げていた。
「キャーーーーーッ!!」
(魔法が効かないこの敵相手に私!どうしたらいいの!?)
「フェリスーーーーーーっ!!」
私は叫びフェリスに願う。
そして…あっという間の出来事で私は対処できずに目を瞑ってしまう!!
その時。
ガキィィィーーーーーん!!
魔道兵士の剣を防ぐ何かの金属音が聞こえた。
「えっ!?」
私は…恐る恐る…目を開いていく。
すると私の目の前にはふわふわ浮いているフェリスの姿!!
だけどその姿は……。
きらりと光る猫型騎士の姿!!
言うなれば…猫騎士フェリスへとその姿を変えていたの。
「えっ!?あなた…フェリス……なの?」
「そうさ!僕は今、君がその思いを強くした事によって更に強くなった聖騎士ニャイルドフェリスだ!」
「その名前って絶対自分で考えたよなフェリス…?」
クロノがそう叫ぶのが聞こえる。
するとフェリスは魔道兵士の剣を跳ね返すとふわふわとクロノの元に飛んでいく。
「ん?なんだよフェリス?」
「んーと、僕はニャイルドフェリスにゃ!よーく、おぼえと…けえぇぇ!!!ーーー!」
バキッとクロノの頬をシッポで攻撃するフェリス。
「いっ…てぇ〜〜〜っ!!」
頬を押さえてるクロノを残しフェリスはふわふわまた私の元へと飛んで帰ってきたの。
「お兄ちゃん…はぁ…なにしてるんだか。」
サキノちゃんはヤレヤレと溜息をついているみたい。
えっ?俺って最近こんな役?
「はああああ。」
俺も深い溜息をつくのだった。
そしてカルマ。
私の目の前にふよふよと戻ってくるフェリスは口を開く。
「僕は元々魔神になる前は、とある王国のナイトだったんだ…カッコよかったんだぜぇ…まあ今はこんなに可愛らしいけどな!」
「そうだったんだねフェリス!?凄い!」
「だからカルマ!僕の事をこれでまた少しは知れたね!」
「うん!フェリスと心がもっと近くなった気がする!」
私達がそんな話をしているとシェリルはニコりと笑顔を見せた気がした。
私の隣にはキラキラ光り輝くフェリス。
「さぁ…カルマ…僕達のシンクロ率はまたあがったね…これは僕からのプレゼント!」
「えっ!?」
私が気がつくと、手にはペンが握られていたの。
ペンと…本?
本は魔法の為の魔神具よね…。
そして…こっちのペンは…。
私がペンを見ているとポンっと音を立てペンは何かに変化したみたい。
カランカランッ!
音を立て足元に落ちたその物は…ペンが変化したレイピアだったの。
◇
◇
◇
カルマが敵とのバトル!!
だが魔法の効かない相手にフェリスからのプレゼント。
カルマは敵を倒せるのか!?
お読み下さりありがとうございました!