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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第六章ブラズール世界編
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ブラズール世界編シーン49

サキノとテンテンが城を守っていた最中……。

記憶障害に苛まれていたクロノはドワーフ王に連れられ地下のドワーフの神殿を目指していたのだ。


「ふぅ……どうだ青年?先はまだまだ長いぞ!?それと…この俺をこれからドワフロスと呼ぶがいい…これは俺の本当の名だ……今後…お前には必要となる。」

「はあはあ……うん…分かったドワフロス……でもいかなきゃ…何かが…僕を呼んでる気がする。」

「ほお!?それはどんな声なんだ!?」


この国の王であるドワフロスは僕にそう声をかけてくれる。


「分からない……でも何か懐かしいような……」

「ふむ……そいつはきっと……お前の……友人だったんじゃないか?」

「そうなの!?」

「きっと……な。」


ドワフロスはそう言ってくれたんだ。

そして僕達はそんなドワーフ王の後を着いていく。

すると彼は口を開く。


「いいか?この洞窟は我がドワーフの太古から言い伝えられた話があるのだ。」


そしてドワーフ王は語る。

我々もエルフ達同様……長きを生きる種族なのだ。

エルフ族はあの神樹に暮らし生活し狩猟をしながら暮らしている。

そして我々ドワーフ族はこの地下世界で武器等鍛治技術を高める事を生業としていきてきたのだ。

俺は遙か昔を思い出す。

「どうだ!?ヒューマン族からの注文の品物の作成は順調か?」


そう聞いてきたのは当時のドワーフの国王だった。

このわしはその言葉に返す。


「はい……ですが王よ……この国にも多勢の鍛治師もいるというのになぜここへ?」


ワシのその声に王は目を凝らし口を開く。


「ああ……座ってもよいか?」

「あ……すまない……さあ……ここへ。」


ワシは椅子を準備するとドワーフ王はゆっくりと腰を下ろす。


「ふう……お前は相変わらずというところだな…。」


そう話したドワーフ王……。

そう…このわしの目の前に座るこの男はこのドワーフ王国の現王である「ドワーフィ・ステイン国』の王であり……このワシの唯一の肉親『兄』である。

「しかし……兄上……いや……お前がここにくるのも久方ぶりだな……どうしたんだ?」

「いや……そういや確かに以前きたのは大分昔になるかもな。」

「ああ…それで今日は何があったのだ?」


俺は本題を中々話さない兄である国王に苛立ちを感じていた。


「魔王……ゼルドリス……お前もこの名は聞いた事があるだろう。」


俺は兄の言葉に反応し兄と目と目が合ってしまう。

この地に存在し続け我々精霊達を辺境に追いやり今では世界を恐怖へと変えようとしている大魔王の名前である。


「奴が……この地に戻ってきたのか!?」


俺の言葉に首を縦に振る国王。


「いよいよ……世界に勇者を誕生させる運びとなった……だが一つ問題があるのだ。」

「問題とは……なんだ?」

「ああ……いかにその勇者が優れた勇気と能力を持ったとしても…勇者の力を最大限に生かせる『武器』が必要になってくる。」


俺は王の言葉を聞き続ける。


「それは!?話には聞いていたが…武器としての耐久性だけでは材料としての硬度は現在最高の物は『オリハルコン』であろう!?」

「ああ……確かにそうだな……だがな…。兄よ…あの魔王ゼルドリスは今や全世界の支配を目論みその力は恐るべきものと聞く……そして魔神達を従え各国々に圧力をかけ初めている…このままでは……」


すると俺の言葉を遮る兄。


「だからこそ……我々がいるのだろう。」

「兄よ………ん!?」


俺が兄を見ると彼の手に握られていたのは一本のナイフ。


「兄よ!?何故それを!?」

「ふふ……『ドワフロス』よ……我々ドワーフの伝説とされた究極の武具を作る為の禁断の秘術を聞いた事があるであろう?」

「馬鹿な??兄よ!!?そんな事をしたら兄は!?」


すると兄は俺に最後の笑みを見せる。


「『ドワフロス』よ……いいか?この俺はこれから秘術を使い俺はドワーフの秘術により世界最強の魔石となる……お前は魔石となったこの俺を使い最強の武器を打つのだ……そして勇者の力となるのだ。」

「兄よ……どうしてお前がそこまでしなければならないのだ!?」


すると応える兄。


『『ドワフロス』よ……俺はこの国…そしてこの世界…そして必死に毎日を生きる皆々が好きだ……俺はそんな世界中の人々の為にこの長き生命を終えるのだ……どうか……この世界を……頼む。』

「にいさあああーーーーーーーーん!!??」


そして俺は魔石となった兄を使い一つの剣をうった。

それは勇者の手に渡り。

魔王は倒されたのだ。

「ふぅ……昔を思い出してしまったか。」

「ドワーフ王?」


僕はドワーフ王に語りかけていた。

するとドワーフ王は立ち止まり手を翳す。

目の前には巨大な石の扉が見えていた。


「小僧………………いよいよ着いたぞ……ここが我々ドワーフ属に伝わる工房……ドエルグランツだ。」


すると……ゆっくりと開かれていく目の前の巨大な扉。


「ここだ……行くぞ。」

「うん。」


クロノとドワーフ王ドワフロスはドエルグランツへと辿りついた。

お読み下さりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
優れたドワーフは優れた素材となる。発想が素晴らしいですね。どうしてもドワーフさんはヒゲのイメージがあり、クロノの武器にも、どうしてもヒゲのイメージがちらつきますが。破壊力はさぞや素晴らしいことでしょう…
[良い点] ここからどう動き出すのか。楽しみにしています!
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