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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第六章ブラズール世界編

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ブラズール世界編シーン54

カルマ視点。


私は今……ここブラズールの首都ジャネイロにいたの。

颯さんの後を追いついてきて辿りついたブラズールの首都。

まるで機械の要塞の様な面持ちの巨大な街。


「凄い……こんな技術がこのブラズールにもあったなんて」


すると私の脳裏に浮かんできたのはエンポリオ君の事だった。

彼は機械…そう……マシーンが大好きで彼自身も科学者であり…色々なものを作り出せる私も本当に尊敬できる男性なの。

ここにきたらエンポリオ君喜ぶだろうなあ。

私はふとした時に、考えてしまうのは彼の事だった。

今の私には恋愛より家族優先だもんね…まずはパパとママを探さなきゃ。

そう自分に言い聞かせ首を横に振る私。

すると……前を歩いていた颯さんの声がする。


「さあ…カルマ…着いたぞ…ここがこのブラズールの王である『ラファエル』様の城だ。」


私達の目の前には煌びやかな巨大なお城がそびえ立っていた。


「ここがブラズール城……」

「ああ……太古から俺達魔族が拠点としこの地を支配していた魔王城……ここがそうだ……。」

「颯さん……ここに私の両親が?ラファエルって誰!?」


すると私に応える颯さん。


「ああ……それは奥に進めば分かるさ。」


私の目に止まったのはブラズール城の入り口にいる数体の機械兵。

じーっとこちらに視線を向けてくる機械兵。


「機械兵……これは大丈夫なんですか?」

「ああ……カルマ……君はこの僕と一緒なんだ…大丈夫だ…まあ見てな。」


そういうと颯さんは手を上げる。

その瞬間…機械兵は颯さんに反応し動きを止める。

そしてギギギとその動きを停止させる。


「えっ!?止まったの?」

「ああ……この僕はこう見えて魔族の幹部なんだぜ?僕に逆らう者などいないさ。」

「………………………………。」


颯さんの言葉に私はつい無言になってしまう。


「ふふっ……まあいいや……さあいこうか?」


私は颯さんに手を引かれ中へと立ち入っていく。

私達は中へと進んでいく。

颯さんはこのブラズール城の内部を知りつくしているようで迷わず進んでいく。

だけどこの城の中はかなりの広さだった。

私一人だったら間違いなく迷っていると思う……それくらい広くて大きなまさに要塞といった感じだ。

進む回廊の所々に部屋の入り口なのであろう扉がならんでいたの。


「凄く広いですね。」

「ああ……しかもここは侵入者が入ったら次々に守護兵器どもが現れるのさ…ここではどんな者も勝手に歩き回れないだろうね。」

「そう……なんですね。」


その時なぜか私の心の中に妙な不安感を感じていたの。

その間も颯さんはどんどん進んで行ってしまう。

私は颯さんの後を追う。

すると。

突然建物前にブザーが鳴り響く。

ビーっびーっと鳴り止まないブザー音。


「えっ!?これって!?」

「ああ……なんらかの侵入者があったんだろう。」


すると前からこちらに、どんどん機械兵が向かってくる。


「えっ!?こっちにくる!?」

「大丈夫だ……この僕がいる限り侵入者は僕達ではない…それが証拠に……ほら。」


颯さんが指さすと私達の隣を通過し来た道。

つまりは城の入り口の方向に機械兵は移動していったんだ。


「これは誰かが侵入してきたって事?」


すると颯さんは微笑み応える。


「そうだろうな…魔族ではない侵入者が迷い込んで来たのだろうね…まあいい僕達は先を。」

「魔族じゃないって事は人間とかが迷い込んで来たって事?」

「きっとな……ここには魔族では無い者が侵入すれば容赦なく殺される……それがこの要塞の力だ。」


冷たくそう言い放つ颯さん。

私はそんな彼の言葉にぞっとするなにかを感じてしまう。


「んーーー機械兵の見た映像データとれるかな。」


颯さんはそういうと立ち止まり片手をすっと前に差し出す。

その瞬間そこに映像が見えてくる。


「これがさっきの侵入者の姿だよ。」


するとそこに見えたのは見た事のある姿だった。

それは。

私をずっと助けてきてくれたエンポリオ君の姿だったの。


「エンポリオ君!!???」


私はいてもたってもいられず、走ろうとすると颯さんが行く手を阻んでいる。


「颯さん!?彼は私の大切な友人なの!?そこをどいて!!???」

「ダメだ……カルマ……君は自分の父親と母親と会いたくはないのか!?ここまで来てそれを捨てるというのか!?」

「それなら…彼を……エンポリオ君を……救ってよ!!!???」


私は颯さんにそう叫んでいた。

すると……急に颯さんの雰囲気が変わった気がした。


「カルマ……もう……素直に僕のものになれよ……。」


颯さんは怪しい笑みを浮かべそう呟く。


「颯……………さん?」


ゴゴゴと彼の魔神韋駄天の手が私に伸びていた。


「フェリス!?んんーーーーーーっ!?」


私は口をいつしか封じられ……そして。

私は意識を失ってしまったの。

お読み下さりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
カルマちゃんはもう、そういうことですから。エンポリオ君は新たなフラグの女性と親密になるのでしょうか。そして、これは浮気カウントなのか。面白くも複雑になる一方の人間関係が面白かったです。
[良い点] 颯はやはり悪人でしたね。戦いの行方はどうなるのか不安になりました……
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