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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第五章チェンウォン世界編
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チェンウォン世界編シーン67

ヤシュアを食った饕餮だったがその、本当の力を解放した饕餮。

それは。

ヤシュアの力だったトーンウイングを食う事で魔神を奪った饕餮。


「くそっ!?ヤツめ…ヤシュアの魔神…風神トーンウイングを自分の力にするとは……」

「化け物がマジェストだと!?」


これまでこんな事がなかった。

この驚異にここ居る誰しもが恐れを抱いた事だろう。

すると口…を開いたのは鉄星だった。


「馬鹿な…ワシも確かに奴と同じ能力を得たが遥かに力が違いすぎる。」

『ククク…お前も俺様と同じ能力だと?仮に出来たところで、貴様は所詮人間…俺様は『神』なのだ…そう易々と使える能力ではない。』


鉄星も大会であの力を見せたがまだ饕餮程の力は無かったようだ。

すると饕餮が続ける。


『さあ…では俺様を倒そうと本気で思ってるやつらを本気で殺してやろう…ふんっ………』

「ヤシュアよりもワシの力が上という事…今ここで……証明してやる…それが奴の……弔いだーーーーーーーっ!!???」


鉄星は魔神具を手に構える。

そして……風が止んだ。


「はああああああああああーーーーーっ!?」

『ぐあああああああああああーーーーっ!?』

「『魔象烈鋸まぞうれっきょ』」

「トーンウイング……『風神』」


鉄星の背後から姿を現すそれは。


「リオちゃんのパパの魔神だった…エレファモス……それが鉄星様に!?」

「そうみたいだね?」


そこにいたのはあの聖獣様の孫娘ヘキサちゃんだった。

そして。


「ヘキサちゃん……カルマちゃん…今の鉄星様は強いよ。」

「リオちゃん!?」

「うん……あの後……私があの饕餮に食べられそうになった所を鉄星様に救われたんです…そして饕餮は一度逃げていったのです…」

「そうだったのね…それからここにあいつがきたのね!?」

「はい……でも、やはり…ヤシュア様達を食べる事によって…あの時よりもっと力がパワーアップしてるみたいで…」


するとヘキサも続ける。


『そうだね……二人とも……今の奴は……本当の化け物になったかも…これはヤバイよ。』


そう言いながら饕餮に目を向ける私達。

ドガーーーーーーーーーーーンっとトーンウイングの暴風と鉄星様の土の鎧を身に纏った魔神エレファモスが激突する!!

周囲に土埃りをたてながら激しい旋風が巻き起こる。

恐るべき二人の魔神がぶつかり合う。

これはヤシュアの魔神を支配する事でその力を操る饕餮。

マジェストでもない化け物が更に力をつけた状態だ。


「くっ!?ヤシュアの魔神をここまで………」

『ククク……人間如きがこの饕餮にかなうと思うなよ…魔神だとてこうして……』


すると更に風を倍化させる饕餮。


『はあっ、ハッハッハーーーーーーーー!!お前ら人間はここまで魔神を使いこなす事は出来ぬだろう……。』

「くっ!?ここまでヤシュアの魔神を使いこなすとは……だが……ワシも負ける訳には……。」


ガチっと魔象烈鋸まぞうれっきょを握る鉄星。

すると……暴風に押されかけていたエレファモスの足に力がこもる。


「ヤシュアは、ずっと天才マジェストとして生きていた……そんな奴にずっとマジェストになれなかったワシは嫉妬していた…だがな…そんな奴は……ずっとこの世界の為に生きて…そして死んでいった…。」

『そうだなあ…くだらない生き方をして…そしてくたばった…そう…この俺様に敵対する奴は罪を背負い、そしてああやって俺様に食われ…死ぬんだ。』


『…………。』


鉄星は沈黙する。


『貴様はヤシュアとは違うようだが…確かに貴様には多少、他のやつと違う空気を感じるのでな……』

『ああ…そうかもな…ワシが故郷の地で崇拝してきたのは村に代々伝えられてきた神である貴様…『饕餮』…そう我が故郷の貧困から生まれたと言われる貴様の存在は我が故郷では崇拝されていた…』

『ほお……ならば貴様は俺様を崇拝せよ…そしてこの世界を俺様と共に支配するのだ。』

「鉄星様!?」

「饕餮!?そんな事許される事ではないわ!?」

「鉄星様!?饕餮の言葉に耳をかさないでください!?」

「そうです!ヤシュア様は何の為に生命まで失ったと言うのです!?」


この時……皆がこの状況に鉄星様の言葉を待っていた。

すると鉄星は笑い出す。


「ククク…あーっハッハッハ…ワシも怪しい教団を率いてきたと世の中からは良くは思われてきてないからな…それもまた一興だのお。」

『いいぜえ…分かってるじゃねえか…さあ……ならばそのまま…そこのガキにその魔神で攻撃をしろよ……。』


すると…皆が俺に注目する。


「ワシは正義に生きてきた訳ではないのでな…こんな生き方もあるのか……」


ざっと踵を返し俺に向かってくる鉄星。

そして…その凶悪な魔神具を振り上げていく。


「鉄星様!?」

「鉄星様ーーーーーーーーっ!?」

「お兄ちゃん!!???」


リオとカルマ、そしてサキノの叫び声が聞こえる。


「小僧……貴様に恨みは無いが……ここは。」

「鉄星………」


そして…無情にも振り下ろされる鉄星の魔神具。

お読み下さりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
同士討ちを狙うのは戦略では必須ですから致し方ないかと思います。ヤシュアの魔神を奪ったのか、力を奪ったのか、現代の科学では分かりませんね。相手は化け物ですものね、興味深いですが。今回もとても面白かったで…
[良い点] 鉄星の運命はどうなるのか……ハラハラしてしまいます……
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