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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第六章ブラズール世界編
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ブラズール世界編シーン42

ドゴーーーーーーンッと聞こえる城への攻撃の合図。

私達がいる部屋の壁もその激しい轟音と揺れを感じる。


そう……敵の攻撃が始まったんだ。


「サキノちゃん!?また私達が。」

「うん!テンテンちゃん!いくよ!?」

「うんっ!!」


私達はドワーフ王がクロノを連れ行った。

それを見届け敵の奇襲に備える為……移動する。

しかしなんと敵は正面に堂々と現れたんだ。


「ククク……おお……出てきたか……ドワーフ軍の戦士た………んんっ!?」


兵士達の先頭に陣取り高みの見物をするかのように言い放った男は私達を見て意外そうな表情を浮かべる。

私達を見るとその男は声を上げる。


「んん?女か?しかもまだガキじゃねえか……これがこの地の守護神とまでも言われたドワーフ軍だと?」


私達に失礼な言葉を向けてくるこの男がブラズール王軍の指揮官なのだろう。


「だからなに!?あんたみたいな奴なんか私達倒すんだから!!」


テンテンちゃんのその声。

すると男が口を開く。


「この僕は魔王軍配下ブラズール王であるラファエルの影の刺客『リベロ』……よろしくな。」

「ブラズール王の……」

「影の刺客……………『リベロ』……」

「ああ……そうさ……不甲斐ない指揮官に変わりこの軍を指揮しこのドワーフ王国を滅ぼしに来たんだ。」


ニヤリとそう言い『リベロ』は兵士の一人に合図をする。


すると。


部隊の中央が開き人の為の道ができる。


「ちょっ!?何をするの!?話して!?」


誰か女性の声が聞こえてくる。

兵士によって囚われたその女性。

見た所……頭には獣人特有の耳が着いていたの。

その女性の獣人は兵士により無理やり私達の目の前に誘導され……そして思い切り地面に叩きつけられる。


「いやっ!?」


ドカッと地面に突っ伏す女性。

見ると女性はボロボロの状態で酷すぎる姿。

獣人であるといった利点なのだろうか…傷だらけではあるが話す気力はあるようだ。

その女性の美しい容姿だが…頭に特徴的な耳が見える。

見た所なにかの獣人ではある。

頭の耳……そして腰あたりにはしっぽが生えていたその女性。

すると女性は口を開く。


「くっ!?あんた達!?こんな事してただで済むと思ってるの!?私はこの獣人軍を率いる魔王軍獣人『ラウラ』よ!?」


ラウラと名を告げた女性。

魔族の幹部らしき女性は裏切り?仲間割れ?したのだろうか。

本来この部隊を率いていたのは自分だとそう告げる。

すると男は口を開く。


「フン…今まで才能あるこの僕を差し置いてこの軍の指揮を持ち上げられて立っていただけだろう!?」


そう言いながらラウラの顎を上げながら言いかける男。


「なにあの二人!?」

「仲間割れしてるみたい。」


私達の前でそんな事をしている敵の指揮官達。

すると男は一つの何かを取り出してみせる。


「ククク…………………」

「それは!?私の魔神具!?返して!?」


ラウラは男の魔神具を奪おうと飛びかかろうとする。

すると。


「うぐっ!?」


ラウラを捉えていたチェーンがそれを阻止する。

チェーンの先には男の部下であろう大男がニヤリと笑みを浮かべる。


「クク……甘いなあ……今までラファエルの側近として動いていたとは思えない程…弱くそして力なき女…これまでこの僕が我慢して従ってきたのはこの時を狙っていたからだ。」

「そん…な……がはっ!?」


ラウラを縛り付けるチェーンに更なる力が加わり彼女は悶絶している。

すると男はニヤニヤしながら口を開く。


「まあこれからは僕の奴隷としてなら生かしてやってもいいがな。」

「ううっ!?魔神よ!!私の命令に応えなさい!!この男を……ぐうっ!?」


思い切り引くチェーンにラウラが魔神具に声もかけられなかった。


「ふぅ……さあて……じゃあそろそろこの魔神具と魔神には僕と同化してもらおうか。」

「なっ!?バカな!?貴方までもが同化を!?」


驚くラウラ。

私達の目の前では恐るべき事が起こっているのを見ているしか出来なかった。

すると男はラウラの魔神具であろうアイテムを手に構える。


「それは……私の……くっ。」

「フン………僕はずっとアンタの下で働いてきた

……それはこのアンタの魔神具『蛇鞭ウルミ』を自分のモノにする為……いやあ…長かったぜえ…コイツを自分のモノにする為に嫌でもアンタのご機嫌取りをしたりずっとアンタの護衛をしたりなあ…だがそんなアンタはとうとうこの僕に魔神具まで預けるようになった……そう…強くなった気になって自身で戦う事がほとんどなくなったアンタから長年かけて魔神に声をかけ続け今や僕の魔神具…そして魔神となったかつての自分の魔神によって…………」


するとラウラの魔神具だったハズの魔神具は男の声に応え始める。

蠢き出す魔神具。


そして。


『蛇鞭ウルミ……魔神……メデューサ……その力を…………』

『解放せよ。』


ドーーーーーーンっと魔神具から発せられた光は数多の蛇へと変化していく。

そして一気にラウラ目掛け襲いかかる。

お読み下さりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
より手強そうなリベロの登場で、より楽しみになりました。素晴らしい展開、演出だったと思います。敵としては強ければ強いほど、サキノとテンテンちゃんの可憐さにはかえってガッカリなのかもしれませんね。今回もと…
[良い点] まさかの仲間割れ展開。果たしてどうなるのか……
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