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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第五章チェンウォン世界編
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チェンウォン世界編シーン51

渾沌が消え去っていったその頃。

カルマ達は。


「鉄星様ーーーっ!?リオちゃん!?」


二人に何かが起こっていた。

そんな危機的状況に私は、突然眩い光を見てしまった。

そして気がつくと……。

私はどこかの草原で目を覚ました。


「あれ……ここは!?」


上半身を起こし辺りを見回す私。

辺りは広大な草原。

風が心地よく吹き抜けている。


「なんだろう……とても静かな場所。」


私は長い髪をなびかせながらそう呟く。

すると。


「うーーーーん。」


誰かの声が聞こえる。


「その声は…エンポリオ君!?」


私はその声がする方へ歩み寄っていく。

すると彼の大きな身体は横たわっていたの。

そして彼もまた突然気がついたかのようにガバッと起き出す。


「あれ!!??ここは!?カルマさん!?」

「うん…ここどこだろう……あれ!?イシメール君とリオちゃんは!?」


私は首を横にふる。

近くに二人の気配は感じられなかった。

するとその時。


「たあああーーーーーーーーーっ!?」

「えっ!?」

「この声は!?」


私達は声の主に目を向ける。


「いやあ……久しぶりの狩り!!大漁大漁!!」


その声は。


「「イシメール君!!???」」


そう……私達の視界にある深そうな森から何かを手に担いできたのはイシメール君だった。


「あはは!二人とも目覚めて良かった!」


そして手に担いだ何かを大きな石の上にのせる彼。

するとパチンっと指を鳴らした瞬間。

彼の背後からゴルンガが現れ石と何かは火に熱せられる。

ボウッと一瞬炎が立ち上がる。

すると辺りに、いい匂いが立ち込める。


「「おおおーーーーーーー!!」」


私達はイシメール君のサバイバル能力に声を上げる。


「さあ二人とも…身体は大丈夫だからまずは栄養をつけて鉄星様に救われたこの命を仲間であるクロノ君達の力になりにいこう!!」

「イシメール君。」

「確かに…僕達はクロノ君達と離れた時……鉄星様と出会い…僕も初めは彼の事を怪しんでいた…でも……彼の祖先はあのヤシュア様達の祖先達と共に、この地を救った…そして鉄星様ももちろん。」


私達は確かに初めは鉄星様の怪しい何かによって操られていた。

だけど徐々に何かの効果など消えていた。

彼の為に動きたくなっていたのは根本的に鉄星様という人物は人を惹きつける能力があったのだろう。

イシメール君も冷静に鉄星様の事を見ていたようだ。


「あの時鉄星様はリオさんの事は任せろといった…彼の言葉は僕にもとても信じられる言葉なのです……だから彼はきっと大丈夫!僕達はこのままクロノ君達の元に合流するのがいいと思います。」


するとエンポリオ君の声。


「そうだね……僕も彼は信用にたる人だと思います……あえて素行は悪い様に見えるけど誰も酷い何かをされたわけでもない……彼もそれを望んでる……さあ僕達はクロノ君達の元を目指しましょう。」

「そうね……でも……大丈夫かな?私達はクロノ達の敵チームとして登場しちゃったし……クロノ……怒ってないかなあ?」


急に不安になる私。

こうなっちゃうとめちゃめちゃ心苦しい。

私もエンポリオも不安な表情へと変わる。

すると。

パチパチと炎が揺れる。

そしてイシメール君が口を開く。


「二人とも焼けたよーーー!?」

「えっ!?」


そしてずっと焼いていた串焼きになったさっ きの何かのお肉を差し出してくれる。

すると。


「そんなにクロノ君って心小さいかな……!?」

「えっ!?」

「だってさ……僕がカルマさんもエンポリオ君も乗っていた飛行機を撃ち落としてしまった時…すっごい笑顔で許してくれたしさ…まずはお腹を満たしてさ…皆で謝ろうよ!」


そう笑って言ってくれたイシメール君の言葉に……何か私も癒された気がした。


「そうだね…イシメール君の言葉に僕も救われたよ!ありがとう!そしてなんか……お腹空いてきたーーーーーー!!!!!」


エンポリオ君のその声に私もまた救われた気がした。


「イシメール君!エンポリオ君!二人ともありがとう!!私も二人の言葉に癒されたよ…二人が仲間で本当に良かった。」


私は心が温かくなる。

そして。


「イシメール君!それ私にもちょうだい!?」

「カルマさん!?」

「あはは!やっぱりお腹空いたの僕だけじゃなかったね!」

「んぐんぐ。」


私はもらったお肉を食べる。

口の中になんとも言えない美味しい味が染み渡る。


「おいひい!!」

「うんうん!エンポリオ君もそう思うでしょ?イシメール君!これすっごい美味しいお肉ね!」

「あはは!二人とも美味しそうに食べてくれて良かったよ!」


イシメール君は笑いながらそう答える。


「ところでこのお肉なんのお肉!?」

「本当に!美味しすぎて、また食べたいね!」


すると。


「これだよ!」


イシメール君がその皮を見せてくれる。


「「ん!?」」


私達の口の動きが停止する。

エンポリオ君は分からないけど……私の口は完全に止まる。


「「でっかい…………かえるーーーーー!?」」

こうして色々あったけど…私達はクロノ達を追って合流する為に足を進めたの。

お読み下さりありがとうございました。



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― 新着の感想 ―
原因不明なるも完全なる裏切りをやったわけですから、カルマちゃんの気持ちは分からなくもないながら、クロノは既にそのことを本当に忘れてるでしょうね。それどころじゃなかったですから。噛まれるは生命を燃やすは…
[良い点] クロノ達と合流しますが、果たしてどうなるのかですね。もしかすると鉄星はこの事を望んでいたのだろうか……
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