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ライブ配信!異世界転移!?  作者: 黒羽冥
第五章チェンウォン世界編
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チェンウォン世界編シーン46

俺の身体に突き刺さる檮杌の牙。

全身を痛みが支配してくる。

そして…奴は口を開く。


『ククク……馬鹿め……調子に乗ってるからそんな目にあうのだ……大人しくあの母娘おやこを俺様に食わせておけば良かったのだ。』

「うる……せえよ。」

『フン……まだ息があるとはな。』


すると、声を震わせたサキノの声が聞こえてくる。


「クロノーーーーーっ!?」

『ククク……お前の血液か……ほうほう……中々どうして、美味な上に力を感じるなあ。』

「ゲホッ!!……う…うるせえ……今倒してやるから待ってろ」


俺は激痛に耐える。

すると……いつの間にか俺の前に立ちつくしていたサキノ。


「サ……サキ……ノ!?」

「ダメ!!ダメ!!やめてーーーーーー!?」

『ククク…………何を…言うか………娘ぇ。』


サキノは俺の身体を抱きしめ大声で泣き出す。


「サキ……ノ…………。」

「いや……だよ……………私………いや……だよ。」


すると、俺が助けた少女も泣き出す。


「いや……怪物………いや。」


母親に抱きしめられ少女は恐怖に怯える。

すると背後から声がかかる。


「クロノ!?今なんとかしてやる!?」

「ええ!!兄さん!!いくわよ!?」

「よし!!テンテン!!俺もやるぞ!?」


その時。


「はああああーーーーーーーっ!?」

「私はサキノちゃんを!!??」


二人の魔神が姿を現す。

そして、ドガドガっと檮杌に攻撃を繰り出すリーファとハオユー!!


『くはっ!!???』


檮杌の牙から離れた俺の身体。

檮杌の身体は吹き飛び建物に激突する。

激しいその攻撃に檮杌は。

瞬時にドガーーーーーーーーンっと建物を吹き飛ばし姿を現していく。


『ククク………。』

「くっ!?奴はやばすぎるわ。」

「こんな恐ろしい悪魔が存在する……とは。」

「ああ……こんな化け物だとはな、くそっ!!」


テンテン、ジオウそしてマースも魔神具をその手に身構える。

次の瞬間。

檮杌は更に暴走を開始する。


『もう……俺様は調子に乗ってるお前達の事をこれから。』


檮杌の身体から激しい程の力が溢れだしてくる。


『ぐあああああああああああーーーーっ!?』


溢れ出す爆風!!

そして……その力に力なき周囲にいた生物達は吹き飛ばされていく。


「くっ!?」

「この力……本当に…やばい………魔神達が………。」


ジオウ、テンテンも魔神が奴の爆風によって身動きができずにいた。


「たあああああーーーーーーーーーーっ!?」


その時飛び出したのは。

マースだった。

マースは魔神具である『流星錘りゅうせいすい』を振り回し檮杌に一矢報いろうと飛び出していく。


「化け物…………俺の攻撃を………食らえ!!」


マースの魔神……巨大アリが現れ檮杌に向かっていく。

巨大だがそのスピードは鋭い魔神である。

ドガッと檮杌のその腕とガッチリと組み合うとその怪力を見せる。


「おおっ!!??本当にやるな…あいつ。」

「うん……マースはやる時はやる男の子だもんね。」


ジオウもテンテンも感心してしまう。


「どうだ……化け物!?その腕でこの俺の力にかてるものか…小さくても…力だけなら…マジェストでも上位にはいるんだ。」


グググと力比べをする檮杌とマース。

その時。


「僕達もいくぞ!!??」

「うん!!お兄ちゃん!!」


ジオウとテンテンの巨大カブトムシと巨大クワガタ。

それは動けない状態の檮杌目掛け飛びかかっていく。

そして。


「私もいくわよ!?」

「ああ!!リーファ!!準備は万全だ。」


リーファとハオユーの魔神も姿を現すと檮杌に攻撃体制をとる。


「さあ!!檮杌!!皆の力を思い知りなさい!?」


リーファの叫び。

仲間達による総攻撃が檮杌へと集中する。


その時。


檮杌の身体からモヤモヤとただならぬ邪気を感じる皆々………。


「何をしようとこのメンバーの力の総攻撃にはかなうまい!!」

「そうよ!!個々の力では貴方に攻撃が通らなくてもこれなら……皆の力を集中する事ができたなら。」


檮杌は沈黙したまま。

次の瞬間。

その身体からの邪気は凄まじい風を起こしていく。

その風はやがて……小さな竜巻を発生させ。

爆発的な竜巻にとって変わる!!!


「なんだ!!???あれはやばい!!???テンテン!!皆!!逃げろーーーーーー!!!」


突然目を覚ました朝明さんが大声を上げる。


「朝明さん!!???はっ!!??お兄ちゃん!!??皆!!逃げて!!???」


この地に。

突然巨大な竜巻が発生する。

それはサイクロンと呼ばれる恐ろしい竜巻。

地上に存在するものはそれに巻き込まれ飲み込まれていく。

どんなものでもその巨大すぎるエネルギーにはただ……飲み込まれるしかなく。

そして。

『グフ…………ぐふふふふ。』


この場にあのエネルギーに巻き込まれなかったのはあのサイクロンを巻き起こした張本人であるこの化け物ただ一人であろう。


檮杌。


この化け物はまさに地上を滅ぼしてしまう程の力を持って存在したのだった。

お読み下さりありがとうございました。




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― 新着の感想 ―
こういう総攻撃って、強敵には難なくやり過ごされますよね。定番でありながら、マース君の気迫は見事でした。彼とテンテンは推せますね。今回もとても面白かったです。
[良い点] 檮杌が出てくるとは……どうやらこれは波乱が起きそうですね。
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