アメリスアード世界編シーン1
仲間と共に海を渡ったクロノ!
そして辿り着いたのはアメリスアード大陸!
果たしてどんな冒険が!?
異世界。
ここはその中のアメリスアード大陸。
政治、経済も安定しているこの地は、様々な他種族が住み…そして軍事力までもがこの世界では一、二を争う国である。
故にこの国を支配する事が出来れば世界を変える事もできるといえよう。
つまりこの国は世界を支配しようとする奴らにとっては格好の餌食ともなりえるのだ…。
仮にもそんな奴らが居たとすれば…だけどね。
◇
◇
◇
「うっあああーーーっ!よく寝たぜぇ!!」
俺は配信者クロノ…訳あってこの異世界に飛び込んできた地球という星に生まれ育った一人の人間だ。
そんな俺は旅の場所をこの巨大な国アメリアードへと移したのだ。
ふっ…また今日もこの俺を誰かが呼んでる気が…。
「おーーーっ!!」
「にーーーーぃっ!!」
「ちゃーーーんっ!!!」
ドカッ!!!
「ぐへっっっっっ!!??」
俺は腹に強烈な衝撃と痛みを感じ思わず変な声を上げてしまった。
その場に転がる俺。
すると俺に向かい綺麗で華奢な手が差し伸べられる。
「もぉ~~何してるのよクロノ!?」
俺の顔を覗きこんだのはカルマだったんだ。
「っててて…カルマ……ってか俺に体当たりした妹はどこだーーーっ!?」
「落ち着きなさいよクロノ…サキノちゃんあんなに嬉しそうにしてるじゃない。」
「ふぅ…甘やかしすぎだぜカルマは。」
「そんなに怒らないの…」
「でも、いいのか?ほら見てみろよ!フェリスも一緒みたいだぜ?」
「えっ?」
俺の指さすのをカルマは振り返るとフェリスを追いかけていく。
「こらーーーっ!フェリスーーー!勝手に出てっちゃダメでしょ!!」
「やれやれ…せっかく俺がカッコよくキメてたのに…あれ?そういやヤシュアはどこだ?」
俺が辺りをキョロキョロ見回すと酒場に入っていこうとしてるヤシュアの姿があった。
「あのアル中め…おおーい!ヤシュア!」
俺はヤシュアの後を追い酒場へと入る。
すると酒場の中では様々な種族の強そうな奴らが酒をあおっていたんだ。
「ヤシュア?」
俺が周りを見るとヤシュアを発見したが…もう既に酒を飲み始めていたのだ。
ヤシュアに声をかけようとすると後ろから誰かの叫ぶ声が聞こえてくる。
「困ります!やめてください!」
そちらを振り返ると酒場で飲み騒いでいる一行が盛り上がっている。
そしてその中心に声の主がいるようだ。
俺は取り囲む男達の隙間からそちらを見ると声の主はいたんだ。
そこに居たのはこの酒場の娘なのだろうか…簡単に言うと酒場の娘が酔っ払った輩に囲まれてる状態だ。
すると彼女は口を開く。
「私が貴方達に何をしたって言うんです?」
男達の中でも一回り大きいサイズの男が答える。
「ああっ?」
大男はその女性に上から脅しをかける!!
俺が出ようとしたその時。
ピーッビュルルルーーーっ!!
屋内に笛の音が聞こえると同時に見慣れた鳥が羽根を広げる。
これはヤシュアのトーンウィングだ!!
トーンウィングが羽根を羽ばたかせると旋風が巻き起こる!!
「うわぁぁぁっ!!」
「なんだぁぁっ!!」
大男達の身体は風により巻き上げられドサドサと床に叩きつけられる。
その時!酒場の戸が開き俺の背後から聞き覚えのある声がする!!
「もぉ!サキノちゃん!?」
「あははっ!!お姉ちゃんこっちだよ〜!」
そして二人は立ち止まる。
「あれ?クロノ?ヤシュア?」
「お兄ちゃんの匂いしたからねぇ~」
「お…おう!二人共早かったな。」
そして辺りを見ると男達は倒れ身体に受けた痛みにもがいている。
「ふぅ…全く……せっかくの美味い酒も邪魔されたわい。」
すると…突然男達に囲まれていた女性は喜びの声を上げる。
「オオ......ヤシュア!?貴方はあのヤシュア様ですか!?」
俺はその光景にポカンとしてしまう。
「ん?」
「あれ?ヤシュア様…これはどういう事…ですか?」
俺の頭が追いついてない中…カルマが問いかける。
「ああ…このアメリスアードに来たからにはこの『シェリル』に会わなければならなかったのでな…ここの酒場で待ち合わせておったのじゃよ。」
ヤシュアがそう言うとシェリルが笑みを浮かべ俺達に挨拶をする。
「ワタシはこのアメリスアードで暮らすマジェスト『シェリル』と言います!よくここまで来てくださり本当に感謝してます!」
カタコトの日本語にも聞こえるシェリルの自己紹介、するとヤシュアもシェリルに説明を始める。
「ワシが世界の『最悪』を倒す為に世界へ向けて発信したマジェストを束ねるマジェスト協会の創始者『ヤシュア』じゃ…よろしくの…シェリル、そして、ここにいる三人も君の仲間…じゃからの…よろしくの。」
俺達はこのアメリスアードへとやって来てマジェストの一人でもあるシェリルとの出会いを果たした!
これから一体どうなるのか!?
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お読み下さりありがとうございました!
そして舞台は第二部!
世界編もどうかお楽しみくださいませ!